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カマラ・ハリスの「母からの教え」、分断を超えた普遍的価値とは?

豊田朋子

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テーマ:今週の授業(Global youth)

いよいよハリス対トランプ討論はじまる




 本日、日本時間午前10時より、米国アメリカ大統領選の行方を決めるという、共和党ドナルド・トランプと民主党のカマラ・ハリス氏のディベイトが開催されるので、ライブで見るようスタンバイしている。
 最後の最後までどちらが勝つかわからない接戦を展開しているこの大統領選は、大国アメリカの分断を露呈している。
 しかし、この激しい分断は、今、世界のあちこちで起きており、その行方は、世界全体の価値の分断に大きな影響を与えるだろう。
 今それを乗り越えるためには、普遍的な価値が、世界的に求められているのではないだろうか。


 私は、カマラ・ハリス氏の民主党大会における演説において、その普遍性を垣間見た。
それは、インドからの移民だった彼女の母親からの教えについて言及した部分だ。

https://www.youtube.com/watch?v=_Ucq8keXDMo

 カマラの母は、19歳の時、乳癌治療の研究をするために、インドから米国留学した。
学業終了後、帰国し、インドの伝統に習ってお見合い結婚をするはずが、公民権運動の中で出会ったジャマイカ出身のカマラの父親となる人と恋に落ち、米国で結婚する。

 So, my mother was 19 when she crossed the world alone, traveling from India to California with an unshakable dream to be the scientist who would cure breast cancer.

 When she finished school, she was supposed to return home to a traditional arranged marriage. But as fate would have it, she met my father, Donald Harris, a student from Jamaica. They fell in love and got married, and that act of self-determination made my sister, Maya, and me.

 だが、カマラが小学校になる頃二人は離婚し、カマラとその妹は、母の手によって育てられる。
カマラは、言う。
 「私の母は、賢く、小柄で肌の色が茶色で英語に強いアクセントがある女性だった。 私は、長女としてそんな母を世の中がどのように扱うかを観てきた。」と。

 My mother was a brilliant, five-foot-tall brown woman with an accent. And as the eldest child — as the eldest child — I saw how the world would sometimes treat her.

 しかし、カマラの母は、非常にタフで勇敢だった。
その教えは、「社会の不正義に対して決して不平を言わないこと、それよりも、何かをしなさい、行動を起こしなさい。そして一旦行動を起こすのなら、中途半端にせず、やり通しなさい。」という強いメッセージだった。

 But my mother never lost her cool. She was tough, courageous, a trailblazer in the fight for women’s health, and she taught Maya and me a lesson that Michelle mentioned the other night. She taught us to never complain about injustice, but do something about it. Do something about it.
 That was my mother. And she taught us — and she always — she also taught us, and she also taught us — and never do anything half-assed.
And that is a direct quote. A direct quote.

 そして、演説の最後にもう一つ母の教えを述べる。
 このアメリカという国は、どんな出自でも、誰もが可能性を持ち、その夢の達成のために協力し合う、そして我々は、違いよりも、人間としてより多くの共通点があるという、畏れなき信念を世界に示して続けてきたと述べ、その信念を、カマラの母は、やはりこんな言葉で娘たちに示したという。
「あなたが誰であるのかを他の誰かに決めさせるのでなく、あなた自身が自分が何者であるかを示しなさい。」と。

 I see an America where we hold fast to the fearless belief that built our nation and inspired the world. That here, in this country, anything is possible. That nothing is out of reach. An America where we care for one another, look out for one another and recognize that we have so much more in common than what separates us. That none of us — none of us has to fail for all of us to succeed.
 And that in unity, there is strength. You know, our opponents in this race are out there every day denigrating America, talking about how terrible everything is. Well, my mother had another lesson she used to teach: Never let anyone tell you who you are. You show them who you are.

 現在、ディベイトが展開し始めたところだ。
祈るような気持ちで見つめている。
 米国初の女性、アジア系、移民二世の大統領が生まれるとしたら、そのベースにあるのは、カマラの母の教えに相違ないだろう。
 本日のレッスンに、以上、カマラ母の教えと、ディベイトのハイライトを早速反映しよう!





 
 
 

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豊田朋子
専門家

豊田朋子(英語講師)

株式会社ダイバース・キッズ / Global kids英語会

文字と音の法則で学ぶ「フォニックス教授法」をベースに、日本の子どもに欠けがちな発信力をはぐくむプログラムを実施。本格的な英語プレゼン大会で成果を発表。専門訓練を受けたプロ講師たちが熱意を持って指導する

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