〈医学部生へ〉 知っていると得！ 試験での評価の仕方
こんにちは。「先生の筋肉ってどうやって維持しているんですか。医学的に教えてください」と言われた橋本です。パソコン好きのパソコン筋です。
生徒さんから、「なんでこんなに出席率が重視されるんですか？」という質問を頂きましたので、コラムを書きたいと思います。
まずは敵を知ろう
ではまず、杏林大学のシラバスを拝借して、いくつかご紹介しましょう。
（情報科学）
（生物学）
（入門化学）
（生体化学）
お気づきになりましたか。
どの科目であっても、成績評価の方法・基準のところに、出席がとても大きく関係しています。
点数に加わるだけでなく、不足していると試験が受けられないとまで書いてあります。
では、なんでそこまで出席が重視されるんでしょう。
「出席が足りないなら、やる気が感じられないから（うっ、、）」
「出席できない奴は患者を診れないから（ぬぬ、、）」
「出席なんて人間の常識（もはや謎）」
医学部生の間では、こんな都市伝説が独り歩きしています。
先生の気持ちを考えてみる
評価する先生の状況から考えてみましょう。
基礎医学の先生は、医師免許を持っている先生と持っていない先生がいます。
医師免許を持っていない先生は、知識的な動きが多くなります。論文を検索したり、データをとったり、まとめたり、など様々です。
医師免許を持っている先生は、持っていない先生にはできない仕事をします。知識的な部分、医師免許を持っている人だけにしか参加できないコミュニティへの実働的な部分など、必然的に仕事の量が増えてしまいます。
どちらも試験を作る先生ではありますが、決裁権のほとんどを持っているのは偉い人（つまり医師免許所有者の先生）なので、基本的に忙しい先生が色々やることになります。
そういうわけで、一人一人の生徒の顔と名前を、毎年毎年楽しく憶える余裕はありませんので（そういう先生も時々いますが）、簡単なふるい分けが必要になります。
そこでこんな表が出てきます。
残酷な数字
（研究室の秘書さんが作ることの多い）出席率の表です。何で持っているんでしょう（笑）。 この出席率の表を元に、会議で学生について話し合いが行われます。
教授様 「佐藤と小林はまた出席率が足りないのか？」
講師様 「そうですね。この間注意したんですが、結局出席率低いですね」
教授様 「じゃあ留年だな。」
講師様 「そうですね。」
数字って、ふるい分けがとても簡単（残酷）なんです。
そして、初めに配布されるシラバスには、「出席率が足りなければ試験が受けられない」と書いてあるので、どんなにその生徒さんと親御さんが駄々をこねても（訴えてきたとしても）、一言で突っぱねることができてしまいます。個別に対応する手間を考えると、相当便利なものです。
教授様 「授業態度が悪いから、あなたは留年です」
生徒さん「いやいや、そんなこと言わないでくださいよ。ちゃんと聞いてましたから」
親御さん「うちの子、しっかり勉強してるって言ってるじゃないですか」
教授様 「（イライライライラ、、、）」
授業態度が悪いから、とか、生徒の中で浮いているから、とか、人の判断が留年の評価基準に入ってくると、揉める元となります。そういう理由で出席率が重視されるんです。
今日のまとめ
いかがでしたでしょうか。
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