SNSのネタ切れは「誰のため」が決まっていないから起きる

新井一

新井一

テーマ:マーケティング

ネタが切れる原因は「発信力」ではありません

――新井さん、起業準備中にインスタグラムを毎日投稿しようとしたら、2週間でネタが尽きてしまったという方がいます。よくある悩みですか?

新井:よくありますよ。「何を発信すればいいかわからなくなってしまった」という相談は、本当に多いです。ただ、そういう方に最初に確認することがあって。「誰に向けて発信しているか」が決まっているかどうかです。

――「誰に向けて」が決まっていないと、ネタが切れるんですか?

新井:切れますね。「みんなに役立つ情報」を探そうとするほど、範囲が広すぎて何も思い浮かばなくなるのですよ。発信力がないのではなくて、ターゲットが広すぎることが原因です。

「みんなに届けたい」が発信を止める

――「みんなに」という気持ちが、逆効果になってしまう?

新井:そうなのですよ。逆説的に聞こえるかもしれませんが、特定のひとりに向けて書いたほうが、多くの人の共感を得られます。僕の著書『起業がうまくいった人は一年目に何をしたか?』の中に「ひとりのお客様をつかまえれば9割成功」という考え方があるのですが、発信も全く同じです。

――「30代の会社員で起業準備を始めたい人」くらいに絞る、ということですか?

新井:そこからもう少し具体的に。「30代の会社員で起業準備を始めたいが何から手をつければいいかわからないAさん」というイメージです。年齢・状況・今週の悩みまで決める。そこまで具体化すると、その人が聞きたいことをネタにするだけで発信が続くようになりますよ。

――「Aさんは今週、何に困っているか?」と考えるだけでテーマが生まれてくる。

新井:まさにそれです。「何を書こうか」と悩んでいた時間が、そのままネタになります(笑)

ターゲットを絞ったら発信が変わった

――実際に変わった方の事例を聞かせていただけますか?

新井:起業18フォーラムの会員さんに、Gさんという30代後半の女性がいました。ハンドメイドアクセサリーの販売を目指していたのですが、発信テーマが「ハンドメイド全般」と広くて、毎回「次は何を書こう」と悩んでいた。

――「全般」だと、何でも書けそうで逆に何も書けない状態ですね。

新井:そこで「手芸初心者の40代女性で、子育て中に趣味を収入にしたい人」に絞って発信対象を設定し直してもらいました。そうしたら「初めての糸の選び方」「作業時間15分でできるもの」など、ネタが次々と思い浮かぶようになって、3ヶ月で60投稿を継続できました

――人を絞っただけで、コンテンツが自然に生まれてきた。

新井:ネタが切れるのは発信力の問題ではなくて、ターゲットが広すぎる問題です。これは相談に来る方の中で何度も確認してきたことです。

ネタを継続させる3ステップ

――実際にどうすれば続けられるか、具体的な手順を教えてください。

新井:3つのステップで考えるとシンプルですよ。まず「この発信を一番喜んでくれる具体的な1人」を決める。次に「その人が今週困っていること」を3つ書き出す。最後に「その3つに答える投稿を先に予約投稿でストックする」です。

――「ストックする」というのがポイントですか?

新井:「毎日リアルタイムで考えて投稿しよう」とすると続かないのですよ。週に1回、まとめて3〜5本作ってストックしておくほうが、精神的にも楽だし、クオリティも安定します。起業準備中は他にやることが多いですから。

――毎日プレッシャーを感じながら続けるより、仕組みで回したほうが長続きする。

新井:「毎日何を書こうか」と悩む状態から、「決まった枠に答えを入れるだけ」という状態にする。その切り替えが、発信継続のコツです。

「絞りすぎると読者が減る」への答え

――「ターゲットを絞りすぎると読者が少なくなるのでは?」という不安を持つ方も多いですよね。

新井:最もよく聞かれる懸念ですよ。でも現場で見ていると、絞った発信が「自分のことだ」と感じた人からの反応は、圧倒的に熱いです。「なんとなく参考になった」より「この人に全部聞きたい」という読者を作れます。

――フォロワー数より、つながりの質が変わってくる。

新井:起業準備中のフォロワー1,000人より、理想のお客様像に近い100人のほうが価値がある。フォロワー数を稼ぐことと、お客様を集めることは、全く別の話ですから。「この発信を最も必要としている具体的な1人」を紙に書いてみてください。年齢・状況・今週の悩みまで書けると、明日の投稿テーマが自然に出てきますよ。

――「みんなに向けて発信しようとしていた自分」に気づいた時点で、もう半分解決しているんですね。今日はとても参考になりました。ありがとうございました!

新井:こちらこそ、ありがとうございました。

起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)

新井一氏プロフィール

起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア26年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。

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