少しずつ広がる、自分らしい暮らし
「最近、何を買っても高くなったね」
そんな実感は、障がいのある方が暮らすホームでも同じです。食料品や日用品だけでなく、電気・水道などの水道光熱費も上がり、事業所にとっても大きな負担になっています。
ホームでは、ご利用者さんの食費や水道光熱費、日用品費などを預かり、実際にかかった費用に合わせて精算し、余れば返金し、不足すれば事業所が負担するため、支援者は「できるだけ適正な金額に調整したい」と考えます。
しかし、物価や光熱費は変動しますし、ホームの広さや断熱性、エアコンの使用頻度などによっても経費は大きく異なります。
さらに難しいのが、「物価高に対する感じ方」の違いです。
自分でお小遣いを管理し、買い物をしている方は値上がりを実感しやすい一方で、生活費を周囲が管理している方は、支援者ほど危機感を持たないこともあります。「なぜ我慢しなければならないの?」という思いにつながることもあるでしょう。
だからこそ、節約を一方的に求めるのではなく、ご本人の生活や健康を大切にしながら、できる工夫を一緒に考えることが重要です。エアコンの設定や使用方法、窓の断熱対策、買い物の工夫など、サポーターからアイデアを集め、ホーム同士で共有することも一つの方法です。
物価高をすぐに解決することはできません。それでも、目の前の暮らしを守るために「何ができるか」を考え続けることはできます。支援者の危機感をご本人に押しつけるのではなく、ご本人の思いにも耳を傾ける。その両方を大切にしながら、安心して暮らせる環境をみんなでつくっていくことが、これからの支援に求められていると思います。


