怒りが強すぎると、自分も人も幸せになれない。
今日のテーマは罪と罰
まるで、ロシア文豪のドフトエフスキー作品みたい。
そんな堅い話ではありません。
ちょっと夫婦の問題に置き換えて、考えていきましょう。
で、その前に少し、相撲界の事について書きます。
私はあまり相撲の事は詳しくないのですが、昨年末からの、暴行事件で、否が応でもニュースを見ていました。
その時に、元貴乃花を見て「頑固な男だな~、さぞかし奥様の景子さんはやりにくいだろうな~」と、どうしても「夫像」という視点でみてしまうのです。
なので、今年の秋には、色んな理由をつけていましたが、離婚に向かっている別居だと感じていて、予想どうりの結果になりました。
交際中には 男性の頑固さは男らしさに感じますが、月日が経つと、融通が利かないという事に変化もします。
若いときは口下手と感じた利点でも、年を取って相変わらずであれば、人に分かってもらおうという努力のない人だと感じるようになります。
よく夫は変わってしまったと言いますが、妻の見方も変わってくるのです。
交際中はあばたもえくぼで、何でも良いほうに捉えていたことが、生活を共にすると、目が覚める?のです・・・・お互いに。
去年の貴ノ岩が頭をリモコンで殴られ、怪我を負ったときは、元貴乃花は「弟子はわが子と同じ」と言い、全面で守りました。
しかし、元貴乃花部屋を解散する事になり、わが子同然だった弟子たちは千賀ノ浦部屋に移籍しました。
その後に起きた、貴ノ岩自身が、今度は弟弟子に振るった暴力で相撲界を退く決断をしました。それを受けて千賀ノ浦親方は、11日に部屋のホームページに以下のメッセージを掲載しました。
そこに「応援して下さる皆様へ大変ご心配をおかけ致しました。貴ノ岩は自ら引退という決断を致しましたが彼の人生はまだまだこれからも続いていきます。どうかこれからの貴ノ岩を皆様の暖かいまなざしで見守って頂けましたらと願っております」
来年2月には、貴ノ岩を断髪式で送ってくださるという話も追って発表されましたが、片や、元貴乃花は、「向こう10年は会わない」とのこと。
私はこれを聞いて、「おいおい、部屋を出て、たった二ヶ月。元貴乃花部屋の教えが身に染まった貴ノ岩を、受け入れてくれた千賀ノ浦親方は、逆に責任ないよね」と思ってしまいます。
この両親方の何が、違うのでしょうか?
何でもかんでも一緒くたに考えるのは良くないですが、元貴乃花は、母親の紀子さんと14年間、連絡すらしてないという。
兄の元若乃花とも音信普通。息子さんの優一さんには、親子として突き放しました。そして妻の景子さんとも、離婚をしました。
そして相撲部屋を解散し、相撲界から脱会しました。
考えてみれば彼は、自分の意に沿わないことには全部距離をおくと形を取ったのです。
要は自分が、身を律して、正義を貫いたように見えますが、実際はその世界から出て行ったのは元貴乃花です。
【不器用な男】
そこを何とか・・・・・と言う風に上手くやることが出来ず、正義を貫いたかの様に見えますが、実はまわりからも、引き止められなかったという事を、彼は気付いて無いのです。
協会の人も、元貴乃花にもう少し話の解る部分があればもっと、もっと解決の道も提案できただろうし、引き止めたと思います。
それを人望と呼ぶのだとしたら、元貴乃花には、その「厚み」が無かったといわざるを得ません。
【プライドが邪魔する】
ある私の知人男性ですが、気になる女性がいたら近づいて、脈がないと解ると、その女性には、「僕は君には関心が無い」とあえて言うのです。これを私は「フラレル前にフル方式」と呼んでました。
つまり、人が離れて行ったんじゃあない。自分が、断を下し、自分から離れたのだ、という理屈です。彼は人が自分を選ばなかったという事が許せなかったのです。
今回の元貴乃花の断から見ると、親ライオンが子供ライオンを崖から突き落とした強い愛ではありません。
一見、貴ノ岩を突き放したかのように見えますが、本当に親の愛があるなら、不祥事を起こした息子こそ、面倒を看てやって、と私は思います。
ライオンのように厳しいばかりではなく、今後の人生、更正できるように、見守るのが親の愛です。千賀ノ浦親方のように、「これからも皆様、貴ノ岩をよろしく」と、道を作ってあげるのが、親です。
そんな事も解らない元貴乃花は、本当は一番崖から落ちてしまった子ライオンなのだと思います。
これが、罪と罰という観点から言うと、罪を問うなら、愛を持って問うべき。
ただ、その罪を断罪したいだけなら、罰に処す、という事です。
【罪と罰ではなく、罪か罰です】
夫の浮気問題が発覚し、それに罪という罪悪感を問うには、愛が必要です。
あくまでも、帰ってくるところは、自分たち夫婦のところだと思えるなら、罪の意味を夫に問いかければいいのです。
でも、妻の貴女が、夫の犯した過ちをただただ怒り、罰を科せるということで反省をさせたいというなら、ご主人が、そんな罰ばかりの話をする妻よりも
「別れたくない」と泣いてすがってくれる浮気相手の方に心の拠りどころを求めてしまうとも限らない。
貴女は裁判官ではないのです。
心の奥では、夫に戻ってきて欲しいと願っているのです。
それなら、そんなに夫を断罪する事ばかりにならないようにしてほしい。
つまり、貴女は元貴乃花タイプですか?
それとも、千賀ノ浦親方タイプですか?
私は、北風と太陽で言うなら、太陽でいたいと思います。
では、今日はここまで。