2023年に考えた3つのこと
2022年も残すところ、あと僅かとなりました。あっという間に1年が終わったという人もいれば、私のようにお正月の事なんて遥か昔のことだと感じる方もおられるでしょう。この際、2022年を振り返ってみようというのが今回の話題です。私としては、色々なことに気づかされた1年と総括したいです。
新型コロナウイルス感染症拡大が残したもの
2019年に中国で最初の感染者の報告が報じられてから、わずか数カ月ほどの間にパンデミックと言われる世界的な流行となった新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、日本国内では2020年に最初の緊急事態宣言が発出されました。その後、2021年9月末に緊急事態宣言が終了、2022年3月には、いわゆる”まん延防止等重点措置を集中的に実施する必要がある事態”が終了しました。現在は、日常を取り戻そうとする動きが広がってきています。
一連の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等によって、例えば出張ができなくなったり、リモートワークが当たり前になったりと日常が激変しました。私の人生における激変(と呼べるかは定かではありませんが)と言えば、インターネットが普及するなどのIT(情報技術)革命を思い浮かべるわけですが、乱暴に言えばIT革命は、やりたい人が始め、それがじんわりと普及していき、ある時点で当たり前になったという、ある程度時間が掛かったものだったという印象です。ところが、新型コロナウイルス感染症拡大によって、全ての人の日常が、好むと好まざるとにかかわらず、短期間で一気に変えられてしまいました。
今から9960万年前に最大多様化を迎えた恐竜は、6600万年前頃に絶滅したと言われています。その頃に大きな隕石が地球に衝突したことが原因と考えるのが有力だそうです。巨大隕石が衝突すると大量の塵ちりが発生し、それが大気中に漂うことで太陽光線が遮られ、地球上が寒冷化し、寒さに適応できない生き物が死に絶えます。また、太陽光線が地表に届かなくなることで、光合成をする植物が減ってしまいます。植物が激減すると、植物を食べる草食恐竜が死に、今度はそれを食べる肉食恐竜が死に、というように食物連鎖の階段を登るように次々と恐竜が死んでいったと考えられています。今回の新型コロナウイルスを巨大隕石の衝突に例えるのは、少しオーバーかも知れませんが、生活環境の変化という文脈では、新型コロナウイルス感染症の拡大は、大きなインパクトがあったと私は感じています。
少し話が脱線気味ですが、この感染症拡大の初期段階では、マスクが一気に品薄になりました。勉強不足の私は、この時初めてマスクの多くが外国で生産されていることを実感しました。あれほどありふれていたマスクが手に入らない。ワクチンも外国に依存するしかないような状況でした。経済安全保障という、言葉というより意識が、私の頭に植え付けられたように思います。
もうひとつ付け加えるとすれば、需要の有り様の変化です。以前は欲しいものは何とか手に入れようとしていたように思いますが、そもそもモノが無いという事態に追い込まれると、それを受け容れてしまうようになりました。無いものは仕方が無いということから、本当に必要なのだろうかとか、今必要なのかと考えるようになったように思います。例えば音楽業界では、CD売上をいわゆるサブスク売上が上回ったそうです。所有する対象がモノから権利に変わりつつあるのかも知れません。
ウクライナにおけるロシア軍侵攻の影響
2022年2月24日、突然始まったロシア・プーチン政権のウクライナ侵攻は、全世界に衝撃を与え、現在も戦争は続いています。毎日、戦争の状況は報道されていますが、戦争終結への道筋すら見えていません。
第二次世界大戦以降も多くの戦争は勃発しています。しかし、私の生活に直接的に影響を及ぼしていたわけではなく、私の不勉強もあって、不謹慎な話ではありますが、他人事のような認識でした。ところが今回の戦争は、私の生活に様々な影響を与えました。
今回の戦争は、経済のグローバル化が進んでいる状況下で勃発しました。また、世界的には新型コロナウイルス感染症拡大で抑圧されていたニーズが息を吹き返そうとしていた矢先の出来事でもありました。その結果、エネルギー価格や原材料価格の高騰等で、物価高をもたらしました。日本国内では、政府の対応策もあり、諸外国に比べると物価高の影響は抑えられていますが、今後どうなるのかという不安はつきまとっています。グローバル経済の見直しが進むであろうことも不安を助長しています。
また同時に、日本の周辺国の軍事力増強やミサイル開発の加速等によって、防衛力強化の必要性を認識するに至り、日本政府は防衛費の歴史的増額を決めました。年明けの通常国会では、専守防衛とは何かについて議論が深まることが予想されます。
目まぐるしく変わっていく世の中にどのように対応すれば良いかをより深く早く考えなければいけなくなったのだと感じています。
ワールドカップ
暗い話ばかりではありません。FIFAワールドカップカタール2022が、2022/11/20(日)~2022/12/18(日)の期間で開催されました。日本代表(SAMURAI BLUEが正式名称なんですね、知りませんでした)は、2019年9月を皮切りに始まったワールドカップアジア地区の予選を勝ち抜いてワールドカップ本戦出場を決めました。ワールドカップ本戦では、日本各地で深夜・早朝にテレビ観戦・応援し、日本代表の勝利に向けた祈りを捧げ、日本代表が実力を発揮した結果、強豪ひしめくグループリーグを突破し、ドーハの悲劇をドーハの歓喜に塗り変え、決勝トーナメントに進出しました。惜しくもPK戦で破れましたが、サッカーファンのみならず、多くの国民(いや、外国の人も)に勇気を与えました。また、現地で応援してたサポーターの”来たときよりもキレイにして帰る”という姿勢は、世界に驚きと尊敬の念を抱かせました。世界で戦える日本を今後も応援したいと思います。
日本代表監督である森保監督に対する評価は色々とありますが、日本人監督だからこそできたであろう指導が高く評価されています。具体的には、選手の意見をよく聞き、納得するまで話し合った上で、監督自身の考え方を浸透させていくというマネジメントであった点が評価されているのだと個人的には解釈しています。いざ試合になると、監督の方針を浸透させた選手のアイデアに任せて、現場で考えて試合を進めていくという戦い方だったようです。ベテランの良い点も盛り込んだニューバージョンのフラット組織の成功例ではないかと思い、多様なニーズに対応しなければならない現在の企業が参考にすべきではないかなと思いました。
まとめ
科学の世界では、様々な研究が行われています。ハーバード、コロンビア大学等のアメリカの一流大学が、祈りを含めた意識を真剣に研究しています。既に50~60年もの長い間、研究を進めているのだそうです。他にもDNAの研究として、私たちが笑うだけで6~7個のDNAがONになることが確かめられたそうです。それにより、ナチュラルキラー細胞という免疫の物質が増量するそうです。私達の心の働き、意識の働きそのものが肉体を変容させているそうです。
このような事を書き始めると「キミは大丈夫か?」と言われそうですが、量子生命科学分野からの提言(量子生命科学研究会・有識者会議)では、「イヌや回遊魚、渡り鳥といった動物の持つ驚異的な嗅覚や磁気受容等の仕組みを量子科学的に解明し、それらを新しいセンシング技術の開発に応用すれば、医療・食品安全・環境保全・対テロリズム等の幅広い分野においてイノベーションを多く生み出すであろう。」と言っていますし、「量子論の数学的枠組を導入した脳科学が脳における意識の発現や認知のプロセスを解明し、その成果を量子コンピュータの高度化に応用できれば、人間社会における「知」のあり方そのものに歴史的変革をもたらすであろう」と言っています。この量子生命科学に類する分野で、祈りの効果等が解明されれば良いと思っていますが、私が生きているうちに解明されるかは不透明です。新しい感染症の拡大や戦争等の無い世界を創造するために、量子生命科学に大いに期待しているところです。
一刻も早く、世界に平和が広がり、人々が幸せを感じながら生きていけるような世の中になることを祈るばかりです。来年もよろしくお願いします。