低血糖症の改善に必要なビタミンB群
「なんとなく体が重だるい」
「気分がすぐれない」
体調不良が続き、病院で検査したけれど、異常はみられない。
このような原因不明の体調不良には、ミネラルバランスの崩れが考えられます。
ちゃんと三食、食べているつもりでも、ミネラルバランスの崩れは起こりえますし、からだが食物の栄養を十分に消化吸収できていない場合も、原因となりえます。
今回は、ミネラルについて解説し、さらに、ミネラルバランスを知る方法、ミネラルサプリメントの選び方などについてもお話しします。
ミネラルとは
ミネラルはひとが生きていくうえで欠かせない五大栄養素の一つです。
五大栄養素とは、たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、そしてミネラルです。
ミネラルは、ビタミンと同様、からだの機能の調整を担っています。
体内で生成できないので、必ず、食物から摂取する必要があります。
ビタミンと異なるところは、ミネラルは体の構成成分となる点です。
つまり、ミネラルは体の一部になるのです。
その割合はどの程度でしょう。
ミネラルは体の構成成分の約4%を占めています。
4%ですから、割合としては大きくありません。
しかし、ミネラルが不足すると、体の機能がうまく働かなくなり、不調の原因となるのです。
ミネラルの働き
食事をとると、それらを体内で消化吸収し、そこから生きていくために必要ものを作り、同時に、不要なものを体外に排出します。
この一連の流れを代謝と言います。
この、消化、吸収、代謝を行う際、それぞれの場面で酵素が必要なのですが、
酵素が働くためには、ミネラルが必要なのです。
ミネラルが充分量ないと、消化、吸収、代謝がうまく働きません。
すると、皮膚も、髪も血液も、ホルモンもうまく作ることができなくなってしまいます。
これが、体調不良につながるのです。
ミネラルが不足すると、からだに良くないことは知られていますが、実は、多すぎても問題がおこります。
たとえば、亜鉛が過剰になると、鉄や銅が吸収しにくくなります。
ミネラルは、たくさんとればとるほどよいというものではありません。
バランスが重要なのです。
ミネラルバランスを整える3つのポイント
それでは、ミネラルバランスを整えるためにはどうすればいいのでしょう。
日常生活でできる三つのポイントをお話しします。
さまざまな食品をバランスよく
一つ目は、さまざまな食品をバランスよく摂ることです。
食の偏りをなくし、さまざまな食品から多くの栄養素をとりましょう。
腸内環境を整える
ミネラルバランスを整えるために大切なことの二つ目は、腸内環境を整え、消化吸収を高めることです。
最近の研究から、腸内細菌はその総数が多く、たくさんの種類の腸内細菌が存在し、多様性に富んでいることが重要であるとわかってきました。
腸内環境を整えるため、腸内細菌のえさとなる、食物繊維、オリゴ糖などを積極的にとるとよいでしょう。
食物繊維を多く含むのは、大麦、海藻、オクラ、玉ねぎ、こんにゃくなどです。
オリゴ糖を多く含むのは、玉ねぎ、にんにく、ごぼう、バナナ、はちみつ、みそ、寒天、大豆などです。
反対に、腸内細菌叢を乱すのは、甘いもの、アルコール、揚げ物、過食、野菜不足です。
腸内細菌叢が整うと、有害金属もデトックスしやすくなります。
有害金属をデトックス
三つ目は、体内に蓄積した有害金属をデトックスするということです。
有害金属が蓄積すると、ミネラルの吸収を妨げ、ミネラルの働きを邪魔するなどして、体調不良の原因となります。
有害金属の75%は便から排出されます。
便通のコントロールのため、腸内環境を整えましょう。
食物繊維、水分をとり、適度な運動をこころがけます。
腸粘膜が弱っていると、腸粘膜から有害金属が吸収され、体内に蓄積されてしまいます。
デトックスにおすすめなのは、にんにく、にら、玉ねぎ、ながねぎなど、硫化アリルを多く含む食品です。
発汗によってデトックスを促すことも大切です。
毎日、お風呂に浸かる、週に数回は有酸素運動で汗を流すといった習慣は、デトックスという観点からもおすすめです。
オリゴスキャンでミネラルバランスをチェック
あなたのミネラルバランスはどのような状態でしょう?
医療機関では、血液検査のほか、毛髪や爪などから、体内のミネラルバランスを知ることができます。
このほか、クリニック千里の森でも導入している、オリゴスキャンという検査機器もおすすめです。
オリゴスキャンは、手のひらをスキャンするだけで、3分ほどで、ミネラルバランスと有害金属の蓄積について知ることができます。
オリゴスキャンについての詳細はこちらをご覧ください。
ご興味をお持ちの方は、クリニック千里の森にお問い合わせください。
ミネラルサプリメント
ご自身でサプリメントを摂取しているかたも多いと思います。
サプリメントはとても多くの種類があり、どれを選んでいいのかわからないという声をよく聞きます。
サプリメントを選ぶときは、必ず、パッケージの成分表示を確認し、有機ミネラルのものを選びましょう。
有機ミネラルは食品に含まれるもので、無機ミネラルは金属です。
有機ミネラルのサプリメントの方が食品に近いため、体内で吸収されやすいのです。
たとえば、亜鉛と書かれているものは、無機ミネラル、一方、亜鉛含有酵母は有機ミネラルです。
無機ミネラルを使用したものに比べると、値段は少々高価ですが、吸収率がことなり、効果の実感も違います。
有機ミネラルを選んだら、なるべく添加物の入っていないものを選びましょう。
サプリメントをとって、逆に体調不良になる方もいらっしゃいます。
検査してみると、サプリメントの組み合わせにより、ミネラル過剰になっている場合があります。
できれば、医療機関などで検査をして、ご自身のミネラルバランスを知ってから、サプリメントを選ぶことをおすすめします。
参考図書
原因がはっきりしない30の症状はミネラルで治る!
登坂正子著 主婦の友社