夫に対して人が変わってしまったと感じる瞬間
「夫婦は映し鏡」という言葉がありますが、今日はその解釈を現代風に分析します。
それにしても、あ~暑い。
暑いったらしない。
もう本当に暑いという言葉しか出てこない。
んでもって、ふと気がつけば、最後のコラムが7月6日
もう2週間もコラムを書いてない。
それくらい暑いんだから、仕方がない。
人間、サボりたいときはサボったらいいと思いますよ。
そうして自分に甘いという事は人にも優しくなれますから。
つまり、妻も自分が「だらしなく、怠け者だ」と自覚があれば、夫が多少家事や育児を協力的でなくっても「私の夫も怠け者なんだな」と共感を覚えます。
でも、妻は自分が怠け者と認めたくなければ「私はこんなに頑張っているのに・・夫は何も協力的じゃない」と不満に感じてしまいます。
最近の流行の「ワンオペ」という言葉があり、妻も共働きで、帰りの遅い夫に成り代わり、殆どの家事をこなさないといけないので、疲れも伴い大変なのです。
でもね、私は、家事を難なくこなす女性がいる事を知っています。
仕事を持って、子供を保育園に迎えに行き、帰って子供達をお風呂に入れて、やっと寝かしつけたくらいの時間に夫が帰宅。
何なら、ちょっとほろ酔いくらいの感じで、そこから、軽く食事をしたいというご主人。
本当ならすぐ寝てくれたら、楽でいいのに、今からお茶漬けって,洗い物も、片付かないじゃん、ですよ。
でも、これを、平気でこなす妻がいて、何なら、子供を寝かして二人で、お酒を飲んだり、飲めない人なら夫の横で、ちょっとおやつを食べたりしているのです。
これって何が違うのかと言うと、家事が得意な妻か、そうではない妻かという違いではないのです。
恐らく、誰でも仕事から帰って来て、家事なんてしたくはないのですよ。
そういう自分の本音に気付いたら、夫も恐らく、帰って来て家事なんてしたくないんだろうな、と想像できるのです。
そこからが問題なのですが、家事を難なくこなす妻は、別に家事が得意という事ではなく、手伝って貰う事に期待をしてないという事です。
だから、特に手伝っても貰ってないから、夫から部屋が部屋が片付いてないと言われることを恐れていないのです。
逆にもし、そんな事を言われたら、「じゃ、手伝って」という事が出来る人なのです。
つまり、夫が家事や育児を手伝ってくれないと不満に思っている事は、実はそれをこなす事に、妻自身が本当は、苦手意識を持っているということなのです。
だからダメだと言っているのではないのです。
苦手だからこそ、妻は、それを重圧に感じ、それを手伝ってくれない夫に、「家庭を大切にしない」という風に考えてしまっているのです。
でも、本当の根っこにあるのは、苦手な分、一生懸命に妻は頑張っているのに、それを認められない
事が不満になってしまっているという事です。
要するに、妻は自分の頑張っている分だけ、それを認めて欲しいのだけれど、それを素直に言えない。
もっと言えば、つい夫に、家事を手伝って貰いたいのに、夫が如何に家事を手伝わないか、不平不満をぶつける言い方しかできないけれど、本当の気持ちは、夫婦の心の足並みが揃わない事への不安です。
そうです。
不満ではなく、「不安」です。
夫にガミガミ言ってしまう自分が居て、益々夫と溝が出来て、その夫と仲良くしたいけれど、それが素直に言えない。
その為にどうしたら良いかと考えた結果、早く帰って来てもらうために、家事を当番制のように、役割分担制にするという事を言い出します。
こうなると、夫側は、小学生の時の掃除当番のように、隙あらばサボろうとしますので、何かと理由を付けて、残業だの、休日出勤だのと、家の滞在時間はドンドン少なくなります。
もしかしたら これを帰宅拒否症と呼ぶのかもしれませんが、それを妻は腹を立てて、当番をこなさない夫を益々責めるという状態になります。
でもね、これも本当は、妻は夫に家事をして貰いたいのではないのです。
夫にはなるべく早く帰ってきてほしいだけなのです。
もちろん、共働きは家事や育児の負担が多いのはわかります。
もう少し、夫が手伝ってくれたら、もっと助かる事は解ります。
でも、妻の気持ちは、家事をして貰いたいというより、単純な話、一緒にいたいのです。
これが何故か、間逆な言い方をしてしまうから、悪循環を生んでしまっています。
つまり妻は家事が本当はしたくない人。
それが簡単にこなせる妻なら、夫に帰ってくるまでにささっとこなしてます。
なんなら、家を片付けるのに、夫が居ない方がいいとさえ思っています。
また、特に家事に対し、苦手意識も無いから、頑張って家事をしてない。
頑張ってしてないから 特に褒められたいとか、妻として役割をこなしているという方に力も入っていません。
妻の考えの順番は下記です。
家事が苦手→頑張る→頑張った分、褒められたい→褒めてくれない→夫が冷たいと思う→溝を感じる→溝を埋める為に家事を一緒にしたいのに、夫に甘えることができない→だから夫に役割分担で家に早く帰ってもらうように家事を当番制にする→怒りが生じる
こんな悪循環が負のスパイラルを生んでしまっているのです。
本当は単純な問題なのです。
夫も、家事が苦手なのですが、頑張ってやっても、妻からあまり良い顔をして貰えない。
それどころか、洗濯物の畳み方も文句を言われ、それなら手伝いたくないよ、と感じてしまいます。
それならそれで、妻に対してサクッと「家事苦手」と言えれば楽なんだろうけれど、髪の毛振り回してイライラしている妻には、そんな事は言えないし・・・・と結局、妻を腫れ物に触るようになり、なるべく家に居たくなくなります。要するに夫は「プチ帰宅拒否症」になり、結局ひとりで妻は家事に振り回されることになるという負のスパイラルに陥ります。
本当の事を言えない夫も妻。
私はこの段階でよく相談を受けます。
妻の悩みは、ある種共通点があります。
誰しも、夫の心が分からないと言われます。
しかし妻自身、自分の気持ちが解らない中で、夫の心なんて分かるはずがないのです。
そして、お互いが本音の部分に蓋をしてきた、ある意味仮面夫婦が「本音で語れる」はずが無いのです。
と、こんな風に書くとダメだしばかりの説教に思われるかもしれませんが、そうではありません。
妻の場合も、自分の「掃除したくな~い、ご飯を作りたくな~い」と言えない自分が居て、そういう風に我慢をしているから 夫の事を無責任と思ってしまうから、責任感を一緒に持って欲しいというのが
妻の本音なのだと気付いて欲しいのです。
その上で、では、何故夫に本音が言えないのか?
そこを考えて欲しいのです。
じゃ、夫婦二人が、家の掃除も食事もほったらかしていたら、家が無茶苦茶になるじゃないですか、って反論が聞こえてきます。
いいじゃないですか、家がしっちゃかめっちゃかだって 死にはしませんよ。
あなたが眉間にシワをよせて、作るご飯より、外食したらいいじゃないですか。
え?そんな事をしたら、家計を逼迫するって?
そんな事はありませんよ。
料理が苦手な人の作る夕飯は、意外と高額についているので、お惣菜だっていいじゃないですか。
ご主人が お惣菜に文句を言おうものなら、「だったら皆で夕飯を食べられる時間に週に2回でもいいから早く帰ってきてよ」と言えばいいのです。
でも、妻の本音って、本当は夫が慣れない手で家事を手伝ってくれることより、妻のあなたが家事をしている横で子供と遊んでいて貰えるだけで、良いってことじゃないですか?
そうなんです。
妻の本当の本音は、夫に早く帰って来てもらいたいだけなのです。
でも、そうしてくれない夫に、家事分担や、家庭人としての無責任さばかりを問うから、夫は益々家に帰るのが嫌になるのです。
もう、自分の希望を、家のルールのように摺り帰るのは止めませんか?
夫も、ガミガミさえ妻に言われなかったら、早く帰ってビールも飲みたいのです。
それなのに、早く帰ってくるのが家長の務めのように、ルールで縛ろうとするから、ご主人も避けるために残業のふりをするのです。
夫は実はこのくそ暑い中、家事はしたくないのです。
いえ、暑くなくても、実際は家事なんてしたくないのです。
妻の貴女と一緒です。
でも 結婚するときには、家事は協力してやるよ、なんて言っちゃったから、今更、本当は出来ればやりたくないなんて言えないのです。
貴女だって、結婚する前や、結婚当初は家も綺麗に整理整頓して、良き妻を頑張っていたじゃないですか。
ご主人は、その「ええ格好」をやめただけです。
本当は、「家に帰ってまで、用事はしたくない」と言うのが本音です。
でも、少しそれを言ったら、まるで蜂の巣攻撃のように、あなたの反撃に襲われたから、もう何も言わなくなっただけです。
その貴女が、夫の本音を封じ込めてしまったのに、「本音で向き合いたい」なんて無理無理。
本当に家事を難なくこなす人は、人に期待せず、さっさと片付けてしまいます。
貴女が夫にも手伝って貰いたいと思っている段階で、貴女も本当は家事をしたくないのです。
夫も自分の本音を言うと、妻の貴女がどういう反応を起すか解らないから、「付き合い、や残業」という綺麗ごとで誤魔化すのです。
貴女だって、出来れば家事は、夫婦共同でこなさないと出来ないことなのに、夫に助けを求めることを言えない強い女を演じていますが、本当は夫に甘えることが出来ないから、ルールをおしつけて上から目線の妻になってしまうのです。
夫は、妻に「もういっぱいいっぱいだから助けて」とお願いしたら、それでも無視するほど冷たい夫じゃないはずですよ、貴女の夫は。
妻を実は怖いのに、怖がっていると思われたくないから、去勢を張っている夫。
本当は夫と子供達を囲んで楽しい時間を過ごしたいのに、それが出来ないからつい、夫に当たってしまう妻。
そういう本音が言えない夫婦は「似た者どうし」なのだと思います。
これが私の言う「夫婦は映し鏡」の意味です。
このくらいの自分の本音に気付けないなら、夫や相手の本音は読めません。
本音で話しがしたいと言っても、簡単な事ではありません。
これぐらいを理解した上で、次の事を考えましょう。
では、今日はここまで。