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『新学年スタート!このチャンスを逃す手はない!』

井上昇哉

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テーマ:教育 受験 進路

こんにちは。与一の井上です。

新学年が始まりましたね。
進級・進学誠におめでとうございます!
新しい環境に慣れず体調を崩してしまったり、普段以上に気を張って気疲れしがちな時期です。
保護者の方はいつも以上にお子さんの心と体の調子に気を配ってあげてくださいね。

さて新学年ともなれば新たな気持ちで部活や新生活に対してやる気に満ちている頃だと思います。
そんな中残念ですが、私は塾講師であるためやはり勉強の話をしなければなりません。
「学年が変わったばかりなんだから、少し勉強のことは置いておきたい」という声が聞こえてきそうですね。
私も本当は新学年の緊張ややる気を目一杯楽しんで欲しい気持ちはあるのですが、それと引き換えにこの時期に勉強を二の次にしてしまうのはあまりに勿体ありません。新学年の最初ほど勉強に関しての大きなチャンスはないからです。
今までのコラムの繰り返しになる部分も多くありますので、重複する部分はコラムのリンクを貼るようにします。
興味がある方は読んでくれると嬉しいです。

中1生 「落ち着いてから」はもったいない!

まずは中1生。
小学校と中学校では学校生活も家庭の生活も変化が非常に大きいため、
「塾に行かせようとは思っているけど、とりあえず生活が落ち着いてからにしよう」
と思っている方がかなり多くいらっしゃる印象です。
でもこの1か月が中学校での勉強の成否を分けると言っても決して大げさすぎることはありません。

英語に関してはもう言うまでもないでしょうか。
新課程の教科書に変わって数年経ち、予想通りそのカリキュラムは「難しすぎる」との評価で落ち着いてしまいました。
以前までも一定数いたbe動詞と一般動詞の使い分けができていない子の数は大幅に増えており、
ここでのつまづきは一端時と共に目立たなくなりますが、着実に根っこの部分では残っており、
中3や高校生となって表面化してしまう子がかなりの割合で存在します。
詳しくはこちらをご覧ください。
『中学校の英語が“超”難しくなりそうです』

数学に関しても早く始めることが重要であることは間違いありません。
正の数・負の数の計算がしっかりできずに中学校からの数学についていける訳がありません。
ここは理解することも勿論ですが、とにかく数をこなして考えなくても当たり前にできるようにしておかなければなりません。
計算力は本当に重要な数学の土台です。でも学校の授業だけでそこまでの量を解くのは難しいと思いませんか?
家庭や塾で数多くの問題をこなし、しっかりとした数学の土台を築かなければなりません。

中2生 遅れていても再スタートできる!

「1年生で大体○○番だったから、これからもきっと同じくらいだろう」
こんなふうに思っていませんか?これは大きな間違いです。

中1生になった頃ほどではありませんが新学年になったということは、新しい内容をみんな一斉に習い始めるということです。
つまり今までの遅れが学年の途中ほど足を引っ張ることはなく、今から習うことをしっかり身に付けさえすれば1年生の2学期や3学期と比べ大きく順位を上げることは決して難しくないのです。

英語であれば過去形や助動詞、数学であればやはり計算中心と、学年の始めであるため内容的にも理解しやすく、また1年内容の理解度不足のため解けないということも起きにくい単元が続きます。
逆に夏前くらいの時期からは、英語・数学とも受検において中心となるような重要単元の学習が続きます。
内容的にも高度になるため、ここから勉強に本腰を入れても他の子よりも理解を深めることはかなり難しく、また2年生でのここまでの学習内容があやふやであれば確実に足を引っ張られ、ついていくことすら容易ではありません。

よって新学年スタートから最初の1か月にしっかり授業を理解し付いていくことは非常に重要だと言えるのです。

中3生 1日でも早くスタートを!

3年生の子でこの時期まだ勉強に本腰を入れていない子・塾に通っていない子に一番多いのは、
「部活を引退してから勉強を頑張ろう」と思っている子です。
気持ちは大変理解できますが…それでは遅すぎます。

英語は実は何とかなるかもしれません。見た目上は。
重要な文法を学習するとはいえ、徳島県ではご存じのように基礎学で点数が取れさえすればよいので、最悪点数に直結する部分の少ない文法を一旦置いておいて、長文の演習をひたすら積めばどうにかなってしまうのです。
ただこれで英語が何とかなったと勘違いし、高校生になって英語が全くできなくなる子を嫌というほど見てきましたが…

数学は残念ながら間に合いません。
ただでさえ基礎学では今までより難しい問題が出題されるため、1・2年生の内容をしっかり復習しなければならないのに、3年生においても基礎学や入試で出題頻度の高い分野の学習が続くため、前学年までの復習と3年内容の学習を平行して行うことが絶対条件となります。
ただでさえ多くのことを勉強しなければならないのに、部活動を引退する6月末から第一回基礎学の実施される10月までという短期間で間に合わせようと思っても、どう考えても時間が足りません。

理科や社会、国語にもようやく目を向け始める時期に、英語や数学の勉強を数か月遅らせることは決して得策とは言えません。

高1生 ここでの遅れは致命的!

新中1生同様、環境の変化が最も大きい学年ですね。
もしかすると小学校からの友達がまだ数多くいた新中1の頃よりも、周りの子に知らない子が多いという点においては一番目に見えないストレスや緊張を大きく感じる学年かもしれません。
それでも残念ながら「慣れるまで勉強は一旦置いておこう」なんて暇はありません。
中学校への進学という負担を意識してしばらく授業をゆっくり進めてくれていた新中1とは違い、高校は入学式の翌週からテストがあったり授業を早速進めていったりと、同じような時間的猶予はほとんど与えてくれません。
また「ようやく慣れてきたから勉強を始めよう/塾に通おう」と思った段階で、既に中学校から通っている塾や4月最初から通い始めた塾で高校内容の勉強を進めている人は決して少なくありません。
つまり最初の1か月で既に小さくない差がついてしまっている、ということになります。
『高校生の心得』
『県内高校の国公立大学への進学率/進学者数を見る』
『“部活動を頑張る子の方が成績が伸びやすい”って本当?ー高校生編
これらを読んで少しでも早くスタートを切ってくれる人が一人でもいれば、とても嬉しく思います。

高2生 始めないという選択肢はない!

高2生ともなればもう多くは語りません。
ただ一言、もう既に受験生です。
『高2の2月には合格できる大学が決まる?』


塾でも家庭でも…とにかく「始めよう」!

可能であればやはり塾にいち早く通い始めることを強くお勧めしたいところです。
新生活のリズムが掴めてから、という気持ちは痛いほどわかりますが、こうした気持ちを理解し部活動が本格化してからの変更などに柔軟に対応してくれる塾は必ずあります。
不安な方は「部活動が始まってから曜日や時間を変更することはできますか?」と一度問い合わせをしてみて下さい。

勿論塾に通うことが絶対必要、という訳ではありません。
重要なのは中高生、また学年を問わず「4月からしっかり勉強をする」という気持ちです。
くどいようですが、この1か月の頑張りは今後の理解度や成績、志望校決定において信じられない程多くの影響を及ぼします。

「やらないとまずい」のと同時に「やれば大きな成果を挙げるチャンス」でもあります。
このチャンスを逃さず活用し、勉強も上手に新学年のスタートをしていきましょう。

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井上昇哉
専門家

井上昇哉(塾講師)

学習塾「与一」/合同会社 あたまをたがやす

テストで点をとるための授業ではなく、自ら考え答えにたどり着く経験を重視した授業スタイルを確立。“「考える」を考える”ことを身につけることで、勉学、行動、思考すべてにおける人間的成長を促します。

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