死後事務を友人に託すとき、必ずやらなければいけないこと
先週、朝日新聞に長谷川和夫先生のインタビューが掲載されていました。
彼は長谷川式認知症スケールを作った認知症治療の権威です。
1年ほど前からご自身が認知症を患っていると告白されています。
私もこの仕事にかかわって少し認知症を理解できるようになりましたが、今までは認知症=何も分からない人、と思っていました。
この度の長谷川先生の告白で、また認知症に対する理解が深まりましたので皆さんにもご報告したいと思います。
先生のインタビューで印象的なことばは「これはおかしい、と気づいたのは1年くらい前かな。自分が体験したことに、確かさがなくなった。例えば、散歩に出かけ、『鍵を閉め忘れたんじゃないか』と、いっぺん確かめに戻る。確かに大丈夫だ。普通はそこでおしまい。でも、その確認したことがはっきりしない。そして、また戻ることもあって」と。
公表することにためらいはなかったですか?という問いに「僕が専門医であることは知られていて、その僕が告白して講演などで体験を伝えれば、普通に生活していると分かってもらえる。認知症が暮らしの障害で、暮らしがうまくいくかが一番大切。僕の話しから多くの人が理解してくれれば、認知症の人の環境にもプラスになる」とお答えになっている。
長谷川式スケールについては、「安易に使われすぎて困ったな、と思うことがある。本人の気持ちを考えずに検査をする医者がいる。質問で『お年はおいくつですか』とのっけから大事な個人情報を聞く。それからいい大人に『100から7を引くと、いくつですか』ともたずねる。『冗談じゃない、何を言ってるんだ』と怒るのは当然でしょう。診察に必要だからと、医師の側が本人と家族に協力をお願いする姿勢が必要なんだ。」
深いお言葉の数々。
感謝です。