本当の「嫌われる勇気」

私は心理学があまり好きではありません。
カウンセリングには心理学は基本にあるので、勉強は必要です。
でも、心理学はまず、その心理学者の歴史から学び、その時代、時代に合った理論を唱えた学者の定説が主流となります。
大きな時代の流れは　フロイト、ユング、アドラーという道をたどり、そこに枝葉が出来て、コーチングとかが生まれて、またそこには、ロジャースなどがその世界をリードします。
私はこういう流れを少し離れたところから、眺めていたせいで、全ての学説を、時代の背景を捉えながら冷めた目で見ていました。これはどっぷり、真面目に学問にハマらなかった言い訳かもしれませんが、お陰で客観的な考えを持つことが出来ました。
そういう意味では、どんなに苦しい時も、占いには頼りませんでした。
よく、苦しい時の神頼みと言いますが、神社には初詣で、新年の挨拶に行くくらいで、神様にお願いをする体験はありません。
もちろん、親が病に伏した時は、自分の力にはない、大きな力に回復を祈りましたが、正直言って、神に本気ですがり付くほど生真面目ではありません。
そういう意味で、深く信心する宗教も持ちませした。
つまり他力本願はしない…すべてが自分の中にあると考えて来ました。
そこまでの、苦しみを味わった事がないからだ、と言われるかもしれません。
確かにおっしゃる通りです。
私はそこまでの地獄を見たことがないのかもしれません。
相談者の方も「村越さんの強さがうらやましいです」と言われます。
「何故、こんな目に合うのだろう」と、世をはかなんでいる方もいます。
中には「夫が居なくなった後の生活が不安です」と言う人もいます。
そんな人に、想像と憶測の中で見えない不安に苦しむより、事実把握の為に、少しお金を使い夫の行動を調べてみたら？と提案します。何よりもそれが、第一歩ですと。
そしたら、「お金がないのです、旅行代金に大きなお金を使いましたから」
と、おっしゃるので、私は「え？この中で旅行？」と言いましたら、明日から娘さんと世界一周旅行に行くので、お小遣いも必要と言って、カウンセリングルームを後にされました。
そういう人が、私の事をうらやましいと言われるのです。
いやいやいや…私、世界1周旅行、行った事ないし・・・・
ま、不幸比べは止めて、この相談者は何が不安かというと、今の生活が変化する事が不安であったり、持っている生活を手放すのが嫌であったり、という事なのです。
そして、現状を嘆きつつも、新たな一歩出ないのは、実は今が、良いという事なのです。
そして、一歩が出ない理由は、過去のトラウマのせいにされます。
これは、過去のトラウマを道具として、使っているという事なんですね。
これは、私が相談者に常に感じてきた事なのですが、それを言っても、相談者は、今の自分を卑下するだけなので、新たな一歩が出ないのは当然です。
しかし、本当は現時点から、抜け出たいと思っているのに、抜け出せない理由。
それは過去のせいにしたり、過去を言い訳にしているという事なのです。
これは　傷つく人を目の前に、強いと思われている私が、言い難かった事ですが、この「嫌われる勇気」の本を読むと明確に書かれています。
でも、この本も、過去に有名になった本ですから、すでにお読みになった方もいるかもしれません。
その本を読んでも、悩みは解決しなかったのだとすると、それは少し解釈を変えて、角度を変えて読んでみるのもお勧めです。
しかし、実は本を読むのが苦手な人や、時間がない人は、「中田あっちゃんの説」の動画を見て下さい。
嫌われる勇気
学術的に説明できない私に変わって、ここでは明確に「トラウマなんてない」と言われています。
とても参考になります。
夫と夫婦喧嘩を繰り返し、挙句の果てに夫に離婚や別居まで言い渡されて・・・・
これ以上、夫に嫌われたくない。
これ以上、夫との関係性を悪化させたくない。
だから、夫に気にいられるように、息をひそめ、夫の不倫を見過ごして生活する。
これが、本当に夫に嫌われてないと言えますか？
夫に好かれようと、これまでの夫婦喧嘩をピタッと止めて、貞淑な妻を演じていたら、夫は戻ってきてくれますか？
私は　そういう生活をした結果、離婚になったケースを沢山見て来ました。
夫に好かれるとは、夫に逆らわず、夫がご機嫌よく暮らす事？
その生活を続ける事は、夫も妻に邪魔されず、自分の不倫の樹を育てる事になり、結果的に実を結ぶ事になります。
妻の貴女が嫌われない事は、イコール、夫が自由に不倫を続ける事になる事を、分かって下さい。
嫌われる勇気・・・・・
裏を返せば、好かれた所で・・・・という読み方をしたら、問題が見渡せると思います。
では、今日はここまで。