今年の目標〜どなたでも始められる日本舞踊を〜 尾上菊右佐
《コロナデルタ株》
約一年半の間コロナが蔓延して、緊急事態宣言や蔓延防止など制限のかかることの多い悩ましい時でした。昨年はオンライン稽古を始め、予定していたおさらい会は会場の貸出を中止したことから、オンラインおさらい会に変更して実施しました。
《オンライン稽古》
今回は2度目のオンライン稽古となりますが、オンラインならではの良いことがあります。
普段は横に並んで踊るため、正面から見るオンラインでは目線や体の向きなどがよくわかります。子どもの稽古の際には、保護者や兄弟が一緒に稽古をテレビやパソコン画面で見ていることが多く、喜んでいただいています。今回は弟子の妹が影響を受けて、着物を着られる様になりたいと着付けを教えています。オンラインならではのことです!
《どこでも稽古》
またこの夏は、帰省をしている祖父母の家で、お稽古をする機会にも恵まれました。
発表の場で祖父母が観に来ることができても、普段の稽古の様子を見ることはできませんが、オンラインで祖父母宅から稽古して実際に浴衣を着ている様子や踊るところを一緒に見てもらえました。日本舞踊という古風な習い事が、デジタルな機器を利用して出来ることにとても驚かれます!
《出来ること、出来ないこと》
昨年はコロナが始まりとても不安な時期を経て、オンラインに切り替えながら、一度もお休みすることなく稽古ができました。おさらい会の月になってもコロナが収束する気配はなく、延長するよりも今出来ることに集中してみようと決めて、オンラインおさらい会を実施してみました。
《オンラインおさらい会》
いつもの浴衣姿で皆さんに画面を通して踊る姿を見てもらいました。舞台では様々な用意などがあり、落ち着いて座って正面から仲間の踊りを観ることは出来ませんが、オンラインではゆっくりと見ることができました。家族も一緒に見守る中で、親睦を深める機会となりました。
《一番喜んでもらえたこと》
コロナ禍でも踊りが踊れたことや見てもらえたことなど、沢山の感想が届きましたが、一番喜んでもらえたことは、このような時代にでも出来ることがあるとわかったことでした。
いつの時代にも、出来ることを探して、楽しみながらやってみる!保護者の方からは、子どもに大切なことを伝える良い機会となりました。と感想をいただきました。
《これからも》
コロナはウィルスの形を変化させながら、私達の生活を脅かし続けています。今後はデルタ株が子どもにも感染力を強めていることから、子どもも多く通う稽古所としては心配もあります。過度に心配することなく、最大限の危険を回避できる方法を探りながら、皆さんと相談しながら稽古したいと思っています。
《それぞれの最善》
それぞれの家族構成やワクチン接種の有無など、年齢や障がいのある方への配慮など、一番の方法はそれぞれで全く異なりますので、少し収束した際には対面かオンラインかを都度選んでもらえるようにしたいです。問題は家族が発熱した時や本人が元気のない時に、オンラインに切替えてくださいと遠慮なく言い合える環境作りが大切と考えています。
《おさらい会》
一昨年の第8回おさらい会はオンラインでの発表となり、昨年はほぼ家族会のような舞台での発表となりました。来年は沢山の方に見てもらえる会となりますように、今から稽古を重ねています。
《伝えたいこと》
日本舞踊や着物など稽古をする中で、伝えたいことがはっきりとします。
日本舞踊を通して、それぞれが輝く人生となるように応援したいと願っています。
年齢も小学生から年配の方まで様々で、目的も着物が好きな方もいれば、踊りを極めたい方も、役者として身につけたい方など様々です。稽古に通う皆さんが日本舞踊を習うことで、輝けるようになるように指導したいと思っています。