ゴルフも仕事も、大切に思う気持ちは「身だしなみ」で伝わる
マナーの本質を理解する
ゴルフ規則第1章「エチケット」の「ゴルフの精神」の項には、「ゴルフゲームは、プレーヤーの一人一人が他のプレーヤーに対しても心くばりをし、ゴルフ規則を守ってプレーするというその誠実さに頼っている。プレーヤーはみな、礼儀正しさとスポーツマンシップを常に示しながら洗練されたマナーで立ちふるまうべきである。(一部省略)」とあります。これがゴルフマナーの本質であり、この本質に基づいて行動すべきものです。
ゴルフマナーで必ず出てくるボールマーク修復などのコースの保護や適切なプレーペースなどを、形式だけのマニュアルとして実践するものではく、まずは何のためにしなければいけないのかという本質を理解してもらいたいと思います。
ボールマークの修復や適切なプレーペースを遵守することは、後続組のプレーヤーのために行う「心くばり」や「思いやり」であって、ゴルフ場に言われるから形式的に行動するものではないのです。
ゴルフマナーは、「他のプレーヤーに心をくばる」というゴルフマナーの本質に対する理解が最も大切なのです。
企業の新人研修では、必ずと言っていいほどビジネスマナー講習が行われます。その折、企業の担当者からは、「マナーの必要性や本質の説明などよりも、すぐに仕事に役立つ、実践マニュアルを教えてください」と要望されることがあるようです。
ビジネスマナーもゴルフマナーと同様に、「相手を思いやる心」を意識するだけで、マナーの多くを理解することができます。形式マニュアルではないのです。
席次のマナーも「思いやり」から
たとえば、マナーの教科書で必ず出てくる席次のマナー「応接室の椅子のどれに座るか」という問題。
入口から見て、手前に一人掛けの椅子が2つ。テーブルを挟んで、奥の方に長椅子があります。さて上司と2人で取引先に来社したとき、あなたはどこに座りますか?
通常、長椅子は来客用のものであり、入り口から奥の方が「上座」なので、奥から上司、そしてあなたは手前に座るのが正解です。
でも、これを頭に知識として業務的にインプットするだけでは、学校の授業と同じです。
その意味や本質が分かっていることが、ビジネスの世界では重要となります。
本質を理解することによってあらゆるケースで臨機応変に対応することができます。
応接室は、お客様を歓迎する場所ですので、ここには招く側の「思いやり」が反映されます。
なぜ長椅子なのかというと、お客様の人数が変則的だからです。どんな場合にも、お客様を不快にしないように配慮した結果から慣習になったものととらえることができます。
案内する側は、当然扉の近くの下座にいて、扉の開け閉めまでするのが礼儀です。
誰を一番「思いやる」べきか、それによって席次が決まります。
この席次は「思いやり」によって、いくらでも臨機応変に対応すべきケースがでてきます。
例えば、タクシーなどの運転手がいる場合と当事者の誰かが運転する場合で席次の順位が変わります。それは、運転する人の立場を「思いやる」必要があるからです。
お客様が運転する車に自社の上司2名とあなたが乗る場合、運転してくれているお客様に敬意を払うという意味で、自分たちの中では一番上位にあたる上司が助手席に座ります。自社の社長と一緒でも、相手が自分たちにとってお金を払ってくれる「お客様」なら、その場で一番上位にあたるのは「お客様」です。誰を一番に「思いやる」かは、そのときどきの状況を見極めて対応できるようにしなければなりません。
ゴルフでの席次は臨機応変に!
ゴルフ場のレストランは、たいてい壁側がガラス張りで美しいコースの景色が楽しめるようになっています。この景色を楽しめる手前側を上座と考えた方が自然です。
勝手の分かるメンバー(会員)などが先に席についている場合、入り口に向かって座っていた方が、後から来るゲストに分りやすく、またレストランの従業員に合図を送るにも都合がいいということもあります。
5人乗りゴルフカートの乗車に関しては、セルフプレーの場合には席次はないものと考える方がよいでしょう。その時々に応じて、飛距離の出た人、先にグリーンにボールが乗った人など余裕のある人が運転役となるべきです。
4人プレーでのキャディー付きの場合、キャディーさんを入れて5人がゴルフカートに乗っての移動は、後部座席が3人となって狭くなるので、キャディーさんの隣の広い助手席を上座と考えて、「広い前席をどうぞ」と声をかけましょう。
ゴルフカートに積むキャディバッグの並べ方にも「思いやり」が必要です。大切なお客様のキャディバッグは、左右両端のどちらかに据えるべきです。これは端のほうが、クラブやボールの出し入れがしやすいからです。
これらは決して難しいことではありません。
いかに相手に喜んでもらうかを考えれば、おのずと答えは出てきます。
参考文献
「オックスフォード流 一流の人のビジネスマナーの本」西出博子/青春出版社
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