「思い」は実現する

田口恭一

田口恭一


『試合に勝てたらいいなあ』

そんな気持ちでいたら、勝てません。

『全日本大会で優勝する』

という気持ちで稽古をして、関東大会優勝できるくらい。

『世界大会で優勝する』

という気持ちで稽古をして、全日本大会で入賞できるくらいでしょうか?

『〜する』

と自分の中で言い切る事が大切だと思います。

『〜したいなあ』

ではなかなか難しいと思います。

かつて、自分が学生の頃、試合に出場していた時に、『なんで、休みの日に殴り合わなくちゃいけないんだ』なんて考えていた時には、当然、いつも一回戦負けでした。

ところが、ウエイト制で優勝する前の年に、仕事を辞めて、『もう空手しかない』と退路を断った時、はじめて、『優勝する』と覚悟が決められました。

その当時、自分の先生や先輩、同輩は、弱かった自分が優勝するなんて誰も思わなかったと思います。

人の評価ではなく、自分で『優勝する』と決めたのが始まりだったと思います。

もちろん、素晴らしい先生、先輩、同輩、後輩に恵まれたこと、稽古環境が良かったことなど、それだけが理由ではありませんが、まずは『気持ちありき』だと思います。

以前もブログに書きましたが、自分の後輩の貝沼君も、キックボクシングに転向して全然勝てない時に、机に『全日本チャンピオンになって、ラジャ(タイ)で試合をする』と書いたメモを置いてました。

みんな、笑っていましたが、彼はそれを見事実現させました。

かつて、自分の後輩の八木沼君は、膝の靭帯を断裂してまともに歩けない中で、世界ウエイト制に出場しました。

その状態で、見事優勝候補を破り、3位入賞。

あの状態で誰が入賞すると想像できたでしょう?

でも、八木沼君自身は、大丈夫と肚を決めて試合に臨んだのでしょう。

極真空手に携わっていると、『思い』『決意』の大切さ、『思いが実現する』という事を実感したり、目の当たりにすることが多いです。

少年部の子供達にも、そんな『思い』や『決意』、イメージの大切さを伝えていきたいと思います。


国際空手道連盟極真会館
城西世田谷東支部
支部長 田口恭一

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