夫という生物を学ぶ
【今日は夫婦の問題から少し離れて】
いつもは私から、アドバイスをさせて頂く内容が多いのですが、今日は皆様と一緒に考えていこうという内容です。
夫婦問題から少しズレますが、「性への欲求」について、皆様も一緒に考えてほしいのです。
正しいとか、間違いとかではなく、個人差があるという事を踏まえての内容になります。
今日の話題は、先日からテレビをにぎわせている、故ジャニー喜多川氏の性加害についてです。
その中身は、幼い男子に性加害を事務所も認め、今後について記者会見が行われました。
この事件自体は、被害に遭った子供達を苦しめ、その後の人生を狂わせてしまったという、大それた犯罪で
言語道断、許せるものではありません。
しかし、この事件の張本人であるジャニー喜多川氏は、それを反省する事もなく、罪を償いもせず、この世を去りました。
新社長となった東山紀之さんを筆頭に、会見は4時間を超えて行われました。
被害に遭った人たちへの慰謝と、事務所の行方も、今現在所属するタレントへの今後について、言及されました。
ただ、ジャニーズ事務所は、営利企業でもあり、事業存続の課題はあるので、それは、少し私は横に置きたいと思います。
そこで、事件とは別で、「性」の問題が、色んな風に形を変え、世の中には蔓延しているという事です。
今日、私が言いたいのは、世の中に溢れる事件の根底には「見えない性」の問題が潜んでいるという事です。
【たかが性、されど性】
それは、古今東西、老若男女、万国共通、人類の課題であり、悩みでもあります。
しかし、その問題を抱える人ほど、それを問題と捉えていないという特徴があります。
私は、夫婦カウンセラーとして、2002年から仕事をしてきて、今だに私には分からない事があります。
プロとしてこの世界で、色んな課題に向き合っては来ましたが、実は性の事ほど、個人差があり、深い悩みとなり、
色んな問題を引き起こす根源だという事を、人はあまり知らないのです。
子供を連れて離婚をしたシングルマザー。
悲しい離婚経験を経て、やっと知り合った男性の優しい言葉に惑わされ、自分の子供を虐待する内縁の夫。
そんな男性は彼女を「女性」として求めるあまり、子供が疎ましく感じ、虐待をしてしまうのです。
そして、この男性に対しても、子供を守り切れないママは、母親と言うより「女」として、生きているあまり、男性に見放される事を恐れ男性の虐待から子供を庇いきれず、見て見ぬふりをします。
もちろん、これが性の問題だけとはいません。
こうした虐待をするのは、そもそも人としておかしいという部分はあります。
人間性が未熟なのに、肉体だけは大人の欲望を持っているのです。
ここが私には分からない点です。
自分の子供を上回る、愛なんて私には理解出来ないので、例え、男性を好きになっても、自分の子供に虐待をされた時点で、私なら、その男性も、大嫌いになります。
子供を産み、育てるうちに、そういう優先順位になるのですが、時々、自分の子供より、男性の方が大切に思ってしまう女性。
これは、50代、60代の女性には、無い現象です。
と、言う事は、やはり若い、肉体を伴う愛情と言う事を、本当の愛の様に錯覚してしまうという、若さのマジックです。
つまり女性にとっても、肉体を伴う愛って、やはり「性」なのです。
でも思い起こせばそんなに「性」って大事かなぁ?っていうのが私のスタンスでした。特に今となっては、そんな事をとっくに通り越した年齢の私には、余計に意味が分からなくなってきました。
そんな風に、今、カウンセラーの仕事をしていながらでも、不可解に感じている部分ですが、元々、この部分に分かりにくさを感じていたので、今となっては、男性心理というのは私には厄介だな、と思うのです。
そのくらい、男性の「性」ってもっと、不可解なものです
【世の中の問題は男女問題が根底に】
世の中の三面記事になるような事件は、たいてい、男女の愛憎劇です。
しかも、男性からすると、別れ話のもつれから、殺人、なんて事件がとても多い。
これも、記事には表せてはいなくても、男性にとっては、女性の存在が無くなるという事は、少なくとも、愛情を肉体の愛と勘違いしている部分があり、それを失うという事に、常識を見失うくらい、激高するのです。
男女の愛なんて、脅かして継続できるものではないのに、相手に恐怖心を与えて、関係を継続させようとさせる・・・・・
そんな事が無理と言う事も分からないのが 男性の特徴です。
男性は、口では言わなくても、心の中で、女性を手放すことは、肉体的な対象を失うのと同じで、それは男性にとっては死活問題なのです。
男性は、自分でもわかってないのか、これを、別れ話の時に分析して、相手に伝える術がない為に暴力沙汰になるのです。
ここを、私が何年生きていても、分からないのです。
そこまで、肉体的な物って、必要か?って。
それが心の本当の愛よりも、上回るか?私には、やっぱりわかりません。
でも世の中の男女は、こうした根底にある肉欲の事を説明できず、「愛」と言う事に置き換えて表現します。
本当の愛って、そんなもんじゃないと思うのです。
しかし、世の中の男性は、この「愛もどき」の為に、一生の仕事を棒に振る事もあります。
もうあと少しで、定年なのに、目先の「愛もどき」に目を取られ、築き上げてきた地位も名誉も、失うかもしれないという事を
イメージ出来ないのです。
会社では、幹部クラスで、大きな仕事を動かしてきた男性でさえ、こんな目先の愛もどきで、全てを失うかもしれないという事さえ、分からなくなる・・・・・それが、愛と言う名の、性欲なのです。
夫に浮気をされて苦しんでいる妻・・・・・
そんな妻からしたら、自分の夫の浮気の大きな原因が「性」だという事から目を背け過ぎです。
妻からしたら、夫の関心が「性」であると、困るのです。
だから、夫の言う言葉どうりに、浮気の理由を、「妻が子供を叱る態度が許せなかった」などと、いかにも立派そうな事を云うのです。
妻が子供を鬼の形相で叱る姿は、まるで、夫の自分に向けられているような物なのです。
それをいかにも、「いい人間」のふりをして、妻を責めるのですが、そんな事を鵜呑みにしている場合ではありません。
夫は自分の浮気をする理由は、「妻にはない、性の部分を浮気相手に感じた」なんて、口が裂けても言えないのです。
だから、妻の貴女が、これまで、夫の浮気で、怒りを感じ、不愛想で、子供に八つ当たりをしていたからと言って、
そんな夫の言葉を信じて、子供にやさしくしたり、夫に笑顔で接するようにしても、それは根本的な解決にはなりません。
それより、むしろ、妻が愛想よくしたら、夫の浮気に文句を言わなくなったと思い、一見、表面上は、夫の関係が良好になっても、そんなのは、偽りの関係なのです。
【理屈としては説明は出来る】
私は長年のカウンセラー経験で、夫側の言い訳を見抜く技術は持っています。
しかし、男性が、色んな物を失ってまで、「性」に惹かれる、その魅力って、私には、分かりません。
でも、私は、それは分からなくても、私の私生活には関係ないので、必要はないのです。
しかし、若い年代の、まだ夫がセックスを求める年代の奥様にとっては、夫の言葉を額面どうりにとって、セックスが必要ないなんて、思ってはいけません。
男性の中には、「仕事で疲れていて、性欲すら失った」と、いう人もいるでしょう。
そして妻とも、長い間、そんな性的関係を求めないという男性もいるでしょう。
でもその言葉を、まともに受け取ってはいけません。
本当に仕事に疲れてたり、また、肉体的にED気味と言う人が、浮気なんて出来ません。
しかし、そこを、「妻の私とは性的な事が出来ないのだ」と解釈して、傷つくのが怖くて、蓋をする妻もいます。
蓋をして、問題が好転するならいいのです。
見て見ぬふりをして、夫婦が仲いいという風にすり替えて、何も不安にならないなら、それでもいいのです。
【一見、仲良くても、服従とどう違う?】
夫に逆らわなければ仲良く出来るって服従と同じじゃない?
しかし、いくら、蓋をしても、いつか、夫が、手のひら返しのように、浮気相手の方に、くっついて行ってしまうのでは、と不安が消えないなら、それは仲のイイ夫婦ではなく仮面夫婦を演じているだけなのです。
ここを、180度、妻の方に、振り向かせる・・・なんて、一足飛びの、ウルトラCはありません。
でも、現実に目を向けず、自分の夫は、「性」に引っ張られているから、浮気をするのだ、という風に
目を覚まして下さい。
目を覚まして・・・・・・それでも、男性の原動力になっている「性」って女性には、やっぱり不可解ですね。
以上、今日は答えの出ないコラムでした。