【メタファー】を効かせて、おもしろい英語プレゼンを作ろう!
Doomsday Clock remains at 90 seconds to midnight
今週は、国連で毎年発表される世界終末時計(Doomsday clock)の記録についてカバーしました。
世界終末時計は,米国の原子力科学者会報(Bulletin of the Atomic Scientists)が前年度の状況分析を基に発表しているもので、核戦争などによる人類の終末を午前0時とし,残り時間を「あと何秒(分)」という形で表示して国際社会に警告する意図があります。
終末時計が最初に発表された1947年当初は、まさに冷戦の最中で核兵器の脅威のみに基づいていましたが、2007年から気候変動危機(Climate crisis)が含まれるようになり、2021年以降はパンデミックの危機も含まれるようになりました。
そして、今回(2023年度)は、更に第4の危機が加わり、昨年より10秒終末への時間が早まっています。
What is the fourth crisis that brings the world closer to doomsday?
授業では、世界を終末へと追いやる第4の危機とは?というテーマでグループに分かれて話し合いましたが、中学生はピンと来ないようでしたが、高校生は比較的推測しやすかったようです。
それはまさにAIの脅威です。
報告書によると、昨年AIの驚異的な発達により、その軍事的利用などが高まるという指摘をしていますが、興味深いのは下記の報告です。
*AI has great potential to magnify disinformation and corrupt the information environment required to solve large global issues and on which democracy depends. AI-enabled disinformation efforts could be a factor that prevents the world from dealing effectively with nuclear risks, pandemics, and climate change.
キーワードは、disinfomation、日本語では「偽情報」です。
AIが大量の洗練された偽情報を流し、情報社会をかく乱し、民主的な手法での、気候危機やパンデミックなどの国際課題の解決を困難にするという推測です。
更には、今週の時事英語No.1でお伝えしたように、今年は人口の約半数が投票所に行くことになる歴史的な選挙の年です。
AIを利用した偽情報やフェイクニュースが選挙状況、しいては民主主義そのものに与える影響が懸念されます。