夫の心と川の瀬は一夜に変わる
私のコラムを始めて見つけて下さる方がどういうキーワードを打ち、コラムにたどり着かれるかをいわゆるアクセス解析というもので調べてみました。
そこにはある種、読み手の悩みや問題が見えて来ます。
「夫、浮気、反省」 とか「夫、嘘、信じる」 とか・・・・「夫、何故、浮気」というワードが上位に来ます。
しかし、時々
「不倫、いつ終わる」 とか 「不倫、離婚」という言葉も、顔を見せます。
これは同じような言葉に見えても、実は 立場が違うのです。
もし、浮気をされる側と する側という言葉に分けるとしたら 浮気はされる側の言葉です。
それに比べて、「不倫」と書いているのは、妻も一部書いていますが、多くは浮気の対象になっている浮気相手が書いている事があります。
アクセス解析は、ただの言葉だけの順位を表示するものですから、どこの誰が検索した言葉かは分かりません。
だから性別も年代も、私には分かりませんが、実はこの短い文字でも、その人の思いを知ることができます。
浮気も不倫もする側とされ側とは、意味が違います。
妻には少し、辛い解釈かもしれませんが、不倫であろうと浮気であとうと、「する側」にとれば、それは恋です。
ただ、恋をした相手が、たまたま結婚をしていたとか、知り合うのが遅すぎたとか、浮気をする側は勝手な屁理屈を言いますが、結局する側にすれば「恋をしちゃった」と言うことになります。
人の夫と浮気をする人は自分の事を決して「浮気相手」とは思っていません。
自分たちこそ、命の恋と思っているのです。
だから、自分たちの事を「倫理を外した」と「倫(みち)に非ず」の意味で「不倫」と精一杯擁護して呼ぶのです。
でもこの倫の道とは、男性からの言葉しか聞いていない場合は、浮気相手である女性は「妻とは夫婦関係が終わっている」とか「妻は優しくなく、ヒステリック」という風に捉えています。
当たり前です。
浮気する男性が「僕は妻ともラブラブで、たまにはエッチもしているよ」なんて言うはずがないのです。
女性を射止めようとすると、たいてい男性は自分の家庭での寂しさを女性に訴えて「寂しい男」を演出します。
そもそも、不倫の始まりは 「相談」がきっかけと、昔のコラムにも書きました。
不倫のきっかけは「相談」がキーワード
お目当ての女性に、「狙っているから、飲みに行こう」とは言いません。
最初の入口は「妻が子供にかまけて、まともに夕飯もないからご飯を食べに行こう」とか、「ろくに口もきかない」というように、女性が断りにくいように、ハードルを下げ、ついでに同情を誘います。
そして何度か会ううちに「相談」という入口を超え、「君といると落ち着く」となるのです。
これを言っている段階では、男性はまだゲーム感覚です。
女性を落とすか、落とせないか、男性という狩人なのです。
でも この時期を妻が見逃してしまうと、実際に相手との仲を安定させてしまうのです。
そうこうしているうちに、浮気相手も自分の立場を安定させたくなります。
妻には気の毒ですが、浮気相手も人間ですから 最初は妻子ある人と解って付き合いだしても、妻がその立場にあぐらをかき、自分の彼氏をないがしろにするなら、私が大事にしてあげるという心理に変わって来ます。
夫にしても、妻の監視をかいくぐって逢瀬をする相手の方に、気持ちが向かいますし、そろそろこの段階になると
いくら鈍感でも(失礼!)妻も夫の浮気に気づき、帰宅時間や、金遣いの荒さに文句を言い始め、家に帰ると
針のむしろの心境です。
そうなると離婚とまでは言わなくても、「僕はこの家では居場所がない」とか「落ち着かない」とか言い出します。
これは無理ない事で、浮気がいつバレるかヒヤヒヤしていますし、いつ尻尾を掴まれるかと思うと、落ち着かないのは当たり前。
でも、それを自分がまいた種とは言えませんから、妻の生活態度を攻めだし、そういう家庭は落ち着かないから出て行くと言い出すのです。
自分が浮気をしていて、出て行けという夫はいません。
もし本当にそんなにダメ妻なら、「子供もおいて出て行け」と言うこともアリなのに、どういう訳か、自分が出て行くと夫はいうのです。
これが、すなわち夫には落ち着き先があると言うことです。
これは 相手女性の家に転がり込むとかではなくても、自由に女性と会える為に夫は家を出るのです。
これが いわゆる「一人になりたい発言」です。
お金に余裕のある人は、レオパ○スのような ウィークリーマンションを借りるでしょう。
一人暮らしをしている女性が浮気相手なら、そこに足繁く通えることにもなりますから、離婚をしないまでも、
家庭内別居と言って、仕事から帰ると、自分の部屋に直行し、普段の行動をいちいち妻に告げなくなります。
その為に、毎日夕飯を作られ、妻に待たれたら困るのです。
それが 「これから夕飯は要らない宣言」です。
実際に家庭内離婚のような状態になっているなら、それは離婚への助走板です。
体育の授業で使った跳び箱の前にある、あの板のようなもので、飛ぶための準備です。
夕飯が要らないということは、人間どこかで夕食を食べるのですから、その費用をくれと言い出すのは、
いずれ帰らなくなると、家族に生活費を渡さないという強硬手段に入るための、助走かもしれません。
メンタルカウンセリングなどで 夫にはいつも笑顔を絶やさず、好物の手料理を作り、家も綺麗にしましょうと
アドバイスするところが多いのですが、そもそも浮気は、家庭が雑然としているからするものではなく、家庭が落ち着かないというのは 後付けの言い訳で、自分が悪いことをしているから落ち着かないのです。
だから そういう夫に対して、家を整理整頓しても、意味がないのです。
あ、ここで誤解をしてもらっては困りますよ。
家が散らかり放題で、気持ちがいいはずはありません。
だから、それは最低限当たり前として、こなしておくことは必要ですが、私が言いたいのは家を綺麗にしたり、好物の料理を作っても、それが浮気を止めさせる事には、何も役立たないと言っているのです。
しかし、メンタル面だとか、夫に向き合う姿勢などで 関係が良くなるとしたら、それは浮気以外が原因の場合です。例えば、あまりにセックスレスの期間が長く、結婚以来だとか、親の面倒をめぐって、あまりにも理解がないとか、専業主婦で、お金を始末するあまり、夫の付き合いに理解を示さない妻とか・・・・・・・
そういう事が夫婦が冷めていった理由だとしたら、お互いの特性を理解した上で、対立しない人間関係作りをしなくてはいけません。
しかし、残念ながら、片やもう浮気が始まってしまっている場合は それをまずやめさせないといけません。
浮気を止めさせるセオリー
浮気を止めさせる為に、人間関係などに効果を発揮する対人関係などのカウンセリングを受けている場合で、間違っています。
交通事故に遭って、救急車で運ばれているのに、外科ではなく心療内科に行くような物。
だから、メンタル的に慰められたいだけなら、心理カウンセラーの言葉は癒しになります。
しかし、家庭に起きている問題が緊急手術を要する問題なのに、手術は嫌だ~と往生際悪い事を
いつまで望んでも解決しません。
私の所に来られる方で、時々、魔法の言葉を求めて来られます。
夫と話し合い、妻の言葉を受け止めてくれなかったから、更なる言葉を教えて欲しいと、門を叩かれます。
つまりいつまで経っても、言葉による解決策しか求めていないと言うことに気づいていません。
心理を突く言葉は時には人の心を溶かします。
でも、そこで交通事故に遭って、血がダラダラ流れているなら、まずは止血しなくっちゃ。
心への問いかけなんて、やっている場合じゃないけどな~と私は思うのです。
いいですか?
浮気とは「浮ついた気持ち」で「され側」の表現です。
不倫とは「する側」の表現で、倫は道と読みます。みちに非ずではあっても、自分たちには切ない恋なのです。
この意識の違いを理解せず、妻は家の掃除をしている場合じゃなりません。
しかし、頭の固い妻は、「だったら人の道に外れた事はしてはいけないのでは?」と 私に食い気味に質問をされますが、みんな道徳の手本のような人ばかりじゃないのです。
正しいことがまかり通る世の中ではなく、時には、人の道に隠れて恋をすることの方が刺激でもあるのです。
あなたの夫は、刺激を求めて狩りをしたのです。
しかし最初から 弓矢は的に当たりません。
何度か練習をして、成功するのです。
そんな、最初の的を外し、相手を射止めていない段階であれば、弓矢を取り上げる事で済みます。
しかし、練習に練習を積み、うまく的に当たった後に、妻が大騒ぎしても、夫も逆ギレするでしょう。
ね、もうお分かりでしょう。
あなたが 誰に相談するのか分かりませんが、
「もう少し様子を見て」なんていうカウンセラーが居たら、それは浮気の世界を知らない人です。
時間をかけて・・・・なんて言っているうちに、ご主人は弓矢の腕を上げてしまいます。
的に当たってしまいます。
そんな時間を与えてもいいのでしょうか?
様子を見て・・・という言葉は、妻には慰められた感じがするでしょうけれど、浮気を悪化させることになります。
時間を得て、自分たちの付き合いを定着させると、自分たちの都合のいい解釈をし出します。
それが道ならずの「不倫」という美化した言葉に置き換えられ、自分たちを正当化という段階に入ります。
この段階まで、黙って浮気が成就するのを指を加えて見るというのが、「様子を見る」という都合のいい言葉です。
ひまわりのように、生命力の強い種は、水をやらなくても様子を見ているだけで育ってしまいます。
様子を見るというのは、言い換えれば野放しにするという言葉なのです。
この意味が分かる人は、新しい自分を得ることになります。
では、今日はここまで。