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中谷崇志

オーナー目線で本当に必要な事を提案する賃貸管理のアドバイザー

中谷崇志(なかたにたかし) / 宅地建物取引業

株式会社トライアス

コラム

入居者管理アプリの感想や紹介【管理会社の働き方改革】

2020年1月13日 公開 / 2020年3月20日更新

テーマ:賃貸経営

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: 賃貸管理賃貸管理 ソフト不動産管理

入居者管理アプリとはなんだ?の解説の前に、
賃貸管理会社の状況を少し書かせていただきます。

不動産管理の仕事は、

不動産管理会社 → 不動産のオーナー
不動産管理会社 → 入居者

主にこの二つで構成されます。
しかし、やりとりは正直、超がつくほどアナログです。

電話とFAX > メール な感じです。
(私は前職IT系にいたので、今でもいろんなときに驚くことがあります)


世の中のデジタル化に合わせて、
不動産管理会社も社内の文書や契約書、報連相がシステム化されてきています。
ITを駆使した遠隔での重要事項説明実現に向けて国が動くなど、
入居前、退去時のやりとりはどんどん便利にしようという動きがあります。

しかし、現在でも、いざお部屋に入居した方への連絡は
【電話連絡・留守電・文書の郵送】を駆使して行い、
各種点検のお知らせは現地のマンション掲示板に貼りに行く…など
管理業務は相変わらずのアナログな作業になっています。

もちろん、定期的に現地に足を運ぶことも重要なのですが、
何かあるたびに現地に行くのは面倒くさいな、非効率だなと思うことはありませんか?
また、少子高齢化に備え、求人費・人件費は高騰していきます。
人が動く業務を効率化していくことは経営上の課題になっていくでしょう。

トラブルがあったときの入居者とのやりとりも、
対応履歴がなければ、言った言わないの二次クレームになりかねません。



そんなアナログな業務に日々追われている管理会社向けの
賃貸管理アプリの機能、導入メリット、デメリット、主なサービスについてご紹介します。

アプリを利用することで入居者との連絡がスムーズになるだけでなく、
入居者にとっても便利な機能も多く、これからサービスとして注目されています。


賃貸管理アプリ


賃貸管理アプリ(入居者管理)アプリとは

賃貸管理アプリは不動産管理会社と入居者をつなぐ、主にスマホを用いたコミュニケーションツールです。もちろん自主管理オーナーも活用できます。

・各種点検などのお知らせを送信したり
・設備トラブル、修繕手配の連絡をチャット形式で行ったり
・物件ごとによくある質問を事前にそこに登録することで、管理会社への電話の本数を減らしたり
・何かを郵送するたびに、切手代もばかにならない負担になっている

…などなど、いろんなことをアプリ上で解決を目指すシステムになっています。

また、管理会社からの一方通行コミュニケーションではなく、
「入居者からも設備修理の依頼、質問、手続きの確認や書類の閲覧」など、
便利に使える機能があります。
スマートフォンの普及に加え、チャット形式でのコミュニケーションや、
メッセージアプリなどが正式な連絡手段としての台頭にともない、
ここ数年で提供され始めた比較的新しい注目のサービスです。


実際に入居者管理アプリを導入してみたメリット


私は別にアプリのメーカーではないので、アプリの使用を促すわけではありませんが、
良い面悪い面を知るためにも、という思いで昨年導入しました。
いまいちだったら止めたらいいか、という感覚もあります。

実感したメリットとしては……

・何かあったときの連絡をチャットでとりあえることはとても便利

 業務上よくある困りごとが、お仕事されている契約者に日中電話してもつながらず、
 折り返し連絡をいただくころには管理会社が留守電になっている…というケース。

 これが解消できることがあるので、助かります。
 仮にすぐに返信がなくても、弊社の使っているアプリは既読が確認できるので、見てくれている安心感があります。

 また、写真を添付することもできるアプリのため、いわゆるLINEのような感覚でコミュニケーションすることができます。
 実際に、時間貸しパーキングで違法な止め方をしている車の写真を連絡をいただき、
 迅速に対応することができました。


・ごみカレンダー等の最新版をアプリ上に表示することができる

 賃貸管理上、よくあるトラブルのごみ問題ですが、
 いつでも見てもらえる場所にごみ案内を仕込めるのは便利です。


・在宅・不在などの返信をもらわなければならない、点検の案内を一斉に配布できる
 お知らせ配布も一斉にでき、また返信もチャット上でおこなえるので、
 担当者不在のときに折り返し連絡が来て、何の話がほかの人間がわからない…
 などのヒューマンエラーを防止できます。便利です。
 

実際に入居者管理アプリを導入してみたデメリット


・導入して、実際にアプリをダウンロードしてもらうまでの案内が手間

 これから入居してくる人には、「こういうアプリをダウンロードして使ってもらう物件です。」
 という流れでいけるんですが、現在の入居者には強制まではできません。

 実際に1棟導入の案内、通知のメールなどを駆使して、
 入居者の8割まではスムーズでしたが、全員にすぐにダウンロードしてもらうことはできませんでした。

 また、スマートフォンをお持ちでない方にはどうしたらよいか、という問題もあります。
 ご高齢の方が多い物件で導入するのはまだまだ難しいと思います。


・アプリの通知をオフにされていると、案内に気づいてもらえないことがある

 これは実際に使ってみての盲点でした。
 届いたらピロン♪ってなって、お知らせをすぐに見てもらえることがメリットなのに、
 通知をオフにされていると、何も気づいてもらえず、という可能性があります。実際にありました。

 これはダウンロードを促す、案内時点できちんとわかりやすく明記をすることである程度、回避可能だとは思います。


・価格面でのコスト増

 当然、これが最も大きな課題です。
 管理会社が負担するのか、オーナーが負担するのか、またアプリ上でメリットを付与することにより、入居者にグレードアップ設備としての扱いで、費用を負担してもらうのか…など、
 いろいろ価格については答えが様々だと思います。

 これから広がるにつれて価格の良さ、機能の充実もすすむと思いますので、今後に期待ですね。



賃貸管理(入居者管理)アプリのまとめ


人の行う業務をITを使って効率化する。という流れは変えられません。
人と人が接するよい部分を残しながら無駄な手間を省く、という動きを実現できるように私も心がけています。

管理に携わる方に良い情報となれば幸いです。

もしご興味のある方は、弊社の導入している画面やアプリの動きをお見せすることができますので、
お気軽にお声がけください。
弊社の担当もしてくれている、大阪支店の営業担当さんもご紹介いたします。


入居者管理アプリ




最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたプロ

中谷崇志

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中谷崇志(株式会社トライアス)

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