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「全財産を妻に相続させる」という手書きの一文

西川智子

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テーマ:遺言書で相続トラブル対策

任意後見受任者を承っていた90歳代の男性が亡くなられました。以前から遺言を書きたいとおっしゃっていたのですが、なかなか実現できず、とうとう亡くなられてしまいました。
お子様がおられないご夫婦だったので、残された奥様は亡くなられたご主人のご兄弟と話し合って遺産分割協議をすることになります。
が、なんと、なんと、自筆の遺言が見つかったのです!

ご高齢の奥様が難しい話し合いをしなくていい。
私はホッとしました。

たった一文「全財産を妻に相続させる」と書かれてあるだけですが、日付も署名押印もあり、法的に有効な自筆証書遺言です。

無事に家庭裁判所での検認を終えました、と奥様の姪御さんから電話を受け取ったとき、奥様も天国に旅立たれていました。
ご主人が亡くなられて半年後に奥様も息を引き取られたのです。

ご主人の遺言がないと、民法により奥様が3/4、ご主人の兄弟が1/4に分けることになります。
この方の場合、遺言により奥様が全財産を相続し、亡くなられた後は奥様の兄弟が相続します。

ご主人の姪御さんから相談がありました。「伯父は生前、財産はお前にやるから、と再三再四、言ってくれてました。10年以上も前に書かれた遺言が有効なんですか?」と。

口頭と文書。どちらが本心だったのか。

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西川智子
専門家

西川智子(行政書士)

西川智子法務行政書士事務所

社会人として多くの経験を積み、年齢を重ねたからこそ理解できる相談があります。老いや高齢者の抱える問題に実感を持って取り組み、難解な法律の仕組みも分かりやすく丁寧にご説明します

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