節分には豆まきして邪気を払おう!
【冬に多い尿路系疾患】
立春を過ぎると日が長くなり、朝晩も少し暖かくなっているのを感じていたのですが、昨日あたりからまた全国的に真冬の寒さに逆戻りですね。
暖かくなったと思ったら寒くなり、気圧も上がったり下がったり。
人間もペットもしんどいですね。
さて、1月・2月の寒い時期に増える犬猫の病気は、膀胱炎、腎結石など尿路系疾患が上位を占めます。
これは、寒くなると水を飲まなくなることが一番の原因です。
特に猫は先祖が砂漠の民なので寒いのが苦手です。
もともとあまり水を好んで飲まない上に、おしっこはかなり濃縮されて出てくるので膀胱炎や尿結石になりやすい体質です。
【水を摂らせるために】
犬も猫も、水分を摂らせるためにはお水を置いておくだけではなく、フードをウェットにしたり手作り食で水分を多めにしたり、ヤギミルクやチュールなどをお水に少し溶かしたり、犬猫が喜んで水分を摂れるような工夫が必要です。
また、冷たい水ではなくぬるま湯にしたり給水器のようなもので常に新鮮な水が出るようにするとよく水を飲むようになる子もいます。
水素水などは、水素が体に効くという面もあるかもしれませんが、口当たりがよくて飲みやすく、飲水量が増えるというメリットが大きいですね!
【補腎と言えば温め】
また、腎臓が悪い子には、血行をよくして腎臓に流れる血流量を増やすことも大切です。
家庭でもできる一番簡単な方法は「温める」ことですね。
「補腎」と言って、寒さに弱い腎を温めることで機能回復を図ります。
お灸をぜひともやっていただきたいところですが、小豆パックでもなんでもいいので、腰をよく温めてあげて欲しいです。
人間は冷えるとトイレが近くなります。
これは、寒いと汗で水分が蒸発しなくなるため腎臓で作られる尿の量が増えるのが大きな原因ですが、もうひとつは寒さのせいで膀胱に「おしっこがたまってますよ」と信号を送る神経が刺激されることです。
これは、犬猫にも同じ神経がありますので、膀胱炎や腫瘍などがあるとその刺激で頻繁にトイレに行くことがあります。
トイレに行く回数が増えるのに少ししか出ない、本犬(猫)も違和感があるでしょうね。
こういう症状を和らげるのにも温めは効果がありますので、腹巻きを巻いてあげたりその上から「せんねん灸太陽」のような火を使わないタイプのお灸をしばらくの間貼ってあげてもいいですね。
【補腎の意味とは】
「補腎」の本来の意味は、「腎のエネルギーを補う」ことです。
このコラムでも何度かお話ししていますが、「腎」は生まれたときに両親から受け継いだエネルギーである「先天の精」を貯めておく臓器です。
それが年とともに減っていくため、エネルギーを補うために温める=熱エネルギーを加えるんですね。
つまり、東洋医学での「補腎」は「アンチエイジング」の意味合いが強いものです。
実際、腎は骨、髪、耳を司る臓器で、どれも年齢とともに衰えが目立ちますよね。
犬でも猫でも、腎臓が丈夫な子は長生きです。
やはり、超高齢化社会を元気に生き抜くカギは「補腎」にあるのかもしれません。
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