仕事にもゴルフにも必要な「スピード術」

谷光高

谷光高

テーマ:社会人に役立てて欲しい「ゴルフの効用」

「スピード」重視の時代に振り回されていませんか?

「携帯電話」に始まり、「インターネット」「メール」「スマートフォン」「タブレット」が必須アイテムとなった現代、IT技術の発展により全てにおいて「スピード」が速くなりました。すぐに連絡が取れるために、今すぐ行動を起こさければと、スピード重視の仕事が多くなりました。

そのために求められる仕事の成果の中には「スピード」に対する評価も要求されるようになっています。
これは、人材の育成も同じことで、会社にとっては、新入社員もなるべく早く戦力になってもらう必要があるのです。だから新人の教育やフォローも、ゆっくりのんびりと出来るようになるまで待っていてくれるほど、やさしい時代ではなくなっています。
スピード術
つまり、昔に比べて、すべてにおいて社会全体が急かされて忙しい状態にあるといえます。
このように、自分の置かれている環境に振り回されていると、毎日がストレスだらけになってしまいます。自分で意識的に緊張状態を解かないと、本来持っている仕事のスキルさえも、発揮できなくなってしまいます。

「緊張」を長く持続させることは不可能です。間違いなく緊張の糸はプツリと切れてしまいます。そのような状態では、仕事に集中することができず、業務効率は低下、時間に追われているために、遅い時間まで仕事と向き合わざるを得ず、さらにストレスは増大していくという「負のスパイラル」に陥ります。
山積みの仕事
しかし、だからといって無理やり携帯電話やスマートフォン、パソコンの電源を切って、あらゆる情報や仕事から耳をふさぐだけでは、時代の変化を止めることはできません。
「知識は力なり」で、情報を数多く知っているということは、私たちに自信を与えるだけでなく、大きな影響力を持つ源となっているからです。

「ゆとり」と「緊張」のコントロール

このような時代では、気持ちに「メリハリ」を持つことが大切です。「ゆとり」と「緊張」を上手くコントロールしていかなければ生きていくのに疲れてしまいます。

それでは、どうやって「ゆとり」を持てばよいのでしょうか。「ゆとりは事前の準備から」です。心に余裕を持たせるためには、ほんの少しでいいので、一歩先を予測して、あらかじめその準備をしておきましょう。すると心に余裕が生まれ、次の行動にスムーズに入れます。
当たり前のことですが、これがなかなか難しい。

ゴルフで考える「スピード術」

ゴルフも「スピード」重視です。かの白洲次郎さんが“Play fast(プレー・ファスト)”「早くプレーしようぜ!」を頑固に推し進めていたように、ゴルフ規則の第1章「エチケット」に「前を空けずに適切なペースでプレーすべきである」とあります。

高速道路などの自然渋滞の先頭車両と同じで、適切なプレー・ペースを守らないと、渋滞が起こります。毎ホールで待ち時間が出たり、お昼休憩が2時間以上になってしまうことになります。「他者への配慮」のひとつとして「適切なプレー・ペース」はすべてのゴルファーが守るべき最も大切なルールなのです。

最近始まった競技に「スピードゴルフ」があります。これは「打つ、そしてボールのところまで走って、打つ、また走る」というラウンドスコアとラウンドタイムの総合点で競います。上位プレーヤーは、1時間も掛からずに18ホールをプレーするそうです。しかも70台のスコアで! 
スピードゴルフ
まさかそこまでする必要はありませんが、ゴルフプレーにおいての「プレー・ファスト」の本来の意味は「ボールのところまではスピーディーに移動、そしてボールのところまで来たら、ゆっくりじっくり狙いを定めて落ち着いて打つ!」これがゴルフのメリハリの利いた「プレー・ファスト」です。

誰にでもできる「プレー・ファスト」

「プレー・ファスト」は初心者でも上級者でも同じです。
しかし、プレー技術によって「ゆとり」が違います。上級者はボールまでの移動や打つ回数が少ないために時間短縮ができ、「ゆとり」を持って、ゆったりとプレーできます。だから歩きながら移動するときも楽しく談笑できるのです。うらやましい限りです。

私のような初心者初級者であれば、1ラウンドプレーの間に最低100回はボールを打つでしょう。しっかりスタンスを取って、アドレスから打つまでに1打あたりに30秒要するとしたら、1ラウンド3000秒すなわち50分が必要です。あとは「遠球先打」が基本のゴルフ、同伴プレーヤーが打つ間などの待ち時間が結構あります。そして残りの時間が、ボールのところまでの移動時間となります。この移動時間を上手く工夫して短縮することにより、自分なりの好スコアに結びつけ、ほんの少しでも「ゆとり」あるプレーが実現できるのです。
プレー・ファスト
手ぶらでボールの探しに行ったり、場所を確認しに行って、ボールを見つけてから、またゴルフカートにクラブを取りに戻ったりしていませんか? 
初心者なので、ボールがどこに飛んでいくかわからないのに、1本ずつ必要クラブを持っていき、打ち終わるたびにゴルフカートにクラブを交換しに行っていませんか?
こういう無駄な動きが多いほど、足腰は疲れ、プレーが上手くいかないストレスも合わせて、心身ともに疲れがひどくなります。
さらには、自分のスロープレーにより前の組と空いてしまい、同伴者からの「早よせいや!」という無言のプレッシャーや、ゴルフ場の巡回車の「前と空いています。頑張ってください!」というプレッシャーが追い打ちを掛け、「ゴルフなんて面白くない!」とまで思ってしまうかもしれません。そう思ってしまうと、なかなかゴルフは上達しません。また上手くなろうという気も湧きません。

初心者初級者にとっては、プレーの技術よりも、ラウンドする技術、すなわち「プレー・スピード」を上手くコントロールする技術がまずは大切なのです。
これは、意識することで誰でもマスターできます。決して難しくありません。
自分のボールの行方をしっかり見て、ボールの場所までの移動時間を短縮し、そしてクラブの選択を工夫し、できるだけ歩く距離を短縮するように努めればよいのです。

初心者のスピードアップに「キャディー」は有効な手段

初心者初級者には、「ゴルフカートのフェアウェイ乗り入れ」などのハード対策は、ほぼ関係ありません。ボールは両サイドをいったりきたり、林の中や隣のホールまで飛んでいくので、ゴルフカートにいちいち乗って移動すると同伴者に迷惑を掛けてしまいます。ゴルフカートに乗って、楽をして前に進むにもゴルフが上手くならないとダメなのです。
キャディーさんにおまかせ
初心者初級者にとっては、キャディーさんがいれば、少し「ゆとり」のあるプレーが楽しめます。自分でしなければいけないことのいくつかをキャディーさんが補ってくれるからです。だから初心者初級者にこそ、キャディー付きでのプレーが適しているのです。
「いやあ、まだまだキャディーに付いてもらうレベルではない」なんて言うことが間違いであって、キャディーさんに付いてもらうことにより、周囲のプレーヤーに気を使ってもらったり、迷惑を掛けることが少なくて済むのです。
初心者初級者の人にこそキャディーさんはオススメです!


このようにゴルフにおいても「スピード」が重視されますが、手際よく事前準備をして行動することに、長年培われてきた経験や技術があまり関係しないということは、ゴルフも仕事も同じなのではないでしょうか。
少しでも「ゆとり」を持つために、自分の実力を見極め、効率の良い動きをすることが大切ですね。

仕事でも使える「スピード術」をゴルフで養ってみてはいかが?
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谷光高
専門家

谷光高(ゴルフ場経営者)

新有馬開発株式会社(有馬カンツリー倶楽部)

一部の人が楽しむゴルフから、誰もが気軽に楽しめるゴルフへ。日本のゴルフ文化を変えるため、ゴルフ初心者へのサポートや子どもたちへのレッスン、学校の授業などを行い、初心者にゴルフを楽しむ機会を提供している

谷光高プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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