昔も今もストレスが病気の原因になります

山路美晴

山路美晴

テーマ:東洋医学豆知識

【四診法について】


レントゲンどころか、聴診器もなかった時代には医者が病気の診断をするのは五感が頼りでした。

中医学では「四診」といって、

  • 望診(目で見ること)
  • 聞診(耳で聴き、臭いをかぐこと)
  • 触診(手で触ること)
  • 問診(患者に質問すること)


の4つを駆使して診断していました。

このうち、古典的な中医学では
「顔色と脈を見ること」
が最も重要な診察法です。

中医学の古典である「黄帝内経」には、
「人の顔色や脈の状態は季節によって変化する。その季節特有の顔色や脈状と違っていたら病気を疑う」
とあります。

日本ではこれにお腹を触って診断する「腹診」が発達しました。
湿度の高い日本では、お腹に不調が現れることが多かったのでしょうか。

四診についてはまたおいおいご説明するとして、黄帝内経には面白いことが書かれています。

「昔の人は自然の中で身を任せて暮らしていたから病にも早く勝つことができたし、寿命も長かった。
 今の人は仕事や人間関係で悩みが多いので精神がまいってしまうから病気がなかなか治らない。」と。

人間のやることって21世紀の今も、紀元前もあまり変わらないんですね!


ストレス解消にマインドフルネス


心を安らかに保つための手段の一つに「マインドフルネス」があります。

昨年からのコロナ禍で瞑想やヨガをやる方が増えているとか…
皆さん、無意識に閉塞感や抑うつを感じてるってことですね。

以前にも少しご紹介したように「マインドフルネス」は、「今ここ」に心を集中させることです。

人は、何かをしながらもう次のことを考えています。
特に主婦は、洗い物をしながら、

「あ、洗濯機回さないと」
「猫の水換えたかな?」
「子供の体操服のゼッケンつけないと」
「お醤油切らしてたっけ? 買ってこないと」…

と、延々と次にやることを考えてしまいがちです。

これを、洗い物のときは洗い物に集中する。
洗濯の時は洗濯に集中して、次のことを考えない。
今してることをできるだけ丁寧に、しかも早く終える。

これに集中するだけで十分マインドフルネスになります。

と言いながら、私はこれがすごく苦手なんですが…
でも、今やっている作業に集中すると、自分の中に何か新しい回路ができるのを感じますよ!


(この記事は2020年12月のメルマガ記事です。メルマガスタンドの移行に伴い加筆修正してこちらに投稿しました。)

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山路美晴
専門家

山路美晴(獣医師)

滋賀ペット治療院

鍼灸・整体など東洋医学に基づく診療で、動物本来が持つ“自分で治ろうとする力”を引き出す。ローラー鍼などの「刺さない鍼」やお灸を用いて、家庭でペットのケアを行う講座を各地で開催している。

山路美晴プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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