交渉とは?夫婦の修復とは?

村越真里子

村越真里子

テーマ:夫婦関係修復について

この度、安部総理はトランプさんと、今後の交渉をスムーズにする為の、ご挨拶渡航を行っています。
ゴルフも少し安部総理の方が、一歩下がった形で、トランプさんに花を持たせています。
もちろん、トランプさん所有の、慣れ親しんだゴルフコースだと言う事は、言ってはいけません。
安部総理はトランプさんお好み色の金のネクタイを締めて会談することは、トランプさんをいい気分にさせるための演出です。
入り口は相手を気分よくさせることは、交渉の一丁目一番地なのです。
その上で、相手に対しては交渉することは、きちんと要求する・
これをする為の金のネクタイですが、決して相手に対して擦り寄るということでもないですし、卑屈になる事ではありません。

私は日ごろ、離婚の危機に面した夫婦を、救っています。
この2017年、年が明けてから、5組の夫婦の離婚を回避してきました。
もう昨年末は、離婚寸前だった夫婦が、新年明けると共に、離婚回避の対策をとったおかげで、幸いなことに、何とかやり直すことになりました。

でも、ここがネックなのです。
夫婦が修復しようとなったと言う事で、離婚の危機が回避できたと言う事ですが、「修復できた」訳ではないのです。

やっと、夫が離婚離婚と言っていたことを撤回しただけのことで、修復が成功したわけではないのです。
これから修復しようか、という入り口の扉を開けただけなのです。

今からが始まりなのです。

私は離婚になりかけて、首の皮一枚で、繋がっている夫婦を、何とかしっかり首を安定させたくって、
サポートはしますが、はっきり言って、それで一生安泰という保障は、どこにもないのです。

よく、いま現在の不倫を止めさせたとしても、「また夫は相手が変われど、同じ事をしませんか?」と質問を受けます。

それは、私にも分りません。
相談者のご主人が、妻の心労を受け止め、本気で反省するタイプか、どうか その人の人間性ですから
私は事件を解決することは出来ても、相談者のパートナーの性格まで、遠隔操作で変えることはできません。
もしかして、それが出来るなら、また別の商売?していますよ。

でも、一つはっきり言えるのは、夫の浮気が終っても、夫婦の関係が、以前と同じなら、以前と同じに戻るだけなのです。

つまり、夫の不倫が一段落し、家族の元に返って来たとき、その家族が冷たかったら、どうでしょう?
これまでは A子さんと不倫をしていて、それを終らせたところで、家族が冷たかったら、新たにB子さんを探すようになるでしょう。
例えば、夫婦は、やり直す為に、スキンシップというセックスだって、やり直しの手段に出来ます。
冷え切ったお互いの身体を、ボディーランゲージで、温めあえばいいのです。

でも妻が夫の悪口を、子供達に相談し、何なら、大学生の息子さんに探偵もどきのことを頼み、母と息子でお父さんを尾行したりします。

その結果、夫が妻の元に返ってきたとして、夫婦はスキンシップを出来たとして、父と息子は、尊敬の念は持てなくなるのです。
そんな中、お父さんが「お父さんは浮気を止めてきた、どうだ、偉いだろう」と言ったとしても失った信頼は、戻らないのです。

だから家族の元にお父さんが戻ってきても、恐らく子供の視線はご主人には突き刺さるし、お父さんとしても、針のむしろで、居心地は悪いのです。

そういう冷たい家庭にしたのは誰?と犯人探しをするのは自由です。
でも、犯人扱いをしながら「お願い、家族の元に返って来て」というのは、無茶苦茶です。
むしろ、子供達にそれを告げたから、お父さんとして居心地が悪いとしたら、家に足が向かないというなら、それをしたのは、妻であるお母さんなのです。

では、どうしたらいいか?
別に、不倫をしたことを許せとは言ってません。
許せない気持ちは分ります。
でも、子供に話すことはないじゃないですか。
少なくともご主人を家族として大切にするなら、子供達から位は好かれるお父さんの部分を残しておいてあげないといけません。

「お願い、アナタ、不倫を止めて家庭に戻って・・・」
と言う前に、迎え入れる環境を家庭に作らないといけません。

「夫はまた、同じ浮気を繰り返しませんか?」と聞く前に、妻の貴女が、家庭に冷たい風を吹かせたままではないですか?
寒い家には、誰も戻りたくないから、また「暖」を求めて、外に行ってしまいます。
夫が二度と不倫をしないか、どうかは、多分に家族の暖かさにあります。

それなのに、不倫を止めて家族の元の帰ってきた夫に、すぐさま、嫌味を言い出す妻。

100%安心な人生なんてどこにもありません。
でも夫が不倫をしていて、相手から取り戻したいと必死だった時は、どんな苦労も受け入れる覚悟で夫と、相手を引き離したはず。
それなのに、それが成功した途端に、夫が家族に戻る意思を示した途端に、私に「夫を責めてはいけませんか?」と問われます。

責めたくなる気持ちは分ります。
これまで苦しめられた妻は、今度はその苦しみを夫にわかって貰いたいという気持ちは分ります。
そして「夫は好き放題をしていて、何故妻の自分ばかりが苦しむのは割りにあわない」という腹立ちが湧き出てくるのも分ります。

でも、そこで夫を責めて、夫は居心地いいですか?
「あ~やっぱり家庭って、家族っていいな」と思わせないと、夫は家庭に居つきません。
仕返しをしたいくらいの気持ちになる妻は、ちょっと優しさに欠けます。

そもそも、何故夫が、妻ではなく余所見をしたのか?
それを考えると、帰ってきた途端に夫をいじめるような気になるのは、「本当に夫と修復したいの?」と妻に聞きたくなるくらいです。

夫がせっかく、やり直そうと、帰ってきた途端に責めたくなる気持ちが沸くのは、妻の余裕から来るものですが、この余裕は本物の余裕ではありません。

「仕返し」の心理です。

修復したいといいながら、仕返しを考えているなんて、夫がそれに気づくと、また家庭から離れてしまいますよ。

そこで、話を元に戻しますが、安部総理の、歩みよりは、心からトランプを信用してる訳ではないというのは、誰もが感じているでしょう。

トランプは商売上手ですから、最初は、相手に対して、厳しいことを言い、それを次は緩和します。
そしたら、こちらが逆にトランプは譲歩してくれたとありがたく思うのですが、そこに着地することはトランプさんは、最初から計算の上です。

裁判で不倫の慰謝料請求するのも同じ。
100万円の慰謝料を取るのに、最初から100万円でいいとはいいません。
最初は300万円と言っておいて、相手がお願い安くして、と言ってきたら100万円に値下げしてあげたらいいのですが、大体100万円で落ち着くことは、見越しているのです。

交渉とはそういうものです。
外交とは、最初は厳しいことを言い、相手がビビッたら、優しくおまけしてあげる。
これが交渉術です。

それなのに夫婦のことにおいては、厳しく、責めたり、痛めつけることしか、妻は考えないようでは、
これまでと同じ事の繰り返しになります。

嘘でも、夫に擦り寄るふりをするのです。
そして、本当の意味で、不倫相手と切れたという時、夫婦として本音で語り合えるようになった時に、
「あの時、本当に苦しかったんだ」と、吐露するとご主人も「俺がまいた種だから」と反省の弁も引き出せるでしょう。
でも、昨日「浮気相手と別れて来ました」という夫に、すぐに責めたりすると、また離れて行きます。

ここで気づかないといけないのは、「責める方法しか知らない」と、いう妻の「単一思考」がこれまでの夫婦に影を落としてたのじゃないか?
これに気づいて欲しいのです。

安部総理は、心からトランプさんを信頼しての、親近感ではなく、信頼してないからこそ親近感をネクタイで表現しなければならなかったのです。

信頼はしてないから、信頼をしているように見せないと、互いの距離が縮まりません。
つまり、距離を縮める話し合いは。距離が離れているから必要なのです。

それを夫がやっと妻に、幅寄せして来た途端に、夫を責めてはいけませんか?という質問をよく受けますが、これはもうナンセンスだとお分かりでしょうか?

私、安部総理の日ごろのネクタイの趣味を見たら、あの金の幅広ネクタイは、安部総理の好みじゃないだろうな、と分ります。
でも、この際、自分の好みは関係ない。
相手を気持ちよくさせるために、金だって、銀だって、ネクタイを締めるんだ。

「今、私の本音を夫に言ってはいけませんか?」と言われますが、本音なんて、まだまだ先の話。

私は夫婦が一生安泰できる方法なんて知りません。
今、離婚になりそうだから、そこを回避しようと言っているだけです。
ウルトラマンじゃないけど、3年間は、何とか離婚を避けられても、一生大丈夫とは言いません。

せっかく命拾いが出来たわけですから、その3年間で夫婦の繋がりを強固なものにして欲しいのです。
私も一生、相談者の家庭を見守ると言う事は不可能ですが、私のお役目は離婚の淵から、とりあえず3年間の時間の猶予を、お与えしますから、その間に夫婦が繋がりを強めないといけません。
むしろ、夫婦が共白髪までやっていけるかどうかは 私の力ではなく、夫婦のやる気です。
つまり 私は、一生安泰を保証はしませんが、やり直しが出来るチャンスをお与えするだけです。
3年間の命拾い・・・・・その間に、ご家族の絆を強めて下さいね。
では今日はここまで。

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村越真里子
専門家

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Re婚かうんせらぴー

最優先は夫婦の危機回避。浮気問題解決と夫婦の関係修復は分けて考えまずは離婚を回避し、その上で夫婦の修復を図ります。行動心理学を基に、今後同じ問題が起きないように予防も含め対策を練るのが使命です。

村越真里子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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