講座を開いたことがなくても、セミナー講師は始められる?
本撮影で何が変わるのかを話す
――体験撮影では喜んでもらえたのに、本撮影の申し込みにはつながりません。撮影のあとに、何を話せばいいのでしょうか?
新井:私なら、「本撮影もお願いします」と言う前に、まず体験撮影で撮った写真をご家族と一緒に見ます。そして、次にどんな写真を撮りたいかを聞くのです。体験撮影を気に入ってくださっても、本撮影で何が変わるのかが分からなければ、申し込む理由がありませんから。
――次に撮りたい写真を聞く、というのは、どういうことですか?
新井:たとえば、今回は来られなかったおじいちゃんやおばあちゃんも一緒に撮りたいのか。七五三や入学に合わせて撮りたいのか。写真をアルバムにして渡すところまで希望しているのか。まず相手の希望を聞いて、自分が提供できる本撮影の内容と結び付けます。もちろん、実際のサービスに入っていないことは、約束してはいけません。
「買ってください」ではなく、具体的に提案する
――売り込みだと思われそうで、結局「ありがとうございました」と言うだけで帰ってしまう方もいます。
新井:その不安は分かります。ただ、本撮影の話を一切しなければ、ご家族は選びようがないですよね。押し売りになるかどうかは、申し込みを迫るのか、相手の希望に合う撮影を提案するのかで変わります。「次は、おじいちゃんおばあちゃんも一緒にいかがですか?」と言えば、何を撮るのかが伝わります。興味がなさそうなら、そこで無理に勧める必要はありません。
――ご家族に体験の写真を褒めていただいたら、すぐ料金の話に移ってもいいのでしょうか?
新井:写真を喜んでくださったことと、有料の本撮影が必要なことは、別の話です。まず「次に撮るなら、どなたと一緒の写真が欲しいですか?」と聞いてみてください。その答えに合わせて、本撮影でできることを話します。体験で撮った写真と、本撮影で撮れる写真を並べて見せれば、説明だけでは伝わりにくい違いも分かってもらえます。料金は、その内容とセットで伝えたほうが、ご家族も体験撮影との違いを判断しやすくなります。
案内を一枚、用意しておく
――お客さまの前だと、説明する言葉が出てこなくなる場合は、どうすればいいでしょうか?
新井:本撮影の内容、料金、撮影の例を一枚にまとめて、持って行きましょう。体験撮影の写真を見てもらったあとなら、案内を渡しながら説明できます。「本撮影では、撮影時間がこう変わり、アルバムも付けられます」というように、実際に提供する内容に沿って話せば十分です。案内があれば、その場ですべてを覚えて話す必要もありません。
――案内には、申し込みの期限も入れたほうがいいですか?
新井:その料金で申し込める期限を決めているなら、書いておくといいですね。いつまでに返事をすればその条件で頼めるのかが、ご家族にも分かります。ただ、理由もないのに、急がせるためだけの日付を書く必要はありません。撮影できる日や準備にかかる時間を踏まえて、自分が守れる条件を示してください。
引き受けられる日程も、先に決めておく
――親の介護などで、撮影に出られる日が限られる方は、日程の相談をどう受ければいいでしょうか?
新井:撮影を引き受けられる曜日や時間帯、変更の相談に応じられる範囲を、案内を作るときに決めておきます。申し込みが欲しいからと、その場で無理な日程を受けてしまうと、あとでご家族にも迷惑をかけますから。頼める日が限られるなら、最初から候補日を示したほうが、お互いに話しやすいでしょう。
――断ることが増えて、申し込みを逃してしまいませんか?
新井:できない日を曖昧にしたまま受けるより、撮影できる日をはっきり伝えたほうが、ご家族は予定を決めやすくなります。相手の希望を聞くことと、何でも引き受けることは違いますよ。
体験の終わりに、次の希望を聞く
――最後に、体験撮影のあとに話す順番を教えてください。
新井:撮った写真を見てもらい、次に誰と、どんな写真を撮りたいかを聞く。その希望に合う本撮影があるなら、内容と料金を載せた案内を渡します。日程と申し込みの期限も、決めてあることだけを伝えましょう。ご家族がその場で申し込まなくても構いません。まずは、本撮影で何を頼めるのかが分かる会話にしてみてください。
起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)
新井一氏プロフィール
起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア26年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。
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