無知であり未熟であること
先天的に運動能力が高い子は負けること(失敗)で成長し、運動能力が低い子は勝つこと(成功)で成長します。
指導者は勝たせてあげることが使命なので、後者のパターンは問題ないのですが、前者パターンが問題です。
運動能力が高いと負けることがほとんどなく、指導者としてわざと負けさせるわけにもいきません。
選手が負けそうな時に必死になって勝たせておきながら何か気分がすっきりしない時もありました。
選手の将来を考えればわざと負けさせることも一つの手段なのかもしれませんが、やはり選手を自分の手で負けさせるようなことは出来ませんし、選手と指導者が一生懸命勝利に拘り、それでも負けた時にこそ何か得るものがあるのではないかと思います。
先日、大阪で行われたジュニア室内陸上の60mJHにおいて優勝した南野さんは全中・国体・JOで負けてきたことによって勝利に対する気迫と集中力が違いました。
あの気迫と集中力は負けた選手でなければ出せないものです。
しかし、運動能力が高い子ほど負けることに慣れておらず精神的に弱いのも事実です。
精神的にタフであることも一流になるための条件かもしれませんが、敗北した事実を正面から受け止め、そこから何かを学び、這い上がってきた時に初めて真の最強アスリートが誕生するのだと私は思います。