神道とお墓の関係
仏教宗派によって、お墓に違いが出ることがあります。一番の違いは「卒塔婆」を立てるかどうか、ということです。
卒塔婆とは、法事やお彼岸、お盆の追善供養に際して、お参りした方がお墓に挙げる木製の板碑の事です。浄土真宗以外のお墓では、上記の法要の際に卒塔婆を立てるのが習わしですが、浄土真宗では卒塔婆を用いません。したがって、浄土真宗の方のお墓には、卒塔婆を立てるための「塔婆立」が無いのです。また、浄土真宗では(他宗における)御戒名のことを「御法名」(ごほうみょう)と呼び、御戒名を彫るための石碑を「法名碑」と呼びます。
なぜ、浄土真宗だけが独自のやり方、呼び方をしているかというと、浄土真宗の開祖である親鸞聖人の遺された言葉がその元になっており、何事に付けてもとにかくシンプルに、という方針が貫かれているからです。特にお墓について、親鸞聖人は自身の亡骸を鴨川に流して欲しいとまで言っています。お弟子さんたちとしては、その言いつけ通りに鴨川に流す・・・訳にもいかず、やはりお墓を建てました。(前に書いた散骨に関するコラムと通ずる部分があります)
浄土真宗以外での各宗派間ではお墓の構成や形に差異はほとんどありません。あえて言えば、墓石の正面に彫る「名号」に違いが表れるぐらいでしょうか。(名号についてはこちらを参照して下さい→http://mbp-japan.com/saitama/futakamiya/column/2470/)お墓を建てる際には、やはりご自身の宗派を確認しておくことが必要となるのです。