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POP広告はキャッチコピーが決め手!!

安達昌人

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テーマ:POP広告のキャッチコピーをつくる

 POP広告作成する際には、魅せるデザイン効果とともに、訴える文案、とりわけ、キャッもチコピーが肝心です。売場でよく見かけるのは「店長お奨め」「この秋のイチオシ」「当店一番の人気」「こだわりの品」など。これまで、繰り返し使われて来て、今では説得力の半減している言葉です。広告文案の本来の役割は、商品などの情報を伝えることですが、しかし、より効果的にメッセージするには一ひねりの語り口が必要。日本には平安朝の和歌の掛詞(かけことば)から、江戸時代の戯作調、川柳にいたるまで、脈々と受け継がられた言葉遊びの歴史があります。そうした言い回しの作法を、売り場の広告物に活用してみませんか。

【1】「良い調子型・ハイテンション型」。気分を盛り上げる言葉を使用。ここでは「やったぜ!ブラボー!大拍手!」と、調子よくお祝いの言葉を並べています。


【2】「定義型・証言型」。「○○は、××です」と、言い切る手法が定義型。コピーは多かれ少なかれ、証言といえます。もちろん、データの根拠がなければいけません。「ミセスが3人集まればティータイムの始まりです」など、数字はキャッチコピーの強力な小道具。「お花を10種類知っていれば、あなたはガーデニング通(園芸)」は、優越感くすぐり型。


【3】「提案型・親愛型」。○○をしませんか、と語りかけるもの。「この春、一歩踏み出しませんか(靴売り場)」など、親しげに、ふれあい性ある呼びかけがポイントです。

【4】反復型・リフレイン型」。韻を踏んでリズミカルに語ります。「ひらめいて、きらめいて」は「脚韻」。「気取らぬセーター、気取り屋パパへ」などは「頭韻」です。洋菓子店の「当店のマロングラッセ、召しまっせ」などは、ユーモラスな脚韻の手法。


【5】「文学型・詩情型」。ロマンを感じさせる抒情的手法です。人は誰でも、詩的な言葉に惹かれます。


【6】「擬人化型・活写型」。実際には、太陽が輝いているのですが、アウトドアにすり替えています。「キラキラ」などの擬態語・擬音語はキャッチコピーでは頻繁に登場。


【7】「誇張型・デフォルメ型」。デフォルメ(仏)とは、自然の形を変形して造形する美術用語。運動会用の食品売り場で「晴天がドキドキするような声援です」。晴天がドキドキするはずがありません。「晴天」と「声援」の掛詞(語呂合わせ)。

【8】「パロディ型・借用型」。「秋深し隣は何を聴く人ぞ(音楽CD)」など、著名な文芸を借用する例もあります。同工異曲で「天高く、旨きもの恋うる秋(食品)」、「我輩は、ぐっすり睡眠党である(枕)」など。

【9】「掛詞型」。ビールのコマーシャルに「のどが、なるほど」とあるのは、旨さの納得と、「喉が鳴る」の掛詞。「あなたのクラスで始めませんか(英会話教室)」は、各種クラスを訴えて、あなたのレベルに掛けています。

【10】「造語型」。「近江の海 夕波千鳥 汝が鳴けば 心もしにのにいにしへ思ほゆ」(万葉集266)の「夕波千鳥」は、柿本人麻呂の造語です。「万緑の中や吾子の歯生え初むる」(中村草田男)の「万緑」は草田男の造った季語。現代の売場では「EYE愁漂う季節です(めがね)」は、語呂合わせの造語。「風が変わった、プライスが変わった、熱帯性低価格」なども、語呂合わせの新造語です。

◆ キャッチコピーの作法としては、他にさまざまなテクニックがあります。
「小さな☓☓に大きな☓☓」など、コントラストの「対比型」。「ユーモア型」「宣言型」「換語型」など、いろいろ。といったように、売り場には言葉の遊び心が活かされて良いでしょう。

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安達昌人
専門家

安達昌人(商品企画)

東京販促実践研究所

POP広告・チラシ・DM作成からディスプレイなど、基礎から応用まで実習指導。セミナーや実地指導により店舗の販売員、メーカー・問屋の営業マンの販促スキルと企画力を高めて、売れる商品・売れる店作りを図る。

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