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鈴木一正プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

導入したシステムのために、無駄な仕事が増えてませんか?

鈴木一正

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テーマ:働き方改革

無駄な仕事

毎日届く膨大な広告メール。恐らくマーケティング・オートメーション(MA)が顧客リストから自動的に配信しているものだと思うのですが、私はほぼ読まずに捨てます。もしかして大切なメールが含まれているかも知れないので、発信者だけは確認しますが…。紙媒体と比べれば、メールなどのデジタル販促はコストが大幅に安くて済む。そのため、一定の発送間隔を空けることなど、考慮しつつ(予算範囲内で)最大数配信する。配信先の顧客リストは、資料請求であったり、(B2Bの場合には)展示会での名刺交換であったりします。必ずしも良質な顧客ばかりではない。だからこそ、とりあえず大量にメールを配信しているのでしょう。もちろん、メールのタイトルだけでも見てもらうことで認知度が高まり、将来的な成約に結びつくということも事実でしょう。また。「マーケティング担当」の裁量で抽出条件を変えたり、他の顧客リストを追加したりなどの試行錯誤もあると思います。但し、MAの導入によって想定した以上の成果をあげられている企業の割合は実はかなり低いと聞いたことがあります。その要因は様々のようです。

SFAもそうなのですが、MAの導入によって飛躍的な業績向上を実現するためには、単に既存の仕事をシステムに置き換えるだけではダメなんだろうなと。業績向上に向けて役割分担を見直し、必要があれば新しい役割を作り、それぞれの役割を設計し、マネジメントの仕組みを整備する…。単に「IT化すれば業績が上がる!」とは思っていないとはずなのですが、「導入ありき」で話が進んでしまう。そして、導入後は成果が上がっていないと現場も責任を問われるので、成果があがったような資料づくりのための別の仕事が、現場を巻き込んで増えてしまっている。いったい何のためにこんなシステムを導入したのか…?こんなことになっていなければ良いけど、大丈夫なのだろうかと心配しております。

「コストが下がって売上は向上する!」なんてそうは簡単にはできないことは、ふつうは分かるのですが、未知のITツールへの期待感は高く、何でも出来ると思ってしまう。(もしかしたら、思わされてしまっているのかも…) 業績を向上させるには、奇手妙手はないと思います。腰を据えて、現状の課題を明らかにして、改善策を組み立てる。その中にITツールの活用が必要であれば採用する。こうした基本的なスタンスがやっぱり大切なんだと、失敗を重ねてきた私としては思うのです。

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鈴木一正
専門家

鈴木一正(経営コンサルタント)

合同会社スズセイ

百貨店個人営業(外商)での経験をもとに、BtoC企業のお得意さまづくりをサポート。訪問や電話などアナログな接点づくりを大切にする顧客戦略の設計図を描き、お客さま本位の働き方改革を実現します。

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