ホンダの創業者は、F1マシンでもゴルフクラブでも探究心が半端じゃない!

谷光高

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テーマ:社会人に役立てて欲しい「ゴルフの効用」

できるかできんかオレにはわかんねぇけど、オレはやりてぇよ!

1986年から1991年にかけて、F1では、ウィリアムズやマクラーレンがホンダ・エンジンを載せ、アイルトン・セナ、アラン・プロスト、ネルソン・ピケなどの最高のドライバーを要して勝利を欲しいままにしていました。当時、世界最強といわれたホンダ・エンジン、この原点となる映像がこの度見つかりました。
マクラーレンホンダ
2015年6月9日の朝日新聞、「ホンダF1の原点ここに 第1号マシンの秘蔵映像発見」という見出しが躍りました。
自動車レースの最高峰F1に参戦するため、ホンダが初めて製作した第1号マシン「RA270」のテスト走行の秘蔵映像が、半世紀を経て見つかったのです。

1964年2月、三重県の鈴鹿サーキット。
ゴールドに塗られた「RA270」、その運転席を興味深そうにのぞき込む創業者の本田宗一郎さん(1906~91)の様子も映っており、約2分の映像の内容となっています。
映像を見ると、会社を挙げたプロジェクトだったことがうかがえ、世界一に挑む高揚感を伝える貴重な資料です。
「RA270」はすでに分解されて現存していないため、当時を伝える貴重な映像となっています。

1964年当時のホンダは、二輪レースではすでに世界を制した技術力がありました。しかし、四輪ではまだまだ「新参者」。
それでも本田さんは、

 「できるかできんかオレにはわかんねぇけど、オレはやりてぇよ!」

といって、本田さんは四輪でも『世界一』になると大見えを切ったそうです。夢のような冒険をするのがホンダなんだと、世界中の若者たちへ宣言しました。

そして、この初参戦から22年後の1986年、ホンダは初めてF1レースで世界王者となりました。

本田仕様のカスタマイズで、オシャカにシタクラブは400本越え!

常に大きな夢に向かって研究を怠らなかった本田さんは、ゴルフクラブについても研究熱心でした。当時、ドライバーはパーシモンが全盛期で、新しい商品が発売されるとすぐに購入して試し、ソールを削ったり、鉛のウェイトを貼ったりして自分仕様にアレンジしていたと、一緒にプレーした早瀬氏は著書の「偉人たちのゴルフ」で書いています。

「ボクがオシャカにしたクラブは400本を越えるかな。気に入るまで改造をやめなかいから、メーカーも泣いているだろうな」と本田さんは言っていたそうです。

トゥ部分を切り落として、フェースが小さくなり、明らかにルール違反となったクラブを指摘されると、「ルールは変えるためにある。クラブヘッドが大き過ぎると、空気抵抗でヘッドスピードが落ち、飛距離が出なくなる。空気抵抗が少なければ、ヘッドスピードも上がる。うちのバイクと同じだよ」と笑って反論していたそうです。

本田さんのゴルフは、「アイデア発明のゴルフ」で、プレーをしながら、クラブやグリップ、シャフト、ヘッドの形などの新しいアイデアを次々に口に出して喋っていて、同伴プレーヤーは非常におもしろがっていたそうです。
「小型テープレーコーダーをポケットにいれて録音すれば、特許を取って億万長者になっていたかもしれない」と早瀬氏も著書の中で後悔しています。

また本田さんには、植物の水彩画を描くという趣味があったようで、ゴルフのときにはスケッチブックを携帯していて、変わった植物を目にすると、すぐに鉛筆でスケッチしていたそうです。

「これは一種の病気だね。前の組がつかえていると腹が立つから、スケッチして気持ちを抑えるんだ。前の組のホールアウトに気付かないほど熱中して、キャディーに注意されたこともあったよ」ですって。

スロープレーに腹が立つのは誰も同じですが、その時の気持ちの対処法は、さすがホンダの創始者は粋ですね。
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谷光高
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谷光高(ゴルフ場経営者)

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)

一部の人が楽しむゴルフから、誰もが気軽に楽しめるゴルフへ。日本のゴルフ文化を変えるため、ゴルフ初心者へのサポートや子どもたちへのレッスン、学校の授業などを行い、初心者にゴルフを楽しむ機会を提供している

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