悲しいお知らせ?
カウンセリングと言う言葉を訳すると、「傾聴」です。
そう、耳を傾けるのです。
コーチングとは違うので、答えは教えるのではなく、相談者が気づくまで待つという待ちのスタイルです。
とは言え、相談者は答えを求めに相談をしているという事もよく分かります。
私もカウンセラーとは、やはり相談者の悩みを解決して差し上げたい。
その意味では、当方に相談をしてくださった方には、何か一つでも悩みの淵から出る答えを与えて差し上げたい。
でも、それには、色んな聞き取りをしないと、夫婦の数だけ、色んなパターンがあるので、まずは、落ち着いてお話をお聞きするという段階が必要になります。
しかし、相談者は急ぐがゆえに「答えや、方法だけでも先に教えて欲しい」と焦られます。
これは、まず現状を分析してというカウンセラー側の段取りを無視して、とにかく「方法論」を求めているのです。
では、相談者は、自分の現状を伝える事を、どの程度重要と考えているかというと、1を言えば、プロならば、全部察するはずだという気持ちも、伝える量が少ない原因になっています。
つまり相談者は気づいてないけれど、求める事が8割で、相談者の現状を伝える事は2割で理解してもらえると考えている傾向があるのです。
これはどこから来ている考え方か、というと、それは「占い」です。
占いが好きな人は、これまでに行かれた占いさんの所の事を思い出して下さい。
机の前に座って、紙に名前や生年月日を書いて、(或いは告げて)、ついでに夫の事も書いて、占い師さんの言葉を待ちます。
トランプを使ってのタロットも同じで、占術の手法に違いはあっても、おおよそ、字画や、生年月日という、本人が決めた事ではない情報を伝えます。
これの元になる考え方は、運命論のような事で、この日に生まれた人の運命は・・・・とか、この名前の字画を持つ人の性格は・・・・という事がデーターの殆どになります。
だから、占い師さんに伝える事って、それプラス現状くらいの事で、相談時間の2割も時間は割きません。
そういう風に、占いが好きな人に限って、特に情報量や伝える苦労は最小限になります。
これでは、占星術の本を相談者が購入して自分で読んでも同じです。
私がこれを叱っているのではなく、「相手が読み取ってくれる」という決めつけをされていると、占い好きの方は、夫に対しても同じような期待をしてしまう傾向があります。
つまり夫婦に問題が起きる前にさかのぼって考えると、それまでの話し合いで、夫は妻の私の気持ちを分かってくれる、という思い込みがあるので、本当の意味での理解をしてもらう努力が、無意識で少なくなっているという事が言えます。
そういうことを踏まえた上で、一般論ではありますが、男性はあまり占いと言う物を好みません。
何でも、運命や、天、星座、名前の字画に、答えを仰ぐという考え方はなく、自分で道を広くという考え方を持っています。
だから、男性は人に道を聞いたり、困った時に、人に相談をしたりが苦手です。
全部自分で、切り開き、答えを出すのが好きなのです。
そういう夫の場合と、占い好きの妻の場合は、まず、話が嚙み合わないのです。
と、いう事で、占いを好む妻の場合は、伝える情報は最小限という傾向があるとも言えます。
さ、では、こうした背景を持って、話をもとに戻します。
伝える情報は最小限で、答えは100%の形で求めるという傾向は、占い好きの人に多いと言いましたが、そのスタイルで
相談をされると、まるで、決まった答えが最初からあるでしょうという風なので、「とりあえず」という言葉が口から突いて出ます。
要は、料理のレシピのように、「材料」を知りたいという事になります。
夫婦の問題は「クックパット」のように、中身を教えたら、誰にでも作れるようなものではありません。
同じクックパットを見ても、やはりそこに加える、「料理をする」という心の姿勢で、完成度が違います。
何なら、クックパットのレシピを与えて貰っても、料理をしない人もいますし、いくらレシピを見ても、難しそうだと尻込みをする人もいるのです。
それは、何故かと言うと料理は、こちらサイドで準備したり、努力をすればいいのですから。
しかし、夫婦の問題は夫という相手が居るのです。
私がいつも口癖のように言っているのは、「相手があることだから」という言葉です。
ただ、占いの場合は、夫の生年月日も伝えて、相性という部分も占うので、大丈夫と思われるかもしれませんが、ここでは、せいぜい、性格くらいしか伝えられません。
これでは、問題解決の芯の部分への回答はないのです。
でも、占いの場合は、暦に委ねる考え方をしますので、運気を見て、「後、半年もすれば、ご主人は、大殺界から抜け出ますので、運気は開けます」と、浮気問題さえ、運気に任せるという消極的な事になります。
これは 占いをディスっているのではありません。
私も、朝のテレビ番組の占いコーナーで、ラッキーカラーを言っている時は、その日の服装は、その色を選んだりします。
でも、自分の人生の大事な事を、天や星や、暦には、答えを求めないのです。
だから、もし、貴女が占いに答えを求める傾向がある方ならば、人に伝える努力を怠りがちになり、「夫婦だから分かってくれて当然」という驕り高ぶりに繋がります。
これでは、夫婦のコミュニケーションに、これまでも影響を与えていたと言わざるを得ません。
相談者は、こういうご自身の特性を理解する事も問題解決の糸口になる事を、今日はお伝えしました。
では、今日はここまで。