人も犬猫も力を抜いて生きた方がいい
【陰陽の話 続き】
前回は東洋医学の基本のキ、陰陽の話をしました。
陰陽の考え方は、シンプルでイメージしやすいのですが、奥はとても深いんですよね。
以前にもご紹介した「胎児の世界」という本ですが、とても興味深い考え方がたくさん紹介されています。
中でも、植物と動物の器官の違いを説明している箇所が私にはとても新鮮でした。
植物は地面に根を張り、上に向かって伸びます。
植物の主要器官は、水分や養分を吸い上げて体内に巡らせる導管と、光合成して養分を作り出す部分です。
動物では内臓や血管に当たります。
動物(脊椎動物)の体は、垂直から水平に倒れています。
(人間はそこからさらに立ってしまいましたが)
根っこで支えていた体は、脊椎という骨と中に走る神経、そしてそれを覆う皮膚で支えます。
この「運動ー感覚器官」が動物であることの印と言えます。
脊椎動物の体ははっきりと分かれていて、背中側に脊椎・神経・筋肉という「感覚ー運動」を司る部分があり、お腹側には内臓という栄養と循環を司る部分があります。
私は、これを読んだときに「こんなところにも陰陽があるんや…」と感動してしまいました。
東洋医学では日の当たる方、すなわち背中側が陽で、日の当たらないお腹側を陰とします。
これが、「動きを司る側」が陽で「栄養を司る側」が陰であるというのはとても象徴的だと思います。
生き物の体は宇宙の運行と繋がっている
この本には他にも、生物が胎内で太古の魚からの系統発生を順番になぞる壮大な歴史や、生物の成り立ちと宇宙の成り立ちの共通点など、生き物の命は大きな宇宙と繋がっていて、生き物の体内の細胞一個一個にもまた宇宙が広がっているという、とても東洋医学的な考え方が示されています。
陰陽はまっ二つに分かれるものではなく、互いに支えあったり反発しあったりしています。
どちらか片方だけでは存在できず、増えたり減ったりしながらグルグルと循環しています。
それは波を作り、振動し、回転します。
体も宇宙もそんなふうにできていて、全てが繋がっています。
自分の命は自分だけのものではなく、もっと大きな何かと繋がっていると考えると、どんな生命もそこに存在することに意味があるのだと思えてきます。
これ以上進むと医学や科学というより宗教の世界に入ってしまいそうですが、もしかしたら新型コロナウイルスが出てきたことにも何か意味があるのかも知れませんね。
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