金融教育×住教育から空き家対策を
「住まいの終活」とは、無駄なコストを抑えて自宅を次世代にスムーズに引き継ぐために自宅の管理や処分の方針を決めることです。その主体は、自宅の所有者である高齢者や、それを相続する予定の子ども世代です。その流れは次のようになります。
①これからどこで生活したいかを考える。(介護が必要になった場合も含めて)
②これからの生活のマネープランを立てる。
③自宅の正確な情報や履歴を整理する。
④自宅の資産価値を確認する。
⑤自宅の活用の選択肢を考え相談先を検討する。
所有する自宅をどこまで詳しく知っているでしょうか。
「住まいの終活」の目的を達成するには、何より自宅のことを詳しく知ることが肝要で、住まいの棚卸しはそのスタートです。棚卸しでは以下のようなことをします。
1)登記簿や契約書類などの基礎資料を揃える。
2)土地の境界確定の有無、管理状態などに問題がないか確認する。
災害リスクや建物の劣化状態を確認する。
3)周辺の相場や取引情報から市場での流通が可能か検討する。
住まいの棚卸しをすることによって自宅の資産価値が見えてきます。土地は近隣の取引相場から求め、建物は新築価格から経年等による減価分を差し引いた残存価値を中心に形成されます。近年は甚大な自然災害が頻発しているため、災害リスクについても十分に情報収集する必要があります。また建物の劣化状態や修繕の必要性といった建物調査も欠かせません。このように自宅を「見える化」することで、自宅の管理や売却を含めた活用方法などの検討に着手しやすくなります。自宅が空き家として放置されれば、前回のコラムに書いたように不要なコストが生じます。
改めて言えば、老後資金の調達、相続対策、高齢者住宅や田舎への住み替え、子ども世帯との同居など、住まいの棚卸しの前に「住まいの終活」を何のためにするか、という目的を明確にしなければなりません。あるいは「住まいの終活」を進めるなかで目的がより明らかになってくることもあります。
自宅を「負動産」ではなく「富動産」にするため、住まいの棚卸しを始めましょう。
シニアの住まい研究所ではそのお手伝いをしていきます。
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シニアの住まい研究所 代表 菊池浩史
~住まいの終活をサポートします~
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TEL:090-7489-5502