アニマル・・・高畑裕太容疑者
前回お話した「大人になると生理現象の話は恥ずかしい」についてもう少し詳しく書いて行こうと思います。
この「恥ずかしい」という事ですが、色んな種類があります。
例えば、子供の頃、親と一緒にテレビを見ていて、キスシーンなどが流れると、親子共々気恥ずかしくて、親は急に用事を思い出したように席を立ったり、子供は子供でテレビを直視できず、うつむいたりという気恥ずかしいという事もあります。
でも反面、中学生くらいになると、男子は、エッチな事をワザワザ口に出して冗談を言い合ったりします。しかし、その割には、好きな女子の前に出たり周りから冷やかされたりすると、顔を真っ赤にして、なすすべがありません。
ただ、もう少し大人になると、冷静になる術も身に付けて、居酒屋などでは、男性同士が大人の話題で、盛り上がります。
ここくらいまでは、男性も女性も性については屈託なく話をします。
でも、そこから先、結婚をすると、性的な生活は始まる一方で、逆に話はしなくなります。
勿論、言葉で言わずとも分かるだろうという事もありますが、夫婦の気持ちが離れていくのは、分かり合えないからという事でもあるのです。
では、交際時代と違い、子作りも加わる結婚生活の方が性の事を語る事が、何か禁句のようになることもあるのです。
そして、段々、心の距離は身体の距離となり、夫婦の間の溝が決定的となり、私の所に相談を頂きます。
では何故、性生活を伴う結婚してからの方が、性の事を口にしなくなるのでしょうか?
それは沢山の理由は考えられますが、その中できっかけとなるものが、「プライド」です。
プライドとは、自身が気持ちの中で確立する物ではありますが、夫婦の場合、その対象は伴侶に向けてという事があります。
性的な話に「プライド」という言葉が入るのは違和感があるかと思いますが、そういうことが若い頃のように屈託なく話せる事が一番いいとは思います。
しかし、大人になればなるほど、プライドという余計な物が加わり、感情が複雑になります。
夫婦の間の性の事は、全く話さなかったという事でもないと思います。
むしろ、話さない事で逆にボディーランゲージで伝わる部分も多く、それで済んだ事も多いと思います。
でも、それで済まない事は、伴侶にそれを求め、それが否定された時にプライドが傷つきます。
もし、相手にそれを求めたり話したりしたときに伴侶から拒絶されたら、それを求めた方は傷つき二度と求めないという意地も生じます。
つまり、夫婦にとって、一番フラットに求めたい事が、相手にされないなんて、それほど傷つくことはありません。
これは小さい事で言うと、夫が夜、お布団の中で、妻にゴチョゴチョしてきて「もう、やめてよ、今日は疲れているんだから」となると
夫にすれば「チッ」ってなります。
ここを妻がダメだと言っている訳ではありません。
しかし、この妻が断った場合、断わられた側の夫は、思いの他、傷ついています。
という事は、断り方をもう少し工夫する必要があるという事です。
よく、夫が浮気を始めるきっかけは、こういう風に妻に肘鉄砲を食らったという事を夫からは聞きます。
たった一回だけなら、そこまでもないのですが、何度も妻から断られると、拒絶されていると思う様です。
でも、妻にすれば全面的に拒絶している訳ではなく、夫の稼ぎは頼りにしているし、夫という存在は唯一無二と思っていると言います。
しかし、表面に現れる態度が、拒絶であれば、夫も妻の愛情を疑いたくなるというのが実はの、部分です。
妻が妊娠中であったり、産後3年ぐらいは、女性ホルモンの状態が変化し、動物学的にオスを遠ざけるという本能があります。
なので、産後3年間は、妻が子供を守る本能と、女性ホルモンの加減で、夫と距離を取るのは無理ないとしても、その3年のままが尾を引いて、そのまま、セックスレスが通常になってしまうのは、問題があります。
当然、そういう事を必要としていない男性もいるし、年齢や性格、体質にもよって、それほど必要としていない夫婦もいます。
でも、そんな風に言うと、「私達、長い間、レスだよね」と妻が言っても、その話題に乗って来ない夫もいます。
だからそれでいいという事ではありません。
ここで既にプライドが顔を出しているのです。
例えば妻からしたら、最近レスだと夫に告げるだけでも女性としては恥ずかしいものです。
その上で、夫からその答えをはぐらかされたりすると、穴があったら隠れてしまいたい気持ちになります。
だから、「大人になると生理現象の話(性)は恥ずかしい」というのがその意味です。
反面夫からすれば、男性ですから、当然性的な欲求は起きて来るわけです。
それを妻から肘鉄砲を食らわされたりすると、とても男として傷つきます。
その上で、もう一度お願いするなんてプライドが傷つくのです。
こうして、性の話をする時、相手から、すんなり受け入れられる程度の事であれば、逆に「恥ずかしい」という感情にはなりません
だから、性の話をして恥ずかしいと思う事は、イコール、プライドが傷付くという事になるのです。
ここまで書くとご理解頂けたかと思いますが、ここで言う性の話は恥ずかしいというのは、思春期の様な気恥ずかしさとは種類が違います。
夫婦になってからの恥ずかしいは「恥」と「プライド」が加わったもので、単なる恥ずかしさとは違うのです。
なので、夫と性の事を話す時は、相手のプライドに配慮して話す事が大事です。
ここに気配りを出来るようになれば、レス問題も軽い段階で防げると思います。
では、次回は、妻が夫を遠ざけてしまう心理について書いて行こうと思います。
では今日はここまで。