他の共有者が第三者に持分を売却していたらどうなる?
不動産のトラブルを解決するためには、やはり専門家の力が必要になります。
専門家の力
不動産のトラブルの解決にあたってくれる専門家と言えば、おそらく、弁護士、行政書士などをイメージする方が多いでしょう。
弁護士は法律の専門家ですし、行政書士は公的機関に提出する書類作成の専門家です。不動産に関してはさまざまな法律があり、手続きも複雑ですから、弁護士、行政書士のサポートが有益であることは間違いありません。
一方、その不動産がどのくらいの価値を持つものなのか、という点も重要になります。そこで必要となるのが、不動産鑑定士による不動産の鑑定評価です。
弁護士、行政書士、不動産鑑定士、いずれも代表的な国家資格で「士業」と呼ばれ、試験の難易度が高いことでも知られています。
しかし、ある不動産トラブルを解消するために不動産の売買が必要である場合、売りたい人と買いたい人を仲介する不動産仲介業者がいなければ問題の解決を図ることはできません。
たとえば、共有不動産の共有状態を解消したいというケースを考えてみましょう。
AさんとBさんが一つの土地を共有し、Bさんはその土地を売却してAさんとの共有関係を解消したいと望んでいるとします。
しかし、共有不動産の売却には共有者全員の合意が必要ですから、Aさんの同意がなければBさんは土地を売却できません。そのため、BさんはAさんとの共有状態を解消することはできません。しかし、土地そのものではなく、Bさんの持分のみであれば、BさんはAさんの同意がなくても売却することができます。
こうしたことは、法律上有効な方法として、弁護士からBさんにアドバイスすることはできます。また、そのために必要な書類作成に関しては行政書士のサポートが有効です。そして、その土地の価格については不動産鑑定士による適正な鑑定評価が必要になります。
しかし、問題は、Bさんが売却を望んでいる持分の買い手を誰が見つけるかということです。
専門家の力の結集と投資家のネットワーク
一般の方が自分の共有不動産の持分のみを買ってくれる人を探すのは難しく、おそらくBさん一人では無理でしょう。そこで必要になるのが不動産仲介業者です。
共有不動産の持分のみを買ってくれる人は誰かと言えば「投資家」と呼ばれる人たちです。投資家は株を買って資産を運用するように、共有不動産の持分を購入します。
この点から考えると、不動産トラブル解決の強い味方として考えられるのは、弁護士、行政書士、不動産鑑定士を擁し、なおかつ、投資家のネットワークを持つ不動産仲介業者ということになります。
しかし実は、不動産業界のなかでもこうした体制を整えている会社はまだ少なのです。私どもは、そうした体制の必要性をいち早く感じ、すでにその体制を確立している数少ない会社の一つです。そして現在まで、不動産に関するトラブルを約2000件解決してきた実績を有しています。
とくに共有不動産のトラブルに関しては、「何年も悩んできたのに、こうした方法があることを誰も教えてくれなかった。もっと早く相談していればよかった」とおっしゃる方が少なくありません。私たちが構築している体制が共有不動産のトラブル解決に効力を発揮している証です。
弁護士の選び方について
現在のところ日本では「何か困ったとき気軽に相談できる弁護士さんがいる」という方はそう多くはありません。そこで、不動産トラブルに際し弁護士を選択するときに気をつけたい点をお話ししましょう。
不動産トラブルで悩み、弁護士に依頼すると「さあ、弁護士さんに頼んだからこれでもう安心、あとは弁護士さんの言う通りにしていれば大丈夫」とお考えになる方が多いようです。しかし、残念なことに、なかには依頼人の利益よりも自分の報酬を優先する弁護士もいるのです。
当事者同士の話し合いで解決できるようなトラブルであっても、すぐに「訴訟を起こしましょう」などと依頼者を促す弁護士は要注意です。そうした弁護士は、訴訟を起こし裁判になれば、自分が儲かるということを考えている可能性があります。
また、トラブル解決のためにどのような方法があるか、難しい法律上の問題を分かりやすく丁寧に説明してくれる弁護士は信頼できますが、一般になじみのない法律用語を並べ立て、「とにかく私に任せておきなさい」と一方的に自分のやり方を押しつけするタイプも注意しましょう。
優秀で、誠意のある弁護士ほど、依頼人の身になって考え、自分の考えを依頼人に分かりやすい言葉で伝えようと努力をするものです。
私どもでは問題解決にあたっては、常にお客様の身になって考え、最善の方法をとるよう心がけています。不動産トラブルでお困りであれば、ぜひ、一度ご相談ください。
共有持分に強い弁護士の選び方については、下記の記事でも詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。
共有不動産のトラブルに強い司法書士、弁護士の選び方