誰も欲しがらない負動産の相続!山林や農地の処分方法と注意点を解説
皆様、こんにちは。
株式会社大阪セレモニー代表の山田泰平です。
「うちはお金持ちじゃないから、相続で揉めることなんてない。」
多くの方が、そう信じていらっしゃいます。
しかし、それは残念ながら希望的観測に過ぎないかもしれません。
裁判所の司法統計によると、遺産分割に関する調停や審判の成立件数のうち、遺産総額が5000万円以下のケースが全体の約76パーセントを占めています。
このデータからも分かるように、相続トラブルは財産の金額の大小で起こるわけではないと言えるでしょう。
むしろ、ごく普通のご家庭にこそ、「分けにくい財産」という深刻な対立の要因が潜んでいるのです。
今回は、遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ:相続人全員で遺産の分け方を決める話し合い)で特によく揉める財産をランキング形式で発表します。
- なぜその財産がトラブルを引き起こすのか 実際に起きた典型的なトラブル事例 揉め事を未然に防ぐための具体的な対策
- 専門家が語る意外な落とし穴
トラブルの元凶は分けにくい財産!遺言書が有効な解決策
遺産分割で揉める財産に共通しているのは、「物理的に分けにくい」「価値の評価が人によって違う」という2つの特性となります。
預貯金のように1円単位で割り切れる財産と違い、こうした財産は相続人の思惑や感情が複雑に絡み合い、話し合いを泥沼化させる原因となるでしょう。
特にランキングの頂点に立つ不動産は、その代表格として注意が必要です。
このような悲劇を回避するための有効な対策が存在します。
それは、財産を遺す側である親が元気なうちに、法的に有効な遺言書を作成し、「誰に、何を、どう分けるか」を明確に指定しておくことです。
子供たちの話し合いに委ねるという優しさが、時として残酷な結果を招くという現実から、私たちは目を背けてはならないのではないでしょうか。
第5位 株式などの有価証券!特に非上場株式は要注意
まず第5位は、株式となります。
上場株式も評価額の変動で揉めることがありますが、それ以上に厄介なのが非上場株式(ひじょうじょうかぶしき:証券取引所で売買されていない株式)でしょうか。
客観的な価値の評価が非常に難しく、簡単に現金化できず相続しても持て余してしまう人がいるかもしれません。
会社の経営権が絡む場合、「誰が会社を継ぐのか。」という、単なる財産問題を超えた深刻な対立に発展しかねません。
対策としては、生前のうちに後継者を指名し、遺言書で株式を集中して相続させるなどの準備が不可欠と言えます。
第4位 分けやすいはずの預貯金!使途不明金の落とし穴
「分けやすいはずの預貯金がなぜ。」と思われるかもしれません。
しかし、ここには使途不明金という大きな落とし穴があります。
親の生前、同居していた長男などが親の通帳を管理していた場合、他の兄弟から「親の金を使い込んでいたのではないか。」という疑念が噴出しやすいのです。
介護費用や生活費として正当に使っていたとしても、その証明ができなければ疑心暗鬼は深まるばかりでしょう。
親のお金の出入りは必ず記録を残し、領収書を保管しておく習慣が身を守ることに繋がります。
第3位
美術品や骨董品に貴金属!価値観の違いが対立を招く
第3位は、個人の趣味や思い入れが強く反映されるこれらの財産となります。
相続人間で、その物に対する価値観が全く異なることが原因です。
「父が大切にしていた壺」も、興味のない子供にとっては価値のないものに見えるかもしれません。
客観的な金銭的価値の評価が難しく、「鑑定額は100万円だ。」「いや、ネットでは10万円で売っている。」といった水掛け論になりがちです。
元気なうちに専門家による鑑定を受けて評価額を明確にし、誰に相続させたいかを遺言で指定しておくことが望ましいと言えます。
第2位 生命保険金!受取人固有の財産ゆえの不公平感
意外に思われるかもしれませんが、生命保険金は深刻な不公平感を生む大きな要因となり得ます。
生命保険金は法律上、遺産分割の対象となる相続財産ではなく、「受取人固有の財産」として扱われるためです。
例えば、長男だけが受取人に指定されていた場合、長男は遺産分割とは別に多額の保険金を一人で受け取ることになります。他の兄弟からすれば「不公平だ。」という感情が生まれるのは、想像に難くないでしょう。
受取人を指定する際は、他の相続人にも配慮した遺言書を作成しておくことが円満な解決への助けとなります。
第1位 不動産と実家!物理的にも感情的にも分けにくい
そして最も揉める財産第1位は、やはり不動産となります。
「分けにくい」財産の筆頭格であり、物理的に分割することはできません。
「売却して現金で分けたい。」と考える兄と、「思い出の家だから住み続けたい。」と願う妹とで、意見が真っ向から対立します。
また、不動産の評価額を巡っても、「固定資産税評価額」「路線価」「時価」など、どの基準を使うかで取得分が大きく変わり争いの種になります。
家には金銭的価値だけではない「思い出」という感情的な価値が付随しており、これが話し合いをさらに複雑化させるのです。
親が元気なうちにこの家をどうしたいのか、その最終意思を遺言書という形で明確に残しておくことが不可欠となります。
相続争いの要因は一般家庭にも潜む!事前準備で家族を守ろう
財産の種類によって、これほどまでに揉めやすさが違うという現実が存在します。
この知識を持つか持たないかで、ご家族の未来は大きく変わるかもしれません。
では、本日の重要なポイントを整理します。
- 遺産分割トラブルは財産の額ではなく、分けにくく評価が難しい財産があるかどうかで決まる。
- 不動産、特に実家は物理的にも感情的にも分けにくく、トラブル発生率が最も高い財産である。
- 生命保険金は遺産分割の対象外のため、受取人の指定が兄弟間の不公平感を生む大きな要因になり得る。
- 預貯金ですら、親の生前の使途不明金問題で兄弟間の疑心暗鬼を招く可能性がある。
- これらのトラブルを回避する確実な方法は、財産を遺す側が元気なうちに公正証書遺言で分け方を指定しておくこと。
ご葬儀の場で、ご遺族が故人の思い出を穏やかに語り合っている光景を目にすることがあります。
その背景には、故人が生前にきちんとした準備をされていたケースが本当に多いものです。
残される家族が争うことなく、心穏やかに故人を偲べる環境を整えておくこと。
それこそが、財産を遺す側の愛情表現であり、大切な責任ではないでしょうか。
株式会社大阪セレモニーは、ご葬儀後の相続トラブルに関しても、信頼できる専門家への橋渡しを通じて皆様をサポートさせていただきます。
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