今こそ、民主主義の大切さ、英語で理解したい。

豊田朋子

豊田朋子

テーマ:今週の授業(Global youth)

米国で民主主義、憲法に関する本売れている。


 アメリカでは、民主主義や憲法に関する本がよく売れているそうです。
 ティモシー・スナイダー著『On Tyranny(独裁国家について)』や、スティーヴン・レヴィツキーとダニエル・ジブラット共著『How Democracies Die(民主主義はいかにして死ぬか)』などが人気のようで、これらの本は、民主主義が崩壊していく過程を警告し、憲法的価値を守る重要性を訴えています。

 まるで、敵対している中国を追うかのようなトランプ大統領の権威的な政治傾向から、民主的規範が脅かされるのではないかと多くのアメリカ人が心配している証とも言われています。
 ところで、当会でも、昨年9月にアップした下記のコラムがアクセス数上位に上がるようになりました。

「カマラ・ハリスの英語、英検3級レベルで民主主義の本質語る。」
https://mbp-japan.com/tokyo/globalkids/column/5173551/

 昨年の大統領選で、協和党候補、トランプに負けた民主党大統領候補だったカマラ・ハリスのいくつかの演説の箇所を集め、解説したコラムです。

 上記コラムにも書いてありますが、ハリス氏の演説は、英検3級~準2級の単語を使用したシンプルな内容で、発音も日本人にわかりやすいのです。

 それは、両親が移民(母親がインド、父親がジャマイカ出身)で、ネイティブ英語話者でないため、長女として家庭の中で通訳的な役割を果たしていたからではないかと思います。

 よって、フォニックスさえ入っていれば、スラスラと音読できるので、中高生クラスで彼女のスピーチを教材にしていました。
 
 ハリス氏の政治家としての手腕、国のリーダーとしての資質はどうあれ、その演説は、日本の中高生が民主主義の本質を、時代背景を感じながら英語で、リアルに触れるのには最適の教材だと思いました。

 特に、2020年にハリス氏が副大統領に就任した際のスピーチ冒頭は、初の女性、黒人、アジア系の副大統領としての矜持と希望に溢れていました。

 キング牧師と共に非暴力で差別と闘った、公民権運動の英雄である故ジョン・ルイス国会議員の言葉を引用し、民主主義は当たり前にあるものではない、覚悟と闘いなしでは維持できないと平易な言葉で伝えていますので、再度カバーしてみましょう。↓

https://www.youtube.com/watch?v=2VdwMNexBHc

下記、その冒頭のパートと和訳(豊田朋子 訳)です。

Good evening.
(今晩は。)

Congressman John Lewis, before his passing, wrote: "Democracy is not a state. It is an act."
(先日亡くなった、国会議員のジョン・ルイス氏はこう書いています。「民主主義は状態ではない。行動である。」と。)

And what he meant was that America's democracy is not guaranteed.
(つまり、アメリカの民主主義は保障されているわけではない、と彼は言っているのです。)


It is only as strong as our willingness
to fight for it, to guard it and never take it for granted.
(それは我々が闘い、守り抜く強い意志にかかっているのです。民主主義を決して当たり前と思ってはなりません。)


And protecting our democracy takes struggle
(民主主義を守るためには苦難が伴います。)
It takes sacrifice.
(犠牲 も負います。)

There is joy in it and there is progress.
(しかし、その過程には、喜びがあり、そして前進があります。)


Because We, The People have the power to build a better future
(なぜなら、私たち国民には、より良き未来を創る力があるからなのです。)

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豊田朋子
専門家

豊田朋子(英語講師)

株式会社ダイバース・キッズ / Global kids英語会

文字と音の法則で学ぶ「フォニックス教授法」をベースに、日本の子どもに欠けがちな発信力をはぐくむプログラムを実施。本格的な英語プレゼン大会で成果を発表。専門訓練を受けたプロ講師たちが熱意を持って指導する

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