“経営者の視点”を強みに、労務問題の発生しない職場をつくる（2/3）

経営者の視点を備えているからこそ出来る、丁寧かつ的確な労務管理のアドバイス

　“ヒト”の面から企業をサポートする側に立ちたいと考えた井溝さんは、社会保険労務士としての開業を視野にいれた研鑽（けんさん）を積むべく転職します。「人材派遣企業の人事本部で、人事管理職という立場で労務問題の対応を中心に、職場の労務管理全般についてみっちり3年半ほど実績を重ねました」。人事マンとして過ごした時代に、職場が“ヒトのつながりで出来ている”ということを強く意識するようになったといいます。

　銀行員として得た“中小企業経営者の視点”と、人事マンとして得た“労務問題対応と防止の実績”。この2つを積み重ねてきた井溝さんは、2007年に社会保険労務士として現在の事務所を構えました。今回の取材でも「これまでの経験を活かして、中小企業のお役に立てる仕事をしていきたいです」と、真摯に語ってくれました。企業の規模や業種によって得意・不得意を作ることなく、なによりも経営者目線に立ち、経営者側の悩みや考え方を理解した上で的確な労務管理のアドバイスが出来ること。これが、数多くの企業と顧問契約を結ぶ井溝さんの確かな軌跡です。

　社会保険労務士として、発生した労務問題を“解決”することは当然ながら、何よりも大切なのは、発生“防止”を図ること。「昨今は“メンタル性疾患”に絡む労務問題も増えていますが、それぞれの職場に合った働き方のルールを経営者と一緒になって整備していくことにより、従業員の心身に負担が少ない安心して働ける職場がつくれます」と語る表情には、豊富な経験に裏付けられた自信が溢れていました。

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