今日は大事な話です。
よく 相談者の妻が言う言葉に「本当の夫の気持ちが知りたい」と言われます。
何なら、浮気をした夫に対して「妻の私以外に好きな人が出来たなら、はっきり言ってくれたら、納得して別れるのに」という妻はいます
本当でしょうか?
そういう風に言ったとしても、実際にそんな事をいわれて「はい分かりました」となるでしょうか?
確かに 私、村越に対しても、「夫が正直に好きな人が出来たというなら、引き下がります」と言われますが、少なくとも、夫はそんな言葉に乗せられて本音を言おうものなら、大変な事になるのは判っているのです。
だいいち、それまで夫婦喧嘩を繰り返してきて、最後だからと言って本音を言うはずがないのです。
何故なら、本音を隠して隠してここまできて、最終地点で、あえて本音を告げて、あなたとの別れがスムーズに進まないとなると、これまで耐えてきた事が、意味が無くなるからです。
そして基本、人間が本音を話すときには、前向きな関係を構築したいからであり、本音を話してでも、建設的な話をしたいからです。
その意味から言えば、これから別れ行く人と、本音を話して、互いに嫌な傷口に塩を塗っても、何もいい事がないのです。
よく思い出してみて下さい。
例えば、若い頃、彼氏と別れを経験したと思います。
貴女は 彼氏と別れるとき、何らか、彼には良くない事情が出来ていたと思うのです。
それがどうにもならない悲恋の事情というのは少なくて、恐らくあまり好きじゃなくなったというのがきっと根底にあると思います。
そんな別れをする時に、そんな本音をわざわざ告げたかな、という事を思い出してください。
むしろ別れを決めた瞬間から、相手の神経を逆撫でせず、傷つけないで、穏便に別れたと思うのです。
そうです、人は別れ行くときこそ、本音なんて言えないのです。
これは何も異性との別れだけに限りません。女性同士だって、その人との付き合いをやめたいと思った時に、絶対に、付き合いたくない本当の理由なんて言えなかったはずです。むしろ、何か事情を作って、噓に近いことを告げて、その人と距離を置いたはずです。
男女に限らず、それが別れというものです。
だから、貴女の夫が本音を言わないのは、貴女と別れを覚悟しているから、と言えます。
貴女にとっては、もし夫が離婚を考えていて、それの理由が納得できるなら、離婚を潔く受け止めるから最後に、本当の事を言ってほしいと思っても、本気で離婚を考えていればいるほど、本当の事は言わないというのが、別れの法則になっています。
貴女がいくら望んでも、夫にも望む事があるのです。だから貴女の望みは通用しないという悲しい現実です。
と、ここまでお読みになって、「だったら、噓を付かれたまま、離婚をしろというの?」と貴女は怒りたくなると思います。
そうです、この私、村越が本音を書くと、貴女はやりきれなくなって怒るのです。
ご主人はそれが分かっているから、貴女に本音も言えないまま、ここまで来たのです。
信じられないかもしれませんが、ご主人は貴女を恐れています。
「私の夫は逆切れして、暴力暴言をします、だから、妻の私を怖がっているなんて信じられません」と言われる方も多いのですが、怖さの正体は、貴女の思うものと少し違います。
日頃から浮気をしている夫にとって、妻は恐怖の対象なのです。
それを良心の呵責と言えば聞こえは良いのですが、それとはちょっと違います。どちらかと言うと、夫は自分の不倫を潰されたくないという「守りの姿勢」と考えた方がいいでしょう。
これを、一般的なカウンセラーなら、「貴女の夫がご機嫌よく過ごせるように、明るく朝の挨拶をして、ご馳走を作りましょう」なんて、夫を居心地良くさせることばかりを指導します。
正直、不倫をして妻を怯えているくらいが当たり前なのに、妻が不倫さえも許しているように、明るくしていたら、夫は罪の意識も消えてしまいます。
悪口ではないですが、他社のカウンセラーは、実際不倫への解決策を持ち合わせてないのです。
だから貴女にばかり努力を強いて、貴女が何も無かったように過ごす事を勧められてしまいます。
では、その間にどうなるかと言うと、夫は誰にも咎められず、のびのび不倫を続ける事になります。
そして、その結果、不倫の木が育ち、枝を伸ばし、葉を付け、不倫の花が咲くのです。
でも、あえて言えば、貴女も共犯なのです。
何故なら、貴女も、夫に優しく接して、夫の悪事に目を瞑る事を選んだのですから、貴女にとって耳障りのいいことを言ってくれるカウンセラーの方が、気持ちが癒されるからです。
相談者が私のカウンセリングを受けても、ご縁が続かない方もいます。それはキビしい現実を受け入れられない貴女がいるからです。
これを、良いとか、悪いとかと言っているのではありません。
私の本音が受け止められるか、耳障りのいいことの方が癒されると感じるかの違いです。
ね?本音を聞きたいと言っても、それを受け止める人との相性が大事になるのです。
貴女が本当に、本音とか現実を受け止められる人かどうかを、今一度考える必要があります。
では、今日はここまで。