浮気後の夫婦修復について
私は諺が好きです。
ここのコラムでも、よく諺を元に、書く事がありますが、昔の人は、現代の事をどうやって分かったの?というくらい先を見越して、いい教えを説明してくれています。
科学的な説明も出来ない時代に、理屈では分からない幼子に、ちょっと恐怖を盛りながら、してはいけない事を止めてくれています。
私も母親に、「夜、口笛を吹くと・・」みたいな脅かしを言われ、お行儀よくしたものです。
そういう意味で、先人の言う事は、聞いておいても損はしないということです。
そして、大人になって、「そうなってみると」親の言う事を聞いておいたらよかったと言う事が多々あり、私の母親が「あんたがお母さんみたいな年になったら、解る」というのが口癖でしたが、確かに母の言っていたことは間違ってなかった。
そんな事を感じながら、今日こコラムは「女神の後ろ髪」に書いて行きますね。
「チャンスの神は前髪しかない」から「好機はすぐに捉えなければ後から捉えることは出来ない」という意味ですが、ここの女神とは「時間の神様」の事で クロノスとカイロスという2人の神様がいます。
クロノスは、時間を表しています。
物理的な時間で皆に平等に流れる時間です。
カイロスは、時刻を表しています。「時刻」と書いて、「こく」と読むと言う、日本流に言うと、時を刻むという意味で使われます。
「クロノス時間」とは、過去から未来へと一定速度・一定方向で機械的に流れる連続した時間を表現し、
「カイロス時間」とは、一瞬や人間の主観的な時間を表すことと解釈します。
クロノスはカオスから生じた原初神であるという説がありますが、時間が発生したから、この世が現れたとされ、原初の神と云われたのでしょう。
カイロスは、ギリシァ語で
「機会(チャンス)」を意味する 「καιρός」 を神格化した男神で、語源は「刻む」という意味の動詞に由来していると言われます。
カイロスの風貌の特徴として、頭髪が挙げられます。
後代での彼の彫像は、前髪は長いが後頭部が禿げた美少年として表されており、従って、カイロスは女神ではありません。
幸福を実現するブログ 「時間神クロノスと時間神カイロスについて」 を参照
私も時々、ビジネスセミナーに参加するのですがビジネスチャンスと言う言葉が有ります。
人には平等に時間があり、誰にとっても1日は24時間。
これを活かすも、殺すも自分次第。
特に、ビジネスチャンスをなると、まさしく、カイロスの事で、時間は人には平等に流れても、チャンスは平等ではないと思います。
しかし、不公平かというと、それはある意味、平等で、努力や苦労をした人には、チャンスが訪れますが、何の努力もしなかった人には、結果だけが好転する訳がない。つまりチャンスが訪れる世界に、その人は生きていないのです。
ただ、世の中には、まったく思いもしなかった人に、宝くじが当たったり、身寄りのない人が、実はある血族からの大きな遺産が転がり込んだ、という話があります。こういう事も、一握りの人に起きる事はあります。
これを「棚ぼた式」と言います。
こういう天文学的な確率の話ではなく、私達一般人の身の回りの事で言うと、稀な話は、ちょっと横に置いておいて、やはりチャンスは努力したら、しただけの結果が出るとは言いませんが、少なくとも、努力もしなければ、いい結果が出るはずがない。だから、ある意味、「時刻」は正直なものだと感じます。
これを 相談者から聞く言葉ですが、「友人に浮気をした夫の事を相談したら、絶対に帰ってくるから、ガタガタ言わずに、待っていたらいい」と、私に言われます。
だったら、何故、私の所に、相談に来られたのでしょうか?
そのご友人の話と、カウンセラーの話を聞いて落としどころを見つけたくて来られたという気持ちは良く分かりますが、ご友人は 4回も5回も結婚や離婚を繰り返した人でない限り、プロ?ではありません。
貴女は、家のリフォームをする建築業者を探されているなら、少しでも安いところを探され「相(あい)見積もり」を取られるのは当然かもしれませんが、夫婦の問題は、素人の友人では、無難な意見をいうだけです。
病院で言うと、国立病院と、何の検査機器もない診療所とご友人は同じなのです。
そのご友人と同列で比べるのは、ちょっと違います。
病院で言うと、セカンドオピニオン、
家の建築業者で言うと、ゼネコンクラスも手掛ける大手建設会社と、日曜大工で家の扉を治すDIY同好会とは違うのです。
でも残念ながら、友人が言う「もう少し様子をみたら」と「時間が経つこと」を一番の改善策と勧めますが、それは嵐が通り過ぎるまで、じっとしていたら、という消極的な意見です。
つまり、何かアクションを起こしなさいというような具体策を取り、それで、問題が悪化したら、という責任を感じますし、もし具体策をアドバイスしたところで、その先はどうするの?となると、ご友人も、ずっと貴女のお世話をするわけにはいかないのです。
しかし、現代の離婚率の増加を見ると、「家で妻が浮気夫の帰りを待つ」と言う事は、事なかれ主義でしかないと思います。
でも本当の事を言うと、貴女の親友は、貴女が何もしたくないと言う消極的な人だと知っているので、貴女の意に添うように、時の流れに乗りなさいという、アドバイスをくれたのです。
残念ながら私が見て来た相談事例の現実は、ひたすら何もせず、夫を待つという妻を大切に思い、浮気を止めたという人は一人もいません。
現代は、それほど、人の気持ちへの感謝の念が薄れていると思います。
昔は、「籍が入っている妻が勝ち」とか「男は本妻の元にはいつかは帰ってくる」という神話が信じられていましたが、それは道徳教育が勝っていた時代です。
今の男性には道徳心や倫理観のような事より「正しい事より楽しい事の方が上」なのです。
そういう意味で、男の遊びは「はしかのようなものだから、気が棲んだら帰ってくる」という説は、もう神話になっています。
現代は、はしかやインフルエンザは、掛からないに越したことはないと考えられていますし、掛かっても、軽症で済む様に、予防接種をします。
ただ、時間が過ぎるのを、指をくわえて待っているだけでは能(脳)がない。
これは文字通り誰にも平等に流れる、時間待ちと言う事ですが、本当に大切なのは
時刻と書いてチャンスを刻むことです。
チャンスはそう、沢山有りません。
2月に入り、これから、バレンタインデーやホワイトデーの行事があります。
そういう時は、不倫をする二人には、バレンタインデーで思い出を刻み、ホワイトデーで二人の愛を確認しあいます。
そういう事を言うと、「夫はそういうイベントごとは嫌います」と言われますが、相手変われば、夫の気持ちも変わります。
何故なら 不倫とは言え、いや不倫だからこそ、家庭でのそれとは別です。
不倫とは言え、恋ですから、今は若い人たちと同じで、胸キュンになって、つまり二度目の青春を味わっているのです。
だから、「これまでの夫は・・・」「私の知っている夫は」といくら言ってみても、今は違う夫だと言う事をご理解下さい。
夫婦修復を考えるのはバレンタインデーまでが、最後のチャンスとは言いません。
この先、貴女にはいくらでも時間はあります。
でも、貴女の上に流れる時間と、不倫をする夫と浮気相手の二人に流れる時間は、あなたの時間と一緒ではありません。
確実に、二人の時間は、二人の歴史を刻みます。
それを重ねると、段々別れがたくなるものです。
そうした歴史を少しでも、重ねる事を防ぐことは、それだけ二人を離れさせやすくなると言う事です。
付き合って、1年未満なら、確かに燃え盛ってはいますが、接着剤でで言えば、まだ半渇きで、離れさせることは可能ですが、2年も立てば、ボンドの役割の接着剤は、固まってしまっています。
と、言う事で、中々、一歩が出ないと言う方は、いつでも思いたったらが決意します、と言われますが、肝心な時に、一歩が出ないのは、チャンスを失います。
いつも同じチャンスが、ゴロゴロ転がっているとは限らないのです。
私の所に来て下さり、私と出会って下さったのも、一つのチャンスです。
今まで、中々、一歩が出ずに、悩んでいた方が、やっと重い腰を上げて下さったのも一つのチャンス。
チャンスには「旬」があります。
旬は、ご主人と浮気相手の二人にも旬が有りますが、付き合いが始まってまだ浅いなら、その付き合いは青いでしょう。
2人の付き合いが成熟してしまえば、その付き合いは安定期に入りますから、どうか、
接着剤が、固まってしまわない内に取り組みましょう。
勇気より大切なのは、時期という「旬」を外さないようにしましょう。
では今日はここまで。
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