<国際会議>マインドフルネスを教育に活かす可能性
英語は人類愛を感じる道具の一つだ
先週、17日に東京、世田谷で開催された、Global youth英語会主催ユースクリスマス会議、前半パートの国際交流会様子を簡単に報告します。
<シーン1>ウォームアップ
外国人ゲストたちも含め、参加者全員がお互いに英語で自己紹介しました。
カナダの高校の社会の授業で実施されている、国、文化、年齢、ジェンダーから来る思い込みを取り除くワークショップを参考にした、ちょっとユニークな自己紹介です。
それは、自身が心で思っている年齢と性を述べ、もし前世があるとしたら、自分はどこの国、文化に属していたと思うかを述べます。
年齢については、16歳の高校生が、60歳と言ったり、60代の方が20歳と言ったり、国籍については、北欧関係の仕事をしている方が、「自分はスェーデン人だった」と言ったり、外国人ゲストのお一人は、「日本人だったとしか思えない!」と断言し、果ては、、、
“I was a dragonfly.”(私は、トンボだった。)などと前世は人類でなかった方も数人いました。
豊田、年齢に関しては、以下の通り。
I’m 35years old.(←なぜかいつも30代半ばの気分が抜けないからです。)
前世については、
I was a black woman involved in the civil rights movement in the United States.
(←公民権運動にかかわっていた黒人女性。NYの記者時代、毎週末ハーレムに通い、黒人差別撤廃集会など取材。マルコムXについて特集記事を組んだことがあり、現在も、授業で公民権運動についてよく取り上げます。)
自己紹介が終わったら、なるべく握手やハイタッチやハグなどスキンシップをして、次の相手を探します。スキンシップ挨拶は、日本人は慣れませんが、人類愛を感じるユニバーサルな挨拶であることを事前に説明しました。
“このウォームアップで会場にコスモポリタンな雰囲気ができた。”
と、高校生メンバーの感想がありました。
<シーン2>ゲスト・スピーチ 「外国人人材派遣から見た日本」
ネパール出身で東京で人材派遣会社を経営するディネス・ロハニ氏 (株式会社サンライズジャパン代表取締役 https://sunrise-japan.tokyo/company_jp.html)
によるキー・スピーチ。異文化への理解不足から、日本が、外国人労働者たちにとって働きにくい国になっている現状を報告。特に、介護、コンビニ関係、ホテル業は、外国人スタッフがいないと成り立たない状況になっているもかかわらず、その危機感が日本人側にないのでは?との問題提起をした。
「自分は大変苦労をして日本で働き、ビジネスを立ち上げた。これから、日本で学び、働く人たちに自分が味わった苦労をなるべくさせたくない。」
それが、ロハニ氏の会社の第一ミッション。
ロハニさんが、派遣業にとどまらず、日本語教育から始まり、ネパール産のフェアトレードのオーガニック食品の輸入まで、トータルに、日本とネパールの架け橋となっていることがよく理解できました。
小5の参加者による、「仕事で最も嬉しい瞬間はどんな時ですか?」という質問に、
「ネパールの若者を採用決定した日本人経営者とその若者双方の笑顔を見た瞬間です。」
と答えました。
<シーン3> 日本再発見!カナダ人大学生から観た日本の魅力
日本のサブカルのみならず、伝統にも深い関心を寄せるカナダ人大学生2名がスピーチ。
まずは、お二人からカナダ文化について説明。時間が限られているからか、現代カナダについては一切説明せず、“First nation”と呼ばれるカナダ先住民の文化について説明。日本のアイヌ文化との共通点も述べてくれました。
☆ブロディー・マクウェアンさん:
元々J-popが好きで、ギターも弾き、弦楽器に関心があったことから、三味線の魅力にたどり着く。
「三味線は軽いし、弦が三本しかないのに、広範囲な音が出せて、自分の感情を最もストレートに表現できる楽器です。」
建築にも関心あり、丹下健三の建築のファン。
☆ダンカンC.Jさん:
ジブリはじめ、ワンピースなど日本アニメで育ちました。大学での専攻は歴史で、日本史にも詳しく、京都の世界遺産建造物を訪ねた時は、
「まるで2000年の時をタイムスリップしたような陶酔感に浸った。」とのこと。
日本史の関心から最近弓道に挑戦し始めたそうです。
やはり歳も近いし、アニメなどサブカルの共通点もあることから、中高生が積極的に英語で質問しました。
その中で印象的なやりとりは、以下の通り。
“What is your favorite word in Japanese?”(日本語で一番好な言葉は?)
その答えは、
「やば~い。やばいね。」
だそうです。
理由は、どんな状況でもリアクションできて、とても便利だから。
たしかに、(仲間内であれば)、最高な時も、最悪な時も、あるいは何等か微妙な時も、「やばい。」と、とりあえず言っておけば、その場の空気感を共有できるかもしれませんね。
1時間半の国際交流でしたが、とても時間が足りず、イベント後の打ち上げで、来年以降、3人のゲスト皆さん、それぞれ当会の授業に直接、特別講師として来てくださることを約束くださいました。