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山木理代

思いやりの心を伝えるマナーアドバイザー

山木理代(やまきみちよ) / マナー講師

株式会社エサンシエル

コラム

9月9日は「重陽の節句」です。五節句が大切にされる所以は?

2017年9月7日 公開 / 2020年5月29日更新

テーマ:伝統行事

コラムカテゴリ:くらし

9月に入り、空気がすっかり入れ替わりました。
あっけなく夏が過ぎてしまった感じがしませんか?

9月と言えば、9月9日は「重陽の節句」です。
と、言われても馴染みのない方も多いかもしれませんね。
おなじみの「桃の節句」や「端午の節句」などと同じく五節句の一つです。

唐の時代、お隣の中国から日本に伝わった五節句。
季節の変わり目を「節(せつ)」と呼んでいました。
中国では、奇数が「陽」です。
奇数月の月と日が重なる日は「陽が重なる=陰になる」とされ陰の邪気を祓おうと祭事が始められたのです。
季節の食材や旬の物からパワーを頂くことで邪気を祓えると信じられ、いずれの節句でも植物の力が生かされています。
以前、私のブログでも綴っていますのでよろしければご覧下さいませ。
https://ameblo.jp/salon-de-essentielle/entry-12198403158.html

食材の栄養価や植物の効能が解明されたのは現代になってからです。
昔の人々の価値を察知する心や直観力、如何に役立てられるかを見出す力って恐るべしだと思いませんか?
もしかすると現代人よりも自然や宇宙、神に対して畏怖の念が強く、受け取る力があったのかもしれませんね。
科学や技術が発達した今でも、全てが人間の思い通りにいく訳もなく・・・。
私達は「この世に生かして頂いている立場」ということは忘れてはならないと思わされます。

さて、重陽の節句は「菊」のパワーで邪気を祓います。
日頃、仏花と言うイメージの菊ですが…
菊の花言葉は「高貴」「高潔」なんですって。
確かに、ご紋にも使われていますし格調高き花ですね!
一説には「窮まる(きわまる)」が語源で「一年に最後に咲く花」という意味があるとか。
秋を迎えた一時、菊を愛でて高貴な気分に浸ってみるのも一興かと…。
日本酒に菊を浮かべて「月見酒」はいかがでしょう?


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