夫の心と川の瀬は一夜に変わる
先日から引き続き 夫と妻の考えの交錯についてお話ししていきましょう。
夫の浮気を止めさせるには 妻が居住まいを質して・…という事がいかに不毛な事かと少しは
お分かりになったと思います。
つまりご主人が 浮気に走った理由をいう時にそれはすべて 自己弁護であり、自分を正当化させないと 万一離婚になった時に 妻には慰謝料を払わないといけないという事態を引き起こします。
と、いう事は 浮気は離婚理由には関係ないという位置づけにする為に 妻を悪者にし妻のせいで 浮気はしたけれど それは離婚理由には抵触していないという言い訳をします。
それの最たるものが 下記です。
妻が冷たい
妻が家事をしない
妻がセックスを拒否した
俺は寂しい
俺の居場所がない
独りになりたい
あの時、~こんなことを言った
子供をきつく叱る妻の形相が嫌だ
・・・・・・etc
ね、こんなことをご主人が言った事は在りませんか?
これをまともに鵜呑みして 夫に優しくしたり 家事に手抜きをしない事で
ご主人が戻ってくるでしょうか?
むしろ妻の努力を撥ね付けるように、
「信じられない、妻の君が変わるとは思えない」
「俺はもう充分我慢をした。もう無理」
もう私は 相談者が言わなくてもご主人の言葉は 私が当てて見せるくらい 想像が付きます。
つまり 浮気をする男性の常套句は 聞かなくても分かるのです。
夫婦の形は千差万別。
しかし浮気の口実は 意外とベタですので 私の耳にはタコが出来るくらい 聞いてきました。
ですので 私の所に相談に来られる妻は どうしたら家事が効率よく出来るか、とか
家計簿を付けろと言われたけれど あまりマメではありません、と悩みを話されます。
でも その家計簿を付けろと言っている夫、本人が 浪費をしていて 満足な生活費も渡していないという事が多々あります。
私からすれば これは出来もしない能力を妻に求めている意地悪にしか思えません。
夫だって無駄使いをしているし、男だからと言って仕事が出来る男性ばかりじゃないです。
女性としてい生まれたからと言って 誰でも家事が得意な人ばかりじゃないのです。
そんなことは とっくに分かった上で結婚しているのに 何年も経ってから 妻の家事が・・・・とか
これはもう後付けを通り越して 妻を悪者にする為の 取って付けた理由です。
では何故 取って付けた理由を言ってまで妻を悪者にしたいか、です。
これは残念ながら 離婚を視野に入れて夫は 妻を悪者にしないと 自分が悪者になると
慰謝料も払わないといけなくなるからです。
ここまで 離婚の事を考えている場合、家を少しくらい整理整頓しても離婚の意思を引っ込めるかな?という事が言えます。
今まで化粧っ気のなかった妻が急に口紅を描いたところで 夫の意思が変わるかな?
そこで 相談に来られるのです。
「色々努力しましたが 夫が相変わらず冷たいです」と。
そうです、当たり前です。
夫婦の関係に溝を作っているのは そういう事では無いからなのです。
今すべきことは 何か?
もちろん、ご主人が離婚までは考えていない場合も多々あります。
そういう場合は 「夫から離婚を宣言された訳ではないですが、冷たいのです。」と、言うのです。
だから 問題はそこじゃない、という事です。
家を掃除しても 美味しい料理を作っても、妻が着飾っても、夫の目は誰か他の人を見ているのです。
本当に一緒に居たいのは 浮気相手の女性だから 家に帰っても落ち着かないし、家が
綺麗であろうと 妻が綺麗であろうと あまり関係ないのです。
もちろん、物には程度と言う物がありますから あまりにも家が片付いてないと本当に
落ち着かないという綺麗好きのご主人はいます。
でも その場合は 日頃から 「片づけろ」と機嫌が悪いはずです。
突然のように 家が落ち着かないと言い出すのは もしくは浮気中で、いつ 尻尾を掴まれるか分からないから ビクビクなのです。
だから家が落ち着かない、僕の居場所はないという発言になるのです。
離婚までには発展していない・・・・・
だから 居住まいを質して・・・と考えるのは ちょっと甘い。
いつ そうなってもおかしくないのです。
突然 家が汚い、妻が汚い・・・・もとい これは言わないか。
でも 何か突然言い出したり まして突然の離婚宣言の時は かなり事態は悪化しているので
家事をして化粧をしている場合じゃありません。
あ、忘れていました。
最近 よく言う夫の言葉に 「妻が怖い」と言います。
草食男子が多いので 妻の方が逞しいからかな?と思いますが そうではありません。
妻と話し合ったりして妻の激昂が怖いというのは やや大げさで、本当は「良心の呵責」なのです。
悪い事をした子供が親の叱責を怖がり首をすくねているのと同じです。
これが 妻が怖い、になるのです。
だから 妻が逆らわず何も言わなかったら解決するものではなく 黙っていたら夫の浮気は
静かに進行します。
そういう意味で 妻は怖がられてもいいと言うくらいの覚悟を持たないといけません。
もう一つ 、ついでに言いますと 子供を叱る妻の顔が怖くて 離婚をしたいという夫がいます。
これは 一見子供思いの優しいパパと思いますが本当に子供を想っているなら、子供の親権を取りたいという事になります。
いえ、親権どころか 子供をそんなママに預けられないというのが普通です。
しかし 妻と別れて 子供も妻に託す・・・・・これって矛盾しますよね。
こうして 物の道理を考えると ここに夫の言い分がおかしい事に気づくはずです。
つまり子供を叱る妻が怖いから 離婚して一人になりたい。
これじゃ子供事は結局関係ないという事になりますので、こういう事の真意を考えると
見えて来ることがあります。
本当の相談というのは 妻の気持ちに添って、慰めてという事ではなく こういう男性の特徴を見抜く事にあると思います。
現実を見るのは怖いと言う気持ちは分かりますが 夫の言う通りにしていたら、もっと怖い現実を見るハメになります。
今の努力が 現実的な解決策になるか、またはそういう風に思い込まされているだけのことか
これを見つめていかないと、本当の解決はないと思います。
勇気を持って、物の道理を考えましょう。
では、今日はここまで。