合気道とは「氣を合わせる」こと
【大寒】
1月の20日から節分に当たる2月3日までは二十四節気では大寒、つまり1年で一番寒い時期になります。
ここ数日やたら暖かい日が続いたのですが、この後はまた真冬の寒さになる予報です。
急な気温の変化にシニアのペットが体調を崩す事例が増えています。
コロナも猛威を振るっていますし、人間も動物も体調管理が難しい時期ですね。
【欠乏と滞り】
東洋医学では、気血津液が滞りなく流れているときを健康な状態と考えます。
これらが不足したり滞りがあると病気になります。
滞りがあるところは、
・たとえば気が滞っていると詰まりやコリを感じます。
・血が滞るとうっ血状態になり、痛みを感じます。
・津液が滞るとむくみです。
足りなくなるばあいはどうでしょうか。
・気が足りないと元気や精気がなくなります。
・血が足りないと貧血になり、栄養分が体中に行き渡りません。
・津液が足りないと体が乾燥し、熱っぽくなります。
東洋医学の補(ほ)と瀉(しゃ)は、足りないものを補い、多すぎて滞っているものを減らす治療法です。
【補瀉のやり方】
大昔の中医学では、鍼を刺すのは「瀉法」、お灸は「補法」と考えられていました。
昔の中国鍼は太くて長く、これを刺すことで気や血を抜いて循環をよくするという使い方をしました。
それに対してお灸は熱を体に加えますので、気を補うという治療ですね。
現代では、鍼でも補法として使います。
一般的には
「浅めに刺し、しばらくそのままにしておく」
いわゆる置鍼と呼ばれるのは補法です。
深めに刺し、刺してからすぐ抜くのは
「気を抜く」つまり瀉法とされています。
これも流派によってやり方はいろいろで、たとえば「経絡治療」というやり方をする鍼灸師さんは鍼を刺す向きや時間を厳密に調整し、補瀉を使い分けます。
中国や台湾でも伝統的な鍼の使い方を厳密に守るため、補瀉や気の流れ方を気にしながら鍼を刺す方が多いです。
一方、補瀉や気の流れはあまり気にしない刺し方も特に日本では一般的です。
(ツボでさえ正しい位置を気にしなくていいというやり方もあるぐらいです)
実は、私もお師匠に
「自分が補と思えば補、瀉と思えば瀉」
と教わりました。
【家庭でのケアでは】
家庭で鍼灸ケアをする場合、いつもお伝えしているのは
「ツボや経絡はあまり気にしなくてもよい」
ということです。
どちらかというと、「流れをよくする」ことが重要です。
体に加える刺激はあくまでも優しく、体内の気血津液がゆっくり十分に体の隅々まで流れるイメージで皮膚をさすります。
そして、お灸は言うまでもなく「補」ですね。
特に年を取って気が少なくなった体に気を補うのにお灸は威力を発揮します。
足りないものを補う、流れをよくする。
とてもシンプルでわかりやすいところが家庭でのケアにぴったりですね!
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