生き方が違ってきてしまった夫婦

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦相性そもそも論

相談者がよく言う言葉で、「夫は人が変わってしまったのでしょうか?」と問われます。
確かにお話をお聞きしていると、夫婦が知り合った頃のピュアなご主人ではなく、妻を排他するような態度。
知り合った当時は優しくて、情熱的だったのに、今は冷たいを通り越し、離婚の話さえ出てきている。
これは何なのだろう?
相談者の妻にすれば、訳がわかりません。
そりゃ、相談者だって、決して褒められた生活態度ではなかったはず。
でもそれは、お互い様で生活の中では、お互いの気遣いはなくなっていっていた事は理解している。
しかし、それも、夫婦として無理に気を使わなくてもよくなった、ある意味夫婦の年輪だと考えていても、
それを夫は許せなかったようだ・・・・・
いや、許せないだけではなく、妻としてダメだった事は、反省し、やり直したいと言っても、「もう無理だ」という夫。
今まで、多少は、仲たがいをすることはあっても、そんなに妻のことを許せないほど、夫が我慢をしていたなんて・・・・
そんなに我慢が出来なかったなんて、知らなかったけど、妻の短所を口に出した途端に「もう手遅れだ」なんて、あまりにも、自分勝手すぎないか?と、問いたくなりますよね。
そうなんです。
自分勝手なのです。
だから、相談者の妻は、あの優しかった夫が何故ここまで自分勝手なのか?
以前だったら、何でも思うことは、言い合えたはずなのに、今はなぜ、これほど、妻に冷たくなれるのか?理解出来ないと歎かれるのです。
もうここまで、読まれていて、勘のいい人はお分かりだと思いますが 自分勝手の理由は、恐らく妻以外の女性の存在が見え隠れします。
その事を正直に言えないから、妻を悪者にして、妻の方から、諦める発言をしてくれたら、と、わざと冷たくしていると思うのです。
でも、それは最終的な段階になってからの話です。
妻にすれば、元々優しい夫だったのに、人が変わってしまったようだと感じる理由は、何故なのだろうか?と
その理由がわからないのです。つまり最終の形になる理由すら、言ってくれないのは何故か?あの優しかった夫は、何故、それまでに何も言ってくれないのかという疑問の堂々巡りなのだと思います。
妻が理解出来ない事は当然です。
実は夫だって、妻には自分の気持ちは説明できる言葉をもっていないのです。
胸にストンと来ないのは 本当の理由は別にあるのです。
その本当の理由なんて、言えないという事なのです。

しかし、妻とは離婚の方向に進めていることには違いないのですが、では何故、本当のことを言わないのか?となると、本当のことは、中々説明しにくいこととです。
つまり、もし結果的に離婚を目指しているとしても、それはゴールであって、目的ではありません。
もし、浮気相手の存在があったとしても、それはきっかけにしか過ぎません。
離婚は人生を別々に歩むことです。 では、何故人生を、別々に歩みたいのか?
その本当の理由は、浮気や心変わりという単純なことではないようです。
それは何か?
一概には言えないという事を、前置きして・・・・・
私は夫婦でも長い年月の間で、生き方が違ってくると思います。
多少の事は、どこの夫婦にもありますが、夫婦の溝になっているになっている事はあるのです。
人生のレールは若いころは、平行に前に続いているように見えても、実は若干離れています、
それは大して気にならない程度の、0コンマ、00何度くらいの違いかもしれませんが
長年連れ添っていたら、最初のレールの離れ方の誤差が段々開いて行き、気が付いた時には、もうレールはすっかり離れてしまっているのです。
こうなると、夫婦だから、末永く一緒にいるべきでしょ?と妻が言ったところで、ご主人は、そういう義務に縛られるのが嫌で、ルールで夫を括ろうとするのです。
でも生き方や人生観が離れてしまったら、ルールで、夫の心の中に塀を立てられないのです。
もう、夫の心が決まってしまってから、妻のここが悪い、あそこが嫌いという前に、少なくとも軌道修正できる段階で、伝えてもらったら、何とかしようがあるでしょうけれど、口火を切った段階で、もう最終段階という事なら、妻にとっても辛いもの。
でも、やはり最終段階に来るときまでは、少しは時間があったはず。
もっと言えば、いくらご主人が今、真実のことを言わなくても、もっと前には、何らかのシグナルを出していたはずなのです。
そんなに夫が優しい人だったとするなら、最初から、今のように冷たい態度ではなかったはず。
きっと、何らか夫婦に不協和音が生じていたときには、何らかのヒントはあったはずなのです。
それを妻に言うと、妻の殆どが言います。
子育てが忙しかったから。
親の介護の問題があったから。
共働きで、夫が家事協力をしてくれなかったから。
妻も自分の仕事で大変な役割を担っていたから。・・・・etc
解ります、解ります。
でもね、結婚したら、その殆どの夫婦が、子供がいるのです。
その全ての夫婦が溝が出来るほど、子育てに必死なのでしょうか?
家の片付けも家事も、親の介護も、夫に目も手も心も、かけられないくらい
大変だったら、余計にその途中で、これでいいのか?位は振り返って欲しいのです。
時々、お子様を望まない結婚のスタイルもあります。
これは人それぞれの人生観ですから、私がとやかく言いませんが、
夫婦だけの人生を考える夫婦ほど、何故か心が離れていくようです。
人生の最後まで、たった二人の夫婦だけで、向き合うのは、中々難しい。

もちろん、何らかの事情で、子供を持てない夫婦もいますが、そういう夫婦は、何がしかの試練を乗り越え
夫婦のしっかりしたビジョンがあるようです。
でも、特に大きな理由なく、子供を持たない人生を選んだ夫婦は、何かアクシデントが起きた時に
もろくも、崩れることもあるようです。
実際、仲のいい夫婦でも、結婚生活が長くなると、倦怠期が起きてきます。
そうしたときに、子供が出来て、夫婦がまた共に喜びを共有し、子育てに翻弄されます。
だから夫婦でスポーツでも趣味でも、大金を貯金するとか、何か共通に目指せる目標があれば、倦怠期も乗り切れますが、それもなく、ただ何となく結婚生活を送るのは、心の隙間に悪魔が入ってきやすくなります。
結婚生活も、結婚したら、それでそのまま、進むとは限らないのです。
植木だって、土に植えたら、順調に育つものではないように、定期的に水が枯れてないないか?
肥料は足りているか?無駄な枝葉は切ってやらないといけません。

生き物は、常にチェックが必要なのです。
そういう意味で 夫婦も生き物。
油断をせずに、常に心を砕いておく必要はあります。
例え、家事や育児が忙しくってもね。
では今日はここまで。

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村越真里子
専門家

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Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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