相続手続きは早いほうが良い?
皆さんは弁護士の日常やスケジュールをご存じでしょうか?
ドラマや小説の影響でしょうか,多くの方は弁護士は「事務所の立派な机に向かって,1日中調べ物をしたり本を読んでいる」というイメージや,全く逆に「探偵のようにいろんな調査をしている」というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
しかしながら,実際の弁護士の日常はイメージと異なります。
以下では,私の経験をもとにした弁護士の日常を簡単にご紹介したいと思います。
(なお,当然ですが以下は経験を元にしたフィクションです)
午前9時 事務所に到着。昨日からのメールや,依頼者・関係者への電話対応など。
10時 事務所で法律相談。
10時45分 相談終了。
11時50分 11時からの民事事件の期日のために事務所を出る。
11時 裁判所にて民事の期日(裁判手続)。双方の主張内容を確認して10分程度で終了。
11時20分 事務所に戻ると不在中に事件の相手方代理人から電話があったとの連絡。折り返し電話して和解協議を行う。
11時30分 電話終了後,休む間もなく別の事件の相手方から電話。
12時 昼休みだが,翌日提出の書面が未完成だったので必死で作業。昼食は近くのコンビニでおにぎりを買ってきて済ませる。
13時10分 午後1番の刑事事件の期日のため,全力疾走で裁判所へ。情状証人の尋問と被告人質問を行い結審。
14時30分 民事事件の依頼者と打ち合わせ。相手方の準備書面を見ながら,相手主張への反論を検討する。
15時30分 打ち合わせが終わり,打ち合わせの内容を準備書面にまとめる作業。
16時30分 交通事故の案件で,事故現場の見通しや状況を確認するために現場へ出向く。
17時30分 弁護士会の委員会参加のため弁護士会館へ
18時30分 委員会終了後,刑事事件の被疑者との面会のため○○警察署へ。
19時30分 事務所に戻って,メールの確認と返信を行い,翌日提出の書面をまとめる作業を再開
21時 結局書面は完成せず,翌朝早めに事務所に来て作業することにして帰宅する。
・・・いかがでしょうか。皆さんのイメージとは違っていますでしょうか?
もちろん,毎日がこういう状態ではありませんが,経験上必ずしも珍しいスケジュールではありません。
このほかにも,「当番弁護」の要請や「被疑者国選弁護人」の打診があれば随時警察署まで面会に行くことがありますし,弁護団事件などの会議で他の弁護士の事務所へ行くこともあります。
スケジュールが立て込んでいる時や,どうしても依頼者のご都合がつかないときなどは,休日や夜間に打ち合わせを入れることもありますし,腰を据えて裁判の書面を作るために土日に事務所へ出勤する(または自宅で仕事をする)ことも珍しくありません。
ドラマのように,事務所のデスクに向かってゆったりと仕事をすることが理想なのですが,現実は椅子を暖める暇もなく走り回っているのが実情なのです。