お盆の風習とお墓
皆様、こんにちは。今回はお布施のことを書いて行きたいと思います。
法要などをしていただいた僧侶の方にお布施(お金)を渡す。今では当たり前のように行われる行為ですが、お布施という物が本来の意味から離れてしまっている部分も有り、僧侶の方と一般消費者の方に認識の差が生まれてしまっているような気がします。
では、お布施とは何なのか。元々、出家した僧侶という人たちは、自身でお金を稼ぐようなことはせず、お寺を支える仏教徒の方々からの寄付で生活を成り立たせていました。寄付をする方々は僧侶に対して、一所懸命修行をして、立派な僧侶になって欲しい、そして自分たちを導き、救って欲しいという願いをもっていたのです。そして、この寄付行為こそが、本来の「お布施」なわけです。お経を読んでもらうための対価ではなかったんですね。ですから、お布施の額を尋ねられても、僧侶の方は寄付ををいただく身ですから「〇〇円で」などとは言わずに、「お気持ちで」と答えるしかないわけです。
時代が移り変わり、供養や法要に対する価値観も変わりました。そんな中でお布施本来の意味がきちんと伝わっていないため、「気持ちなどという曖昧なことを言われても困る」「サービスの対価なんだから金額はハッキリして欲しい」という消費者の側の要望が出てくるというのも、ある意味仕方の無いことではあります。概念の違いという物は、どちらが良い、悪いと簡単に片付けられる事ではありません。
では、これからの時代、どうしていけば良いのか、何を伝えるべきなのか。私がそのようなことを言うのもおこがましいですが、次回はその辺りを考えたいと思います。