チラシを数千枚配っても問い合わせがゼロ。何を直せばいい?

新井一

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テーマ:集客

配る枚数を増やす前に、確かめておきたいこと

――エアコン清掃のチラシを数千枚配ったのに、1か月たっても問い合わせがありません。チラシは、やめたほうがいいのでしょうか?

新井:1回配って問い合わせがなかっただけで、やめると決めるのは早いと思います。ただ、同じチラシを同じ地域にもう一度配っても、結果は変わりにくいでしょう。次の費用を払う前に、配布の記録、配った地域と時期、チラシの最初の一文を、順番に見てください。

――本当に配られたのかどうか、心配になる人もいます。

新井:それなら、配布を頼んだ業者に、配布日と、町丁目ごとの配布枚数が分かる報告書を出してもらいましょう。配布証明書を出せる業者なら、それも確認できます。報告書は、「届けたか」を調べるための資料です。「読まれたか」「問い合わせたくなったか」は別の話ですから、配布が確認できたら、次は届け先と内容を見直します。

誰の家に届いたのかを、見直す

――近所に配れば、清掃を頼む人にも届きそうですが。

新井:近いというだけでは、十分ではありません。前回配った町丁目には、戸建てと集合住宅の、どちらが多かったでしょうか? 普段の仕事で清掃に行くのは、どんな家でしょう。依頼が来る家と、チラシを配った家が違っていれば、枚数だけ増やしても、読んでほしい人には届きません。

――会社で清掃の仕事をしている人なら、依頼の傾向は知っていますよね。

新井:そうです。仕事で訪問した家の種類や、予約が混む時期を思い出してみてください。ただし、勤務先のお客様の住所や個人情報を持ち出すという話ではありません。普段の仕事で見てきた依頼の傾向から、次に配る地域と時期を考えるのです。前回の配布日と町丁目を報告書で確認できれば、同じ場所へなんとなく配り直さずに済みます。

――配る時期も、影響しますか?

新井:清掃を頼みたい時期と配布日が大きく離れていれば、受け取った人は「今は必要ない」と考えるかもしれません。以前の配布日と、実際に予約が増える時期を、照らし合わせてください。地域と時期を同時に大きく変えると、どちらが影響したのか判断しにくくなります。まず前回の条件を記録して、次に何を変えるのかを決めるほうがいいですね。

チラシの最初に、何を書いていたか

――配る相手が合っていても、読まれなければ、問い合わせは来ませんね。

新井:「エアコン清掃をします」と料金だけを書いたチラシでは、清掃を頼む理由が伝わりにくいことがあります。会社の仕事で、お客様に、なぜ清掃を頼んだのかを聞いたことはありませんか? その言葉を、チラシの一番上に書けるかどうか、考えてみましょう。実際に聞いていない悩みを、もっともらしく作る必要はありません。

――作業内容を詳しく書くより、依頼する人の言葉から始めるのですね。

新井:はい。ただ、仕事の内容や料金を消すわけではありません。まず「自分のことだ」と分かる言葉があって、そのあとに、何をして、いくらかかり、どう連絡すればいいのかが読める順番にします。電話番号を大きくしただけでは、頼む理由が伝わらないままです。原稿を直すときは、普段お客様から聞いている困りごとと、実際に提供できる清掃を、結びつけてください。

次の配布費用を払う前に、判断すること

――数千枚で問い合わせがゼロという結果は、どう受け止めればいいでしょうか?

新井:残念な結果ですが、枚数だけで「この仕事に需要がない」とは言えません。業者の宣伝に載っている反響率も、地域やチラシの内容が違えば、そのまま自分の結果の目安にはできません。次に何枚配るかより、どの家に届けて、最初に何を伝えるのかを決めましょう。

――まず、業者に報告書を頼むところからですね。

新井:配布日、町丁目、枚数を確認して、前回配った家と、普段の依頼先が合っていたかどうかを見てください。そして、チラシの冒頭を、お客様から実際に聞いた言葉に直せるかを考える。何も確かめずに配布枚数を増やすより、この順番なら、次の費用を使う理由がはっきりします。

――報告書で配布は確認できたのに、問い合わせが来なかったら、どうすればいいですか?

新井:そのときは、業者を疑い続けるより、配った相手とチラシの言葉を見ます。前回と同じ条件で何枚増やすかを決める前に、「誰に、どんな理由で清掃を頼んでほしいのか」を、具体的に言えるかどうか試してください。

起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)

新井一氏プロフィール

起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア26年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。

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専門家

新井一(起業コンサルタント)

起業18フォーラム

会社を辞めずに始める起業だけを26年支援してきた起業18フォーラム代表。延べ6万人の相談に応じ、著書13冊は台湾・韓国でも翻訳出版。会社員のまま小さく始める実践手順を伝えています。

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