人も犬猫も力を抜いて生きた方がいい
【寒暖差に戸惑う】
先週は「寒の戻り」という話からスタートしてましたが、今週は寒暖差の激しい週になりました。
週の初めに暖かかったのに、昨日はまた雪になり、地方によってはかなりの積雪があったようですね。
しかも飛ばされるかと思うほどの強い風!
これだけ寒暖差や気圧差があると、てんかんなどの持病のある子は辛いですね。
【ミネラルは微量元素】
さて、先週は「塩も体を温める」というお話をしましたが、世間では塩分はなにかと悪者にされがちですね。
でも、最近では昔ながらの塩が見直されてきているようです。
今、私たちが料理に使う塩では、ほとんどが工業的に精製された純粋な「塩化ナトリウム」が多いと思います。
昔の塩は、日本なら海水を蒸発させて作りましたし、ヨーロッパでは岩塩が主流でした。
これらの塩には微量な元素成分が含まれており、これが人間に必要なミネラルを補ったり塩化ナトリウムの働きを和らげたりしていると考えられます。
微量元素については説明すると長くなるので別の機会に譲りますが、食品添加物がなぜ悪者にされるかというと「成分が純粋すぎる」ことに問題があるように思います。
岩塩にも塩化マグネシウムやリン酸塩は含まれるのですが、他の微量な物質も含めると量は常に一定ではないと考えられます。
ところが、工業的に製造した添加物は、常に一定量が食品に含まれますので、いろんな加工食品を食べることで体に入る総量が増えてしまいます。
これが食品添加物が嫌われる理由で、個々の化学物質そのものが人体に必ずしも悪さをするとは限らないんですよね。
【微量な不純物の働き?】
一般的なイメージでは、「自然のものは安全」と考えがちです。
ハーブやアロマ、漢方薬も「自然のもの」に近いと考えられています。
ですが、ご存じのように、野草や野生のキノコを食べて食中毒になる事故は毎年全国で起きています。
また、トリカブトのように、毒物として使われますが、漢方薬の重要な生薬になっているものもあります。
どんな物質でも量によって栄養になったり薬になったり、毒になったりします。
漢方薬も、アロマやハーブも同じですね。
つまり、自然のものだから安全とか化学物質だから危険ということではなく、量やバランスが大事ということです。
西洋薬と漢方薬やアロマ・ハーブとの大きな違いは、「不純物の有無」です。
現代は科学の発達により様々な物質を分析・抽出することが可能になってきましたので、漢方薬に含まれる有効成分を抽出して純粋な薬を作ることも可能です。
ところが、生薬を煎じて飲むと効果があるのに、薬効成分だけ抜き出しても効かないことがあったり、逆に重篤な副作用が出ることもあります。
これを漢方の世界では「不純物の効果」と考えます。
ある生薬に含まれる、薬効成分以外のよくわからない不純物がバランスを取っているのではないかということですね。
【生き物の体は千差万別】
考えてみたら、生き物は全て同じように見えて微妙な違いが必ずあります。
犬猫も人も、同じ種族・品種だからと言っても完全に同じではありません。
親兄弟は似るはずですが、それでも個々に性格も体質も違います。
そういう「微妙に違う生き物」に完全に純粋な物質を薬として与えても、反応が個々に違うのは当たり前ですよね。
東洋医学、漢方というのは、そういう個々の違いを体質と考え、それぞれに合うケアをすることが基本です。
漢方薬が不純物を許容するのは、生き物は機械のように正確に修理できるものではなく、微妙な違いや曖昧さを尊重するという考え方に基づいているのかもしれませんね。
食品も同じで、
「これを食べると体によい」
「これは体に悪いから絶対にダメ」
というものはそんなにたくさんないと思います。
もちろん、毒性が高くて食べたら即死んでしまうものもありますが、世間で手に入る多くの食べ物では
「絶対にいい」「絶対に悪い」というものはないと思います。
それこそ、個々の体質や好みによっても変わりますし、
「甘いものが好きだからと言って 甘いものばかり食べたら体に悪いですよ」
というレベルで十分だと私は思うんですよね。
純粋に抽出された物質だから完全というわけではないのと同じで物事には曖昧な部分が常に存在します。
その中でバランスを取って折り合いをつけるのが生きるということだと思う今日この頃です。
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