子供の成長について

田口恭一

田口恭一

テーマ:育児・教育



これまで、何千人と子どもたちの指導をしてきましたが、感じるのは、稽古すればするだけ子供は上達する訳ではないという事です。

まるで右肩上がりの折れ線グラフの様に、綺麗に稽古回数の分だけ実力が上がることはまず有りません。

そして、その成長の仕方もそれぞれの子供によって千差万別です。

入門してすぐに技を覚えて、どんどん上達した子が、ある時期に全く伸びなくなったり。

不器用で、なかなか技を覚えられなかった子がコツコツと稽古を続けて、ある時突然技が上手になったり。

体が小さく、小学校生のうちはなかなか試合で勝てなかった子が、思春期を過ぎて体が成長して大会で優勝するようになったり。

本当に個々で成長の速さや、度合いが違います。

ただ、確実に言えるのは、成長していないように見えても、(一生懸命)稽古を続けていれば目には見えなくても、確実に力をつけているという事です。

目には見えなくても、稽古をした分だけ、バネを少しづつ少しづつ溜めて、大きくジャンプするための力を溜めています。

目には見えなくても、稽古をした分だけ、根を少しづつ少しづつ地面にのばして、大きく成長するための力をつけています。

何かをきっかけに、大きく伸びる時が必ず来ます。

それは試合での1回の勝利かも知れません。

先生に褒めらる事かも知れません。

出来なかった技が出来た時の喜びかもしれません。

そんな子供達に私達大人が出来る事は何でしょう?

○他人と比較しない事。
○長期的に見守る事。
○プロセスを評価する事。
○良い所を見る。

これらが大切だと感じています。

子供の成長は個々によって違います。また、得意分野が違います。体の大きさや理解力も異なります。

それなのに、他の子と比べたら子供達がかわいそうです。
頭でわかっていても、どうしても友達と比較してしまう親御さんをたまに見かけます。

他人と比較せずに、長期的な視野で見守る事。

そして、試合での勝ち負け等の目先の結果だけを評価するのではなく、それまでの頑張り、工夫を評価する。

そして、子供の良い所を見てあげる。

稽古で集中してできなかったとしても、ふざける場面が多かったとしても、「道場に稽古しに来ただけ偉い」と自分は思うのです。

私達大人は、長期的な視野に立って、子供達の成長を見守っていけたらよいですね。

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