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金子稔

薪ストーブ住宅コンサルタント

金子稔(かねこみのる) / 建築家

エンフリー

コラム

薪ストーブの中古市場について思う

2016年9月2日 公開 / 2016年9月26日更新

テーマ:中古の薪ストーブ

コラムカテゴリ:住宅・建物

中古の薪ストーブ市場。

アウトレットならぬ中古の薪ストーブの市場が日本で定着するのか否か?



僕の感覚では、「市場として成立しない」と思っています。

なぜなら中古の薪ストーブで程度の良い物と出会える機会はそう多くないと思います。

自動車なら車検の時に・・と考えますが、薪ストーブの場合の買い替え時期とは何を意味するのでしょうか?

車ならエンジンをオーバーホールしたり様々なパーツを新品に交換して新車に近い性能まで復活させることは可能です。

しかし薪ストーブの場合はどうでしょうか?

パーツを全部ばらして掃除しますか?

そこまでしたら手間がかかって値段に跳ね返ってしまいますよね。

鉄や鋳物は錆びていたり曲がっていたり・・

それが普通です。

新品で買っても定価で30万円~50万円の薪ストーブです。
※実際には値引きになるのでもっと安く入手できることになります。

それをケチってリビングに中古のストーブを置きますか?

煙突は新品でストーブが中古?

あり得ないと思います。

来客に笑われるだけですよね。(笑)

廃棄処分で引き取ったストーブを工事費欲しさに販売するなどちょっと嫌悪感がありますね。

私の場合には、まだ全然使用できそうな薪ストーブはお客様に代わってオークションで売って差し上げています。

もちろんサービスの一環として表面をポリッシュ程度で綺麗にしてからですけど。

工事費とセットで中古の薪ストーブを販売する薪ストーブショップもあると思います。

更に型式の古い薪ストーブを投げ売りするケースもあります。

お客様に中には薪ストーブなんて単なる箱だから性能なんて昔も今も変わらないと思っておいでの方もいらっしゃると思います。

でも薪ストーブというのは欧米では排ガス規制のかかる製品であることをご存じでしょうか?

EUでも北米でもオセアニアでも排ガスの基準値というのを設けているのです。

その最も厳しい基準を設けているのがアメリカEPAです。

ヨーロッパで販売されている薪ストーブでもアメリカでは販売NGという機種はたくさんあります。

何を言いたいかと言うと、好んで古いストーブを買うことがいかに愚かなことかと言うことです。

薪ストーブも日々進化しているということです。

もちろん骨董品愛好家であれば話は別です。

美術品といての価値あるストーブも存在していますから。

くれぐれも熟慮の上お買い求めになってくださいね。

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金子稔

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